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「問う」をリアル事例で学ぶ~実践編~

基本を学んだものの…
このままでは、なるほど!で終わってしまう。
実際にできる気がしない!

個人的な経験と学びが結びつくと、腹落ち度が違う。
という事で、自身のうまくいかなかった実例を持ち寄って、分析/指摘しあう実践編をキャリアコンサルの柴田朋子さんに開催頂いた。
自分の事は自分ではよく見えてないからこそ、
他の人との学び合い、別の視点からの気づきは大きい。
(アイタタッ…となるけど!!)

事例①抽象度の高い問いで深まらない・・・

相談員「体調おかわりないですか?」
相手「ないです」
相談員「最近気になることありますか」
相手「特にありません」・・・終了。
相手のことをもっと知りたいのに、会話が続かない。

抽象度が高すぎると答えにくい。「先月と比べて、よくなったところや悪くなったところありますか?」など、物差しを相手にあげる。抽象度を下げる。
相手と自分の目的は同じ??
相手が心を開いているかどうか、問いの前に観察
し、状態によっては相手が心を開けるよう自己開示や雑談などを入れる。

事例②決めつけ詰問で行き詰まり・・・

親「大学には行きたいんだよね?」
子「うん」
親「どんな事に興味あるの?」
子「うーん」
(大学にいきたいなら調べるなど、具体的な行動をはじめてほしいという焦りが親にあり)

最初からYes/Noの詰問→うんとしか言えない。
自分の思惑(無意識の下心)によって相手への問いは左右されている!
都合のいいように持って行きたい!未完了タスクを早く片付けたい!の無意識の呪縛に気づく事。
人間は仕事のタスク管理のようにはいかない。三歩進んで五歩下がるような存在と思っておく。
相手にボールを渡し、話してくれるまで待つ!

例えば・・・
親「お金のサポートなどあるから、高校卒業後、どうしたいか教えてほしいんだけど」
子「まだ決めてないよ・・・」
親「いま決められなくてもいいから、そろそろ自分で色々材料集めて、考えはじめてみてもいいんじゃないかな?友達や先輩に聞いてみたら?で、面白そうな事や興味ある事見つけたらおしえて?」

・子供の進路は目先ではなく、30代くらいになった時にどうなっていてほしいという姿を思い描く(一緒に働きたいと思える人…など)
→目先の細々とした選択を迫らない余裕ができ、本人に委ねられる

子供は親/部下は上司の反応を見ている!
親/上司は自分の思惑に沿った相手の発言に喜びなどの感情を見せたらダメ。
相手は顔色見て忖度し、都合のいい事しか伝えなくなる。

事例③ムチで追い込む問いへの反発…

先輩「今期はリーダーやってみる?」
後輩「はい、頑張ります!」
先輩「じゃあ、チームの打ち合せを主導する事から始めてみようか」などやる事を色々アドバイス
後輩「・・・私、人事評価低いままで、リーダー業までやるの、納得いかないんです・・・」
先輩「そうか・・・でも、リーダーやるとかしないと評価も変わらないよね・・・」
後輩「そもそも会社の人事制度おかしくないですか!?○○さんの評価高いのも…(周りへの批判が始まる)」
先輩「うーん…」

・リーダーをやらなければ評価されないというムチ前提の問いだと、やれなかった場合の不安から反撃に出る(周りへの批判)
・リーダーをやったらどんな良い事があるか、ポジティブな面(アメ)を答えさせる問いをなげかける→ポジティブな事を言っているうちに脳が前向きになっていく

事例④回りくどい問いでお互い迷走…

プロジェクト統括「すみません、やって頂いている関係会社への説明、どんな感じですか?何かこちらでできる事はないですか?」
他部署の大ベテラン「こっちでやってるからいいよ~」
プロジェクト統括「プロジェクト全体と調整するために、状況教えて頂いてもいいですか?」
他部署の大ベテラン「教えるのはいいけど、何をどこまで知りたいの?」
プロジェクト統括「えぇっと…」
(プロジェクト統括が若く、知見もなく、他部署の大ベテランにびびり気味…本当はもっと回りくどい事言って訳わからなくなってると、書き出して判明…)

回りくどいと本質が伝わらず、相手も困惑、お互い迷走してくる。「今後の活動スケジュールと使用資料を共有してもらえませんか?」など具体的に単刀直入に
何のために何を聞いてるのかを見失わずに、必要な事は毅然と聞く。

その他事例から

◆問わない方がいいケースもある
相手が白熱している時には問いかけや、反応により炎上させてしまうこともある。

相手の言ったことを、鏡のように聞こえたまま、もしくは、要約(ポイントがわかりやすいように意訳)して聞き返す
またその際に、相手の発言内容を自分の尺度で評価しない。
相手が自分で気づき、考え始める

今後の私の目標

反射的に問わない。(とりあえずで話し始めるのをやめる)
問いかける前に、めざす全体像、問いの目的、相手と自分の役割(自分にできる事/相手にお願いしたい事)を考える
落ち着いて、必要な事は毅然と、ストレートに問う。

今回気づいたのは、当事者になると色々見えなくなっている事。
自分が問われる側だったら、そりゃ嫌だよね…って事を、自分が問う側になるとやってしまっている事に気づいて、あちゃー…ってなったり。
何かうまくいかなかったら、今回みたいに他の人に話すか、自分で書き出して読むだけでも、一旦冷静な視点から気づけるかもしれないな。

◆「問う」の基本については以下




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