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夕闇140字小説まとめ②

【No. -029 夕末】
劇場も、映画館も、音楽会場も、生きる上で必要のないものは空へ飛ばされる。素晴らしい未来のために。張り紙には「『お気持ち表明』を結んだ輪っかで、どうぞ、首を吊ってください」と書いてあった。大勢の人が空へと向かう。夕陽は綺麗なはずだったのに。生きる上で、必要だったはずなのに

【No.-043 膨らむ】
悩みや嫌いなものを風船に書いて、不安ごと空に飛ばす風習が村にあった。色とりどりな風船の中には、一体どれだけの不幸が詰まっているのだろう。あの日、彼女は自分自身の名前を書いてそれを見送った。だから自殺してしまったのかもしれない。風船が夜の帳の深く深くに消えていく

【No.≠007 光】
夕陽に沈む街を歩いていると、一年前のことをふいに思い出してしまう。あの日、彼は交通事故にあって亡くなってしまった。太陽の光に視界を奪われた運転手の車が、歩いていた彼の姿を捉えられずに衝突した。光が人を救うことがあるように、光が誰かを殺してしまうことだって充分にあるのだ

【No.≠013 リプレイ】
夜の海に浮かぶ観覧車に私は思わず足を止めた。網目状に広がる骨組がまるで蜘蛛の巣のように思えて、さながら私はこの美しい光景に絡め取られた蝶にも似ていた。そういえば、別れた彼が好きだった歌に観覧車をイメージしたものがある。今にして思うと、あれは失恋の歌だったのかもしれない

【No.≠028 誘我灯】
地面に寝転がって誘蛾灯を仰ぐ。チカチカと明滅を繰り返す感覚に合わせて、羽虫達が音を立てて飛び回る。光が消えるのを合図に、羽虫が私のおでこに落ちる。それを掬って静かに口に含む。ゆっくりと噛むと、わずかな粘り気と苦みが広がる。私は救いを求めるように、次の誘蛾灯を探し始めた

【No.≠034 桜波】
染井吉野が照らされて光を纏う。桜の花びらが地面を彩って、風が吹くとさざ波のように揺らいだ。土の中に彼から貰った結婚指輪と思い出を埋める。『狂ったように咲いてるけど いずれは散りゆく運命です』とは誰の曲だったか。桜の花びらが頬を撫でた。さよなら。私の、大切になれなかった人

【No.≠035 あいのれきし】
今日で彼とはお別れだ。旅立つ彼を見送りに駅のホームまで付き添う。 警報が鳴る。遮断機が沈む。赤色灯が夜を浮かび上がらせる。電車と共に終わりが迫った。寂しいけど、彼が決めたことなら受け入れよう。すぐに私もいくからね。「さよなら」「さよなら」彼の背中を、私の手でそっと押した

【No.≠040 夜がとける】
カップの中のコーヒーにミルクを注ぐ。スプーンで混ぜると色が変化していく。くるくる。くるくる。大切な人との記憶も、思い出も、混ぜ合わせて溶かしたかった。くるくる。くるくる。夢と現実の境界線が曖昧になっていく。くるくる。くるくる。おだやかな夜が溶けて、解けて、融けていった

【No.≠048 夜迷い事】
夜明けの商店街を歩く。ふと、友人の「理想ばかりだと生きていけないよ」という言葉が頭をよぎった。現実だらけでは死んでしまうわよと思いながら、店のシャッターが開いていく。なぜか中を見てはいけない気がして目を伏せる。それはあのとき、現実から逃げ出した私の後ろめたさと似ていた

【No.≠054 月まで跳ねる】
昔々、孤独なウサギが月まで跳ぼうと長い耳を揺らしていました。さみしい毎日、空へと跳ねて、誰かに見ていてほしいから。ある夜、ウサギはついに月まで辿り着きました。疲れ果てた末に命を落としましたが、悲しくはありません。勇敢な君を讃えるように、今もほら、みんなが月を見てるから

【No.≠055 真夜中の歌】
寝苦しい夜、窓を開けるとやわらかな風が流れ込んできた。遠くで鳴る踏切も、木々の擦れる音も、隣の家の女の子が歌う「る、る、る」という声も、朝を迎える度に薄れてしまうのだろうか。起きていても、眠っていても、いつか明日が来てしまうのならば、どうしようもない不安も愛したかった

【No.≠078 幽明かり】
あなたの少し後ろ側を歩く。背中へと伸ばした手は、月に見られている気がして引っ込めてしまう。たまに振り返って、私がいることに安心するあなたの表情が嫌いだった。欠けたのは月なのか、思い出なのかわからずに。もう子どもじゃないのよなんて思いながら、私は夜道で泣きじゃくっていた。

【No.-070 恋と稲妻】
彼女の涙には電撃が宿っている。だから、人を傷付けないように彼女はひとりぼっちだった。ある夜、大停電に見舞われた街は混乱に陥る。展望台に立つ彼女が何回も、何度も、何粒も涙を流せば、街は色が溢れるように明かりを灯す。泣きじゃくったあと、彼女がはにかむ。僕の心に稲妻が走った。

【No.≠092 薊揺れる】
公園を歩いていると、窪んだ水皿の中に笹舟が置かれていた。そういえば、別れた彼女は船を編むのが得意だった。蛇口から水を出して笹舟を浮かす。あの日の記憶も、彼女との思い出も、どこにも流せないままぷかぷかと揺らぐ。夕陽が滲む。いつまでも辿り着けない、小さな『こうかい』だった。

【No.774 ニライカナイ】
『ニライカナイ』と呼ばれる行事があった。便箋に将来の夢や亡くなった人へ思いを綴り、メッセージボトルに詰めては東の海の彼方に流す。「願い叶い」や「未来適い」が転じたのが由来だと考えられている。夜の帳に浮かんだメッセージボトルが、今を生きている人達を照らすように光を放った。

【No.≠097 海の月】
「海に月が沈んだら、くらげになってふよふよ泳ぐんだよ」だから月の漢字はくらげに似ていると、彼女がけらけら笑っていた。透き通るような肌の白さは、どこか月の光を感じさせる。「私も海に沈んで、くらげになって、行方不明になりたいなぁ」何もかも奪うような、白くて大きな満月だった。

【No.≠100 憐夏】
彼女が「憂鬱に名前を付けて、それを水風船に書いて割りたいね」と言っていた事を思い出す。彼女は失うために、自身の名前を水風船に書いて割ってしまったのだろうか。熱に浮かされている間に夏が終わってしまう。夕方のニュースが流れる。「深刻な寒波が続き、この国の四季は春秋冬に──」

【No.≠105 影を纏う】
誰かに尾行されている気がして、夜道を歩くのが不安になる。何かが視界に入って振り向くと自分の影だった。横断歩道に添えられている花束が目に映る。そっか。私、車に轢かれて死んじゃったんだ。亡くなった悲しみより、幽霊も足や影があることに笑ってしまう。笑って、小さくうずくまった。

【No.-082 影繋ぎ】
遊歩道に伸びる影を見ると、彼女と付き合っていた夏をいつも思い出す。人前で手を繋ぐのがもどかしかった僕達は、夕陽で生まれた手のひらの影を重ねて、間接的に手を繋いでいた。今にして思うとそっちの方が恥ずかしい気もする。夜になれば、否が応でも離ればなれになってしまう関係だった。

【No.-088 橙が沈む(藍煩い⑤)】
夕日の光が藍煩いの原因になると、根も葉もない噂が出回ったのはいつのころからだろう。別に信じてるわけじゃないけど、私の中学校生活の、そして人生最期の思い出作りだった。午後六時、仲の良い友人達と星見海岸に訪れる。夕日を壊すために、虹色のペットボトルロケットを空に打ち上げた。

【No.-090 夢灯籠(藍煩い⑦)】
星見海岸で灯籠流しが催される。藍煩いで亡くなった犠牲者の魂を弔うために、親族や友人達が大勢集まった。灯籠の光が僕の藍色の瞳を暴き出す。性別、年齢、国籍。何もかも違っていいはずなのに、今では瞳の色で差別される。午後八時、みおつくしのように光る灯籠に、藍色の蝶が寄り添った。

【No.-091 青春花火(藍煩い⑧)】
人生最期の日だというのに、高校の友人達が私を河川敷に連れ出す。電話越しにカウントダウンする友人の声がゼロを告げると、打ち上げ花火が夜を裂いた。後ろから「逃げろ!」と背中を押す友人達と一緒に、青春のくだらなさの中を走る。午後九時、藍色の夜に、藍色の花火と笑い声が上がった。

【No.-092 夜光観覧車(藍煩い⑨)】
遊園地で最期のひとときを過ごす。制服を着た女子四人組。手を繋いだ老夫婦。初々しいカップル。誰かの幸せが今の私にはとても眩しかった。観覧車が夜の帳を泳ぐ。午後十時、窓の外では藍色の蝶が光のパレードを生み出していた。この世界の不平等は全て、胡蝶の見ている夢なのかもしれない。

【No.-096 月に染まる(藍煩い⑬)】
藍煩いになると瞳が藍色に変わる理由は、月の光が蓄積したものと考えられている。だから僕は発症したのかもしれない。月のように繊細な、彼女の姿をずっと見ていたから。午前二時、夕凪公園で天体観測を始める。いつか僕も星になれるのだろうか。そのときは、彼女に見つけてほしいと願った。

【No.-098 ほんとうのさいわい(藍煩い⑮)】
藍煩いに罹った私は水族館や美術館、交通機関などを無料で利用できる。だけど、満たされない部分もあった。終電もなくなった無人駅で、私と彼は星空を見上げていた。『けれどもほんとうのさいわいは一体なんだろう』午前四時、銀河鉄道の夜の言葉である。本当の幸いは、すぐ隣にあったのだ。

【No.-099 別れの夜明け(藍煩い⑯)】
海外赴任中の夫が帰って来る前に、私の寿命は尽きてしまう。午前五時、藍色の瞳から流れる涙は藍色なことに気付く。月がそんなに綺麗じゃないことも、夢があるから偉いわけじゃないことも知った。けれど、朝のない国に生まれることができたのならば、別れの夜明けなんて知らずに済んだのに。

【No.≠107 忘月忘日】
「今日は中秋の名月なんだって」「でも、必ず満月になるとは限らないんでしょ」「なんで知ってるの?」「前にも聞いたから」「そうだっけ?」「色んな女と遊んでるから忘れたんじゃないの」「君こそ、違う男から聞いたんだろ」「そんなことないよ」縁側に座って、別れの夜明けを待っていた。

【No.≠115 逃命】
朝、目が覚めたら透明になりたいと願う。みんなから見えず、みんなから気付かれず、みんなから取り残されて。死んでしまうのは悲しいから、せめて、誰もが私のことなんて忘れてしまえばいいのに。夜、目を閉じると私の輪郭が浮き彫りになっていく。その度に、心が透明に濁り出すのを感じた。

【No.≠122 色織りの彼女】
魔女に色を奪われた地で、彼女は機織り機を使って色を紡いでいます。ある日、彼女から手紙が届きました。『ほんの少しの橙と、肌色があるので私は大丈夫です。だから心配しないでください』彼女は今でも色を紡ぎます。いつか全ての色を取り戻したら、みんな、夕日の美しさを思い出せるはず。

【No.≠125 夕華鏡】
手作りの万華鏡を覗き込む。「見て。この角度がすごく綺麗なの」彼女は万華鏡を回さずに、一つの光景ばかりを楽しむ。目の前では夕日が街を覆い隠そうとしている。すぐ近くに綺麗な光があるのに、絶え間ない永遠の一瞬しか見えていない。彼女は作り物の美しさを、ただ、筒に閉じ込めていた。

【No.≠130 透明な縁】
知り合いを六人介せば、世界中のどんな人にでも行き着くそうだ。幼稚園のときに好きだった男の子。本当は嫌いだった高校の同級生。夢の中でだけ会える先生。何人の『誰か』を経由すれば、大切な人達に辿り着けるのだろう。そんなことを秋の夜長に考えてみては、名前も知らない人達を思った。

【No.-112 月の瞳】
彼女の瞳には月が宿っている。大きくて、静かな光が揺らめいていた。実はこの世界に月なんて存在しない。彼女が空を眺めている間だけ、瞳の月が空に映し出される。目を逸らしているときは僕が偽物の光が用意していた。共犯者めいたように彼女が目を細める。満月だった瞳が三日月に変わった。

【No.785 願い事流星群】
流れ星に「彼女が欲しい」と願う。その日の夜、窓を叩く音で目が覚めると、ベランダに隕石が転がっていた。「彼女を作るまで降り注ぐよ」隕石が僕に話しかけてきた。テレビでは突然の流星群に速報が流れる。みんなが願いを叶えないと、隕石が世界中に落ちてしまう。このままでは、地球が──

【No.≠139 じどうはんばいき】
閑散とした商店街の片隅に『じどうはんばいき』と書かれた機械がありました。ディスプレイには【うで】や【あし】と表示されています。値段が高いのは【からだ】です。その下には【かた〜い】と【やわらか〜い】の種類がありました。今日も静かな夜に、ガタンという鈍い音が響き渡りました。

【No.-128 ループ&ループ】
神様の気まぐれで地球を作り替えるそうだ。「最期なんだから好き勝手やっちゃってよ。望めば何でも手に入るからさ」次の世界に人類はいらないから慈悲だという。あと数時間で地球は滅びる。何かが劇的に変わると思った。それでも、嫌いな奴は嫌いだし、真夜中に飲むコーラはとてもおいしい。

【No.-129 グランドエスケープ】
今日は皆既月食だそうだ。なんとも不思議な事で、欠けているのに、満ち足りていないのに、人々は嬉しそうに夜の帳を見上げる。不完全だって、歪んでいたって、惹かれるものは存在した。うつむきながら、私は水溜りに映った月を眺める。特別じゃなくても、きっと、救いはどこかにあるはずだ。

【No.790 ルックバック】
仕事を終えて電車に乗り込む。携帯から目を逸らすと窓に夕陽が映った。思えば私が高校生のとき、画面ばかり夢中になって、彼に手を引かれながら歩
いていたっけ。だから、不注意な私の代わりに彼は亡くなってしまったのだ。携帯を閉じる。目の前の青春より大事なものってなんだったんだろう。

【No.799 蝶の眠る】
夜に安らぎを求めている人は、朝に不安を抱いていないからだ。目を覚ませば必ず明日になっているという救いを、持てない人だって少なからず存在する。目を閉じたら二度と起き上がれない気がして。それでも、歓楽街へ繰り出す彼女が起きる夜を、それでも、どこかで綺麗だと思ってしまうのだ。

【No.-137 朝焼けと雀】
下北沢のライブハウスで歌っていたインディーズバンドも、今や恋愛ドラマの主題歌に起用されるまで有名になる。誰のものでもない抽象的な曲が、誰かの物語になってしまうのがこわかった。あれは確か、別れの歌詞のはずなのに。厄介な僕の感情をあざ笑うように、朝焼けの中で雀が鳴き始めた。

【No.-159 恋の魔法】
小学生のとき、天体観測中に先生が「今からやることは内緒ね」と微笑む。細い手が空を覆う。三日月が雲に隠れる。気付けば先生の手に黄金色の分度器が握られていた。あれはマジックだと思うけど、幼い僕には魔法使いに見えた。大学生になっても胸が高鳴る、先生にかけられた恋の魔法だった。

【No.≠153 夜ひさぎ】
月が大接近してから、少しずつ夜が長くなりました。今では朝が訪れることはありません。満ち引きの影響なのか、人類は眠りの淵へと沈んでいきました。彼が目覚めなくなってから、どれほどの時間が経ったのでしょう。夜明けの来ない世界で、今日も私は、瞳を閉じることに怯えるのでしょうか。

【No.≠156 夢うつつ】
高校最後の夏、彼が深い眠りについてから数十年が経ちました。時の流れまで止まったのか、少年の姿から成長することはありません。今日も一人で夜と朝の狭間をまどろみます。夢の中の彼は私と同じ老人の姿をしていました。「過ぎ去った青春だ」と笑っています。夢だとは承知です。夢だとは、

【No.≠157 月の標】
人口問題を解決するために、もう一つの地球が作られました。第二の地球にはお金を積んだ者、上流階級、才能のある人間しか住むことができません。作り物の住処から見る月と、本物の地球で死を待つあなたが見ている月は同じなのでしょうか。あの夜、一緒に見た月が今は綺麗に思えないのです。

【No.≠158 標の月】
もうすぐ地球は終わりを迎える。けれど、偽物の星に住むことを僕は拒んだ。君と生きた街で、君と過ごした証を見届けたかったのだ。死に損だと誰かは笑うだろうか。空には月が燦然と輝く。あの夜も僕達の不安を静かに照らしていた。僕の見ている光と、君の見つめる光が同じであることを願う。

【No.≠167 黄昏時】
世界から夕陽が消えて何十年が経つのだろう。特異環境が原因なのか、出生率の減少や自殺する者が増えていった。平穏は静かに失われていく。亡くなった人達の命を弔うため、秋の終わりには精霊流しが行われる。友人を、家族を、誰かを乗せた船の揺らめく光が、消えてしまった夕陽にも見えた。

【No.≠180 路傍の月】
『わたしはつきからきたおひめさまなの』幼稚園で友達だった女の子を思い出す。けれど母親に尋ねても、アルバムを探しても女の子の存在は見当たらなかった。月を眺める度、確かにあったはずの思い出が揺らぐ。もしかしたらあの女の子は、友達のいなかった僕を迎えに来た幻なのかもしれない。

【No.≠181 白い夜明け】
家出した女の子を泊めた日の夜明け、初雪がしんしんと街を彩る。駅まで送る道すがら、女の子が羽織ったコートの汚れが、雪の白さと対比して目立っていた。店のシャッターが開いて明かりが漏れ出す。中を見てはいけない気がして、それは、知らない女の子を泊めた僕の罪悪感なのかもしれない。

【No.≠186 残夜灯】
大学の夏休みを利用して演劇合宿をすることになった。かぐや姫役の子に告白する機会を伺う。照明をうまく灯せたら。なんて、言い訳している間に練習が終わってしまう。神秘的な空気を纏う彼女は、いつもの朗らかな表情に戻った。後悔が夜に浮かぶ。月が隠れる。自分自身の手で光を落とした。

【No.≠199 別れの朝】
「夜が明けたら僕はこの村を去ろうと思います」篝火の側で星を眺めながら旅人が告げる。これまで朝が恋しかったのに、夜が終わってほしくないと思ったのは初めてだ。ホットミルクの中に涙が落ちる。もしも、朝のない国で生きることができたのならば、別れの夜明けなんて知らずに済んだのに。

【No.≠202 光を患う①】
仕事から帰るとすぐに、歓楽街で働き始めた彼女を見送る。きっと、知らない誰かとお酒を飲んで。知らない誰かに笑顔を見せて。知らない誰かに抱かれて。不安を掻き消すように「未来は明るいよ」と呟いた。それでも、僕達の距離感は影みたいに、夜の帳へと幽かに消えてしまうのかもしれない。

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652