ブラック企業を辞めてフリーランスとして生きるまで(1)

こんにちは、秋助です。
今回はタイトル通りなんですが、まずは前提としてこちらの話を↓

目次
1.noteを書くに至った流れ
2.ブラック会社の現状
3.パートによる暴力事件
4.会社を辞めた経緯

【1.noteを書くに至った流れ】
上記のnoteではだいぶ省いて書いているので、ノンフィクションとして生々しく、じっくりとブラック会社のことを振り返ろうかなと思います。本当は思い出したくないのですが、私と同じ思いをしてる人、また、仕事を辞めてフリーランスを目指そうとしている人が多くいると知ったので、少しでも参考になればとnoteを書く運びとなりました。

【2.ブラック会社の現状】
私がブラック企業(以降Y社)に勤務したのは5年前のこと。働いていた児童館を自律神経失調症で辞めて(この話はまた別のnoteで話します)から、2~3ヶ月ほど保育関係の仕事をハローワークで探していました。

しかし「男性は断っている」「若い人はちょっと」と何件も断られて貯金はどんどんと減っていきます。そんな焦りからか「まずはどこでもいいからお金を稼がなくちゃいけない」という気持ちになって、今のY社に落ち着くことになります。

Y社は物流倉庫での作業がメイン。注文票に書かれた商品を棚やパレット(商品が載った木やプラスチックの板)から探してカゴに詰めて出荷する。話だけ聞くと簡単そうですが、倉庫の広さはちょっと大きめのスーパーくらいあり、品物の配置も大体のジャンルでしか並んでいません。当然えっちらおっちらと倉庫内を駆け回るわけですが、肝心の会社環境が劣悪。

・商品を載せるための台車がうるさかったり動きが悪かったりする。
・ジャッキ(重い荷物を運びやすくする機械)が極端に少ない。
・夏場なのに壊れた冷蔵庫を直さない。
・窓が割れていたり、壁が欠けていたりする。
・雨漏れが発生して大事な商品が濡れる。
・有給の残日数を教えようとしない。
・機械の不備のせいなのに労災をおろさない。
・知的障害者の方を上司が笑いのネタにする。
・風邪や怪我で休むと「代わりに他の休日に出勤しろ」と言う。
・上司が部下を叱るのではなく怒鳴ったり仕事を押し付ける。
・上司がパートの人と浮気している。
・社員同士の連絡が密に取れていない。

と、まぁそんな感じでとにかく酷い環境でしたね。それでも5年間辞めようと思わなかったのは、また他の会社で0から覚え直すこともしたくないし、この状況が当たり前なんだという一種の洗脳もあったのかもしれません。

しかしブラック企業には変わりないので、この5年の間に10人以上の人が辞めていきました。それでも対応が変わらないのは、今になって思うとゾッとしますね。しかしここでいくつかの事件が起きました。

【3.パートによる暴力事件】
Y社には六十代後半の男性(以降O氏)が働いています。歳からくる幻聴なのか、単に私のことが嫌いなのか、O氏は私とすれ違った際に「てめぇ今、ジジイって言っただろ!」となんの脈絡もなく怒鳴って、バインダー(注文票を挟む木の板)の角で頭を何度も叩いたり、足で体を何度も蹴ったり。

当然そのことは上司や支店長に報告しました。けれど会社側の対応としてはO氏に口頭で注意するのみ。減給や罰則などはなし。それどころか体中を痛めた次の日、病院に行きたいから休ませてほしいと頼むと、上司から「忙しいんだから休むなよ!」と耳を疑うような言葉が飛び出してきました。暴行があったにも関わらずO氏に何の処罰もなく、病院にも行かせない。

暴力事件は一度だけではありません。数ヶ月後にO氏から同じ理由で暴行を受けて、別のパート(H氏)からも急にキレられて「なんか文句あんのか? あ?」と首根っこを掴まれる。合計3回も暴力事件があったのにも関わらず、Y社か口頭で注意するのみ。O氏とH氏には何の罰則もなし。口頭で直るようなら初めから暴力なんて振るいません。しかもここで発覚したことがあり、大事にしたくなかったのか、上司が支店長に暴力事件の話をしていなかったそうです。保身のため。単に面倒だから。いくらでも理由が考えられます。

【4.会社を辞めた経緯】
では辞めるに至った具体的な経緯を話そうかと思います。上記で挙げたように数多くの問題を抱えているY社。私が「この会社を辞めよう」と思った一番の理由は去年の10月に接近した台風の日のこと。10月11日(金)の仕事終わり、上司から「明日、社員に家まで向かわせるから」と一言。史上最大級の台風だとニュースでも騒いでいるのに、こいつは何を言ってるんだと。

10月12日(土)
台風直撃の日。まだ電車が動いていたのでなんとか出勤したものの、上司や支店長からは何のお詫びもお礼もなく、どんなときも出勤するのが当たり前だという雰囲気でした。強風や視界が白んで見えるほどの大雨。流通手段はストップして出荷作業もままならない。台風の勢力は勢いを増して各地の被害も相当なもの。それでも仕事が終わるまで帰れず、結局終わったのが18時過ぎ。当然、交通機関はストップしているので社員の車で帰宅。車が事故にあったとき会社はどう責任を取るつもりなんだと脳裏をよぎりました。

10月13日(日)
日曜日も社員が迎えにきて仕事。

10月14日(月)
台風の影響で流通が回らなかった分、それらの伝票が押し寄せて仕事が終わったのが21時。

10月19日(土)
精神的にも肉体的にも休まることがなく、そんなときに例のH氏による暴行事件が起きます。

10月20日(日)
朝から体が震えて、動悸も激しくて何度か吐きました。熱はないのに体中が熱くて、一日中カーテンを閉めて布団を被って塞ぎ込む。

10月21日(月)
そうして迎えたこの日。会社を辞める旨を伝えるために、上司に連絡したら「そんな時間ねーよ! 話するったってもう辞めるって決まってんだろ。そしたら意味ねーじゃんかよ!」「でも一回も話をしないわけにはいかないので」「あ? じゃあ今、課長と話すればいいだろ。電話させるから」と。この後に及んで話もしない威圧的な態度を取る自分の気持ちを考えない。なんでこんな奴が不倫しながらのうのうと生きてるんだ。命は不平等だ。生活は不公平だ。誰かこいつを殺してくれと本気で思いましたね。

人事部の課長に事情を説明しても「もうシフト組んじゃってるんですよね」とか「有給使うにしても人がいないんですよね」とか「今すぐ辞めるとかじゃなくて、けじめとして契約満了日までは働くんですよね?」とか。なんで会社のことを考えなきゃいけないんだ。もう全部全部全部嫌になってしまって、嫌になってしまって。

「冷静になってからまた話した方が良いと思うので」とか自分がどれだけ前から悩んで、苦しんで、辛かったのかを知らないくせに、冷静じゃないなんて言えるんだろう。ずっとずっと真面目に死にたいんだよこっちは。命と人権を保障してくれない会社なんて、もうどうなったって知ったこっちゃないんだよ。と、たぶん。この日が精神状態のピークでした。

10月23日(水)
人事部の課長と話し合い。というよりもう退職の手続きをしに会社へ。会社に近付く度に心臓がバクバクが高くなってきて、でもなんで自分が不安にならねーといけないんだよと事務所へ。余りに余った有給を使うことを渋って、私も一刻も早くこの会社を辞めたいといった思いから有給を使わずに、10月末で仕事を辞めることになります。

と、まぁ詳しい流れはこんな感じです。振り返って書いているとえげつないですね。労基に相談すれば良かったなとか、会社を訴えれば良かったなとか思ったわけですが、命の方が大事ですからね。会社として成り立っていない会社は、遅かれ早かれどこかで潰れるはずです。その前に辞めることができて幸いでした。

想像以上に長くなってしまったので次回に続きます。長文にも関わらずここまで読んでくださってありがとうございました。ブラック企業の実態をできるだけ詳しく、そして、辞めてからどう生きていくのかを参考にしてもらえたら嬉しいです。このnoteをSNSなどで宣伝してもらったり、全編無料公開ですが購入してくださると励みになります。それではまた次回。ありがとうございました!

その2へ続きます。


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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652