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コトラー著『マーケティング・マネジメント』の簡易整理『ブランディングと差別化』
▼概要
マーケティング分野の『本質はなにか?』という方向性でインプットした内容の整理記事となります。主に『Why』や『What』の部分が中心で『抽象度』が高めですが、『流れ』と『概要』に重点をおいて記載しています。『How』にあたる「戦略」「認知媒体」「管理」等は軽い言及となります。
▼そもそもなぜ?企業は『マーケティング』や『ブランディング』を実行するのか?
▽解説
企業とは、『営利団体』です。言い換えるならば『利益を生み出すため』に活動する集団/組織と定義することができます。
『利益』とは『人の課題を解決した際に、対価として受け取るもの(お金)』と定義できます。
順番を整理すると『人の課題を「発見→解決→対価を受け取る」』というサイクルになります。
そして『マーケティング』や『ブランディング』とは、
『この一連(利益発生)の流れを意図的かつ、永続的かつ、自動的に発生させる方法論』と定義できます。
今回は、マーケティング分野の中の『ブランディングと差別化』にフォーカスして取り上げます。
▼『ブランディング』とはなにか?
▽一言でいうなら
『提供者(Who)と使用者(Whom)間で「共通のイメージ」を構築する』ことです。
▽補足
ここでの『提供者(Who)』と『使用者(Whom)』の変数は『個人/組織/企業/ユーザー etc』など、自由に設定することができます。
『対象への全体最適な販売の流れの構築』を『マーケティング』と呼びます
▼『マーケティング・マネジメント』の『ブランディング』は?
消費者が製品やサービスについての系統だった知識を形成し、意思決定が明確になるように助ける事。
▽「ブランディング」の『目的』とは下記の『体系的な伝達』
・その製品が『何者であるか?』
・その製品が『何を?するのか?』
・消費者は『なぜ?その製品をきにかけるべきなのか?』
▼『強いブランディング』のメリット
▽解説
『提供者(Who)』と『使用者(Whom)』の双方にメリットが発生する
▽3分類で見る『強いブランド構築』のメリット
▽①『価値/認知/感情』面の効果
・『プロダクト(製品・サービス)』の特徴・情報の知覚向上
・『プロダクト(製品・サービス)』への強いロイヤリティ
・『コミュニケーション戦略』の効果にプラス(+)補正がかかる
・『値上げ』への反発の低下
・『値下げ』に対して受け入れやすくなる
▽②『価格/コスト』面の効果
・『値上げ』 → 10~20%程高い価格設定(高い価格弾力性)
・『利益率の向上』 → 売上/利益率/大規模化/価値の向上
▽③『経営/戦略』面の効果
・顧客や周囲から『協力/サポート』を受けやすくなる
・『ライセンス提供』での拡大機会の創出(例:フランチャイズ)
・『ブランドの信頼』を元にした『新ブランド』成功確率の+向上
・『競争力』 → 競合に対しての差別化/抵抗力
・『リスク低減』 → 売上のピンチ/不祥事 への抵抗力
▼『ブランド』を生み出す変数
▽解説
ブランドは『一連の情報発信/コミュニケーションの流れ』で発生する
▽①『情報的要素』の例(認知情報/コンセプト/ブランドエクイティ)等
ブランド名/ロゴ/キャラクター/スローガン/デザイン/HP/メディア/広告
▽②『提供価値』の例(ポジショニング/差別化/機能)等
・『製品』(特徴/信頼性/耐久性/デザイン/品質/適合性)
・『サービス』(容易さ/配送/顧客対応/サポート/修理/メンテナンス)
・『人間』(礼儀正しさ/安心感/信頼性/対応速度/対話能力/リテラシー)
・『チャネル』(能力/経験/専門知識/専門技術/)
・『イメージ』(雰囲気/イベント/情報提供)
▼ブランドから『逃さない』ポイント
▽前提
「顧客が別ブランドへ移行する行動」を『スイッチング』と定義します。
『スイッチング』は「一連のプロセス」の中で「何らかの要因(サービス/対応/品質 など)」に「課題/問題/ズレ」などがある際に発生します。ここでは、『顧客のスイッチング』を「起こしうる変数」をまとめます
▽『顧客のブランド移動』を起こしうる変数
▽①『人間の感情軽視』が原因
・『不便』(サービスや製品の過剰な待ち時間)
・『価格設定』(高価格/値上げ/価格詐欺/不公正価格)
・『教育の失敗』(無礼/遅い対応/知識不足/配慮不足)
・『サービスの失敗』(対応なし/否定的な対応/不承不承の対応)
▽②『組織の仕組』が原因
・『対応失敗』(サービスのミス/請求ミス/)
・『不便』(サービスや製品の過剰な待ち時間)
・『道徳上の問題』(不正/押し売り/危険/利害の衝突)
▽③『避けられない』が原因
・『競争』(より良いサービスの発見)
・『やむを得ない場合』(顧客の転居/サービス提供者の閉鎖)
▽補足
『逃さない』と強めの表現をしましたが、上記を見ていただければわかるように『ブランド離脱』は90%近く『組織の内的要因』が原因です。
原因の①と②は原因追求の方向性を『内側』に求めるよう改善
原因③は『如何に綺麗に終わらせるか?』の方向性で考えると『ブランドへ好印象』な状態のまま終わるので、リピートや口コミの可能性が残ります。
1つの示唆として『ブランディング』は「広げる」よりも「ブランド離脱の原因を防ぐ」方が効率的なのかもしれません。私は人に説明する際は『ブランド』=『個人の言動で積み重ねた信用や印象』と同じもの、という表現をします。単純に言えば『言動が無茶苦茶で信用できない人(印象☓)』と『言動が一貫していて約束を守る人(印象◯)』の2人が居たとき、どちらを選ぶのか?だと考えています。
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