見出し画像

あの風船に入っているのは

初日に毎日投稿、なんてことをちらりと言ったがこのざまである。
あれから一週間。
毎日投稿、と書いた後にやっぱり不定期に、と書き直して正解である。
(なんとも残念な正解だが)
せめて、月15本を目標にしていこう。

それから、早速スキ!のリアクションをいただいた。嬉しい限りだ。メールの通知をオフにしていたからさっぱり気がつかなかった。

そんなわけであわてて記事を書き始めたところである。

ここのところ、昼夜逆転している。
生活リズムの乱れはいろいろよくないので直そうとしているが、早く寝て朝起きても、昼すぎに眠くなる。目を覚まそうと掃除をしたり風呂に入っても寝落ちしてしまい、あきらめて布団に入ってしまう。

そして、夜起きる。
駄目さに磨きがかかっている気がする。
なので、せめて起きている間は有意義に活動せねばと思い、転職活動と執筆(趣味)に時間を割くようにしている。
だが、誘惑というものは恐ろしい。
いや、自分の自制心のなさが恐ろしい。
海外ドラマや映画を家で手軽に観れる、アマゾンプライムビデオとディズニープラスが恐ろしい。
いや、もちろん、自制心のなさのせいだ。
それで、タイムログを記録することを思いつき、togglというものをダウンロードして使い始めたが、これがなかなか面白い。
自分が何にどれぐらい時間をかけているのか意識するようになった。
しかも統計を円グラフにしてくれるので、もう、自分の駄目さが目に見えるようになって大打撃である。
一日の終わりにグラフを見て、ぐぬぐぬ言っている。
行動を変えるには、自覚することが第一歩。
自覚して、初めて本当に変えなければと思える。



 今年はnoteを始め、色々な第一歩が踏み出せているなぁと、珍しく肯定的なことを考えながらポテポテと近くの八百屋まで歩いていると、珍しく冬の街路樹に赤い風船が絡まっていた。
 枯れ木に赤い風船。
 冬の薄い青空に赤い風船がとても映えていて、信号待ちの間ずっとそれを見つめていた。

 もういい大人だが、今でもあの空に浮かぶ風船を見ると不思議とわくわくする。
 小さい頃、母親に「空気よりも軽い空気が入っているから浮くんだよ」と教えてもらっても理解できなかった。気体に種類があるなんて知らなかった頃である。
 ぼんやりと、魔法とか不思議なことは意外と身近にあるのかもしれないと思ったのは覚えている。
 どこでもらったかは覚えていないのに、駅からの帰り道ずっとその不思議な空気のことを考えていたこともよく覚えている。
 不思議な空気はどこにあるんだろうか。
 何色をしているんだろうか。空に浮かぶから空色なのかもしれない。
 これを吸い込んだら自分も飛べるのかもしれない。
 いや、飛んでいる人なんか見たことがないからそれは難しいのだろうか。
 持って帰った風船はしぼんで浮かばなくなるまで大切にしていた。
 次に浮かぶ風船をもらったときは思い切って割ってみたけれど、とんでもない音に驚いて何も見えなかった。
 それから滅多に手に入らないうちにやがて年月が経過して、いつの間にかたくさんの気体の種類を知り、不思議な空気の正体がヘリウムとか水素であると知った。
 そんな今でも、わくわくするのだ。
 大人げなく、あの風船を見かけると欲しいと思ってしまう。
 私の中ではあの風船に入っているのは、今でも不思議な空気とこどもの頃の夢なのかもしれない。
 
 次の日にその道を通った時は、すでに風船はなかった。
 今頃まだどこかの空を漂っているのかもしれない。
 小さい頃はそこら中で面白いことを見つけることが出来たのに、いつのまにかそこら中で見つけられるのは退屈と不満と無表情だけになっていることに気づく。
 それでも、風船を見ればわくわくする自分もいるのだ。
 見つけるのは下手になったが、失ったわけではない。
 見つけたものは大事にしていこう、そう思った。



この記事が参加している募集

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?