『家からの手紙』監督:シャンタル・アケルマン
映画祭初日、『街をぶっ飛ばせ』と二本立て。
映画監督を目指しアメリカに渡ったアケルマン監督へ、母親からの手紙を監督自身が読んでいく。
内容がうちの母親とあまりに似すぎてだんだん苛々していく。
途中から苛立ちは形を変え、メトロの窓の外、
電車内を撮った場面ではカメラを構える監督を見ているのだろうか、皆訝しげにこちらを見る。
ドラッグストアのドアが開いたとき、まるで手を伸ばせばそのドアを押して入れそうな錯覚。
じぶんは『アンナの出会い』にみられるような、監督の走る車窓から外の光景を撮る場面がとても好きなのだが、
今回は日中のカラフルなトラックが次々表れていく。その長回しに
たまらなくゾクゾクした。
掻き消される家からの手紙
ラスト、息を呑むほどの素晴らしさ。
開放された景色なのに開放を感じなかった。
その絶妙さ。
監督にしか表せられない。
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