見出し画像

3月に読んだ本

こんにちは、じゅくしんです。
3月に読んだ本の感想を今月もつらつらと書いていきます。


運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」

「遺伝により予め人間には能力の差がある」

行動遺伝学者である安藤寿康とベストセラー作家の橘玲による行動遺伝学についての対談集。橘玲単独本だと毒が強くて読んでいてキツイのだけど、対談集によって適度に読みやすくなっている。それは、思想が行き過ぎてしまうところで、上手いところ安藤氏がストッパーになってくれているからかも。人間は遺伝と環境の相互作用によってつくられるが、遺伝による影響がほとんどで、環境による影響は実はそこまで高くない、というのが本書のテーマ。

遺伝の話で一番興味深かったのが「平均への回帰」の部分。両親ともにIQが高い同士だった場合、その子どものIQは両親と同等ではなく、もうちょっと低くなる確率が高くなるし、逆に両親のIQが平均レベルだったり低いなら子どものIQはそれよりもよくなる確率が高かったりするとのこと。子どものIQは両親の中間値より平均寄りの値を取る確率が高くなるという。不肖の子とか、トンビが鷹を産む、という表現があるが、遺伝によってこういうことが起こるのかーと考えたりした。

婚活バトルフィールド37 1~4巻

37歳女性の婚活奮闘記。婚活をテーマにした漫画って基本はノンフィクションのエッセイものが多かったのだけど、これはフィクションのギャグマンガなのでかなり気軽に読める。

婚活は割と鬱々とした気持ちになりがちなのだけど、主人公が清々しいほど性格が悪くて死ぬほど体も心もタフなので、婚活ギャグ漫画として成立しているのかもしれない。そして、主人公の婚活とか恋愛模様よりも、婚活仲間である自称婚活ベテラン女子の青島との友情模様の方が気になるし面白い。婚活がどうなろうがどうでもいいと思わせる婚活漫画。そういえばセックス・アンド・ザ・シティとか観てたときも、恋愛とかより女性同士の友情や連帯が描かれるエピソードの方が好きだったな。

さよなら絵梨

視点が常にカメラ越しで進んでいく現実と創作が交錯した作品で、読み終わった後もなんだか不思議な読後感。そして、最後のページをめくるまで予想がつかない物語だった。意図的に同じ風景のコマがあったりして絵の動きは比較的静かだからこそ、おおきな動きがある爆破シーンとかがより一層引き立つ。しかし藤本タツキ作品の女性キャラはなんでこんなに性格が最悪なのだろう(笑)

転職ばっかりうまくなる

著者であるひらいめぐみさんの転職遍歴を書いた本。タイトルから、なんとなく陽気な自由人で転職を重ねているイメージをしていたのだけど、どちらかというと生きづらさを抱えている系の人だった。ストレスを抱えて大腸から出血がでるくらい追い詰められたり、アルバイトで日々生きるのに必死の年収になったりと、思ったよりも真面目な作風だった。

転職とは関係ないが、こういう生きづらさを抱えている女性のエッセイを読んでいると、途中まで自分を重ね合わせて共感して読んでいても、今まで描写されてなかったのに突然、付き合っている素敵な彼氏君とかがでてくると、えーっ彼氏いるんかい!と思ってしまう。ひがみなのだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?