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140字小説 No.631‐635

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【No.631 流ペン群】
今日は年に一度の流ペン群が見れる日だ。宇宙を泳ぐペンギン達が次々に地球へと降り注ぐ。元々、ペンギン達は宇宙に住んでいたそうだ。大気圏を抜けて無事に地球へと降り立ったペンギン達は、初めて泳ぐ海の心地良さを知って地球で暮らす者、プライドを守って宇宙で生きる者と二分化された

【No.632 夢枕】
不思議な枕を買った。この枕を使って眠ると好きな夢を見ることができるのだ。大金持ちになる夢。好きな子と付き合う夢。嫌いな奴を殺す夢。現実でどんなに辛いことがあっても、いざ眠ってしまえば夢の中では無敵だった。そこで目が覚める。好きな夢が見れるだなんて、まさに夢物語だったのだ

【No.633 猫缶】
娘にねだられて猫缶を買った。わくわくしながら缶を開けると、毛並みのいい黒猫がポンっと飛び出して大きくなる。今では猫は安価に、簡単に手に入る分、命の尊さは小さくなったのかもしれない。気に入らない猫だったら捨てればいい。また新しい缶を買えばいい。保存の効く命になってしまった

【No.634 金魚の恩返し】
僕の家は貧乏だったけど、お祭りで金魚すくいだけは唯一お金を出してくれた。大事に、大事に金魚を育てた。肺の病気になった母の看護をしていると、空を泳ぐ数匹の金魚が現れる。呆然とする僕に「あのときすくっていただいた金魚です」と話す。母の口に金魚達がするりと入り込むと肺が治った

【No.635 お料理戦隊】
戦隊によるお料理教室が開かれる。ヒーローショーを交えながらの料理の勉強はとにかく楽しい。「まずは料理のさしすせそから覚えよう。砂糖醤油レッド! 醤油ブルー! 酢醤油イエロー! 背脂醤油ブラック! ソイソースピンク! 五人合わせて、お料理戦隊キッコーマン!」と声を高らかにした

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652