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取り立てて何もない夜

退社し、帰宅後に冷蔵庫を開けると中身がほぼ空っぽだった。

卵が2個。
鶏胸肉は解凍されていない。

無言で扉を閉め、着替え、二駅隣の駅前にある焼き鳥へひとりで向かった。

おじフレンドに声をかけたが反応は以下の通り。

・スト6で忙しい
・Valorantで忙しい
・風俗の待合室にいる
・コンカフェにいる
・奥さんの機嫌が悪い
・未読スルー
・既読スルー

おれは諦めて1人で入店した。
食べるものも飲む酒も読む本も大体いつも通り。

ハッピーアワーで濃いレモンサワーを連打するし串は鳥せい豚せいつくね塩だし
ポテトは食べるし
釜飯は初手から出し汁を投入するし

彼は絶望したのではない。ただ過大な希望と絶望の悪循環にうんざりしただけである。魔女と闘うのはやめた、という彼の言葉はそれを示している。

マクベス論:意味という病/柄谷行人

このパンチラインでいつもおれは痺れる。
びりびり。
四大悲劇の中でいちばん好きだよ、マクベス。
みんなも読もう、マクベス。

時間を少し持て余したのでカラオケボックスへと足を踏み入れる。

うたを歌う趣味はないが、JTC所属のおじとしてはやむにやまれぬ事情で歌わねばならぬ時があるので練習という体で。

FADE TO BLACK
生きているよりマシさ
炎のさだめ
熱風!疾風!サイバスター
ポロメリア
闘いの詩
HEATS

ドイヒーなセットリスト

大声を出してスッキリしました。
炎のさだめ

HEATS
はブチ上がるんじゃ。
おじたちでシンガロングしたかった。


お前はもう女遊びはせんのか?


以上。

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