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2020年5月のパリ日記#04
5月に書き留めていたことを、改めて読み返したら、今に至る変化のひとつ一つが思い出されました。そして、変化し続けていることを実感しました。この先もさらに様々なことが少しずつ変化していくのだろうなぁ、と未知への楽しみを抱きつつ、国境閉鎖という環境下で感じ綴った日記を、アップしたいと思います。これが最終編です。
[5月16日土曜日]
友人宅でランチをする約束に、私が目当ての店で食べ物を調達していくこと
2020年5月のパリ日記#3
5月14日木曜日。
この日は、電気のメーターを取り替える工事をしに業者が来ることになっていた。
電話でアポイントの連絡を受けたのは、5月11日に外出規制を緩和すると発表があった直後で、どういった衛生対策を取って訪問するかの説明があった。その上で、「何か質問があればいつでも表示されている電話番号にご連絡ください」と言われた。
本当は3月に予定されていた工事だったし、建物全体で行われるものとも管理
2020年5月のパリ日記#2
5月12日火曜日。
この日も、小学校からは声も聞こえず、始業ベルも鳴らなかった。
学校も始まる兆しが見えなかったが、私自身、家で過ごすサイクルが出来上がってしまったものだから、“どうしても必要”な買い物や用事があるわけでもないのに、外に出る気にならない。心なしか億劫だ。
朝の気温は6度で、前日に比べて風は落ち着いたものの肌寒く、家にいたい気にさせた。
それでも、この朝は出かけると決めていた。
2020年5月のパリ日記#1
外出規制緩和の第1段階が施行された5月11日。そこから第2段階へ歩を進めた6月2日までの3週間は、観光客がどこにもいない、住人しか街にいないパリでした。その、かつて見たことのないパリでは、遠い旅先で得る体験よりも、どこか鮮烈で、暮らす場所だからこそ、より心の奥に刻まれる少なからずの瞬間がありました。
これから徐々に新たな日常に馴染んで行くに従い、非現実と現実の狭間で確かに感じた思いが風化してしま