![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71837963/rectangle_large_type_2_da3bf5180f6b6538ae740f0b58de11db.jpg?width=1200)
140字小説 No.036-040
タイトルからツイッターで載せた作品に飛ぶことができます。
お気に入りの作品にいいね、RT、感想などしてもらえると幸いです。
【No.036 ハッピーポイント】
ポイントカードの幸福量が一万ハッピーも貯まった。小さな幸せを見つけては貯め込んで、やっとここまで増やすことができた。この幸福ポイントを使って男の子に告白してみる。「好きです」と言うと、男の子はカードを見て哀しそうに呟いた。「ごめんね。有効期限が切れてるみたいだ」
【No.037 物語の泉】
物語の泉という場所があるそうだ。その泉では水の代わりに絶えず言葉が湧き出し続けて、溢れた文字が物語になって街へと流れるらしい。また、雨となっては空から降り注ぐ。蛇口から、雲から、地面から。物語は溢れ出してくる。君が流した涙もきっと、いつかどこかで物語になるのかも
【No.038 我輩は】
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間「ミケー。ごはんよー」我輩の名前はミケでした!
【No.039 レイニー レイニー】
僕が子どもだった頃、雨の日にだけ家の中に現れる女の子がいた。一緒に絵を描いたり、歌を歌ったり。話をしたり。だから僕は雨の日が好きだった。「もうすぐ雨が止むから、そしたらさよならね」。それが女の子の最後の言葉だった。大人になった今でも、あの女の子とは会えずにいた
【No.040 ミルクココア】
カップの中のミルクにココアパウダーを落とす。くるくる。くるくる。掻き混ぜると色が変化していく。大切だった人との思い出も、面影も、記憶も、くるくる。くるくる。混ぜ合わせて溶かしたかった。くるくる。くるくる。あぁ、そういえば大切なあの人は、甘い飲み物が苦手だったんだ
リメイク版の140字小説はこちらから!
この記事は有料ですが全編公開になっています。私の活動を応援してくださる方がいましたら投げ銭してくれると嬉しいです。また、サポートやスキのチェック。コメント、フォローをしてくださると喜びます。創作関係のお仕事も募集していますので、どうか、よろしくお願いします。
ここから先は
¥ 100
改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652