百人一首ツイノベ解説 #021

「すぐに行くから」と、あなたが仰ってくれました。こちらは退屈です。話に聞くような素晴らしい場所ではありません。あなたにもう一度会えたら、話したいことがあります。あのね、あのね、あのね。口から言葉が溢れてきます。でも、天国に来るのは、あと何十年か先でも構いませんよ #twnovel

— 秋助/秋乃アキ@感傷リップループ (@akisuke0) January 10, 2018

No.171 あのね(百景 21番)

素性法師

和歌
「今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな」

歌意
「すぐに行くとあなたが仰ったので、9月の夜長をひたすら待ち続けていたら、有明の月が見える明け方になってしまいました」#百人一首ツイノベ

— 秋助/秋乃アキ@感傷リップループ (@akisuke0) January 10, 2018

守れない約束なら最初からしたくないし、されたくない。と思う一方で、守りたい約束も増えていく。「有名になりたい」が口癖だった後輩は結局、マンションの６階から飛び降りて幽霊になってしまった。

その子の意思を引き継ぐわけじゃないけど、自分も有名になりたい。有名になって、いつかその子を主役にした物語を書く。なんて、亡くなってから約束する自分を、どうか、許さないでほしい。

（注：和歌の歌意は今日マチ子さんの著書『百人一首ノート』から拝借しています）

【140字小説】空白を巡る｜秋助｜note

夜が灯る五分前 - 感傷リップループ - BOOTH

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