クローゼットの中の女
「今日もさ、藤木が口うるさくて仕方なくて。なんでアイツはいつも俺ばかり目の敵にして晒上げてくるんだろう。俺の有能さが目に付くのかな」俺はクローゼットに縛り付けた女の首をグググと両手で絞めつけながら愚痴を吐いた。心配ご無用、女と言ってもコレはただの人形だ。どんなに痛めつけても悲鳴の一つもあげやしない。最初は悪戯心からだった。等身大の人間を象った物を、それとなく痛めつけたらどんな風に思うのだろうと、試しに殴ってみたらあまりにもスッキリしたものだから癖になってやめられなくなってしま