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アニソン×J-ROCK ANIROCK!! DISC1 1966-1985 (Apple Music 自作プレイリスト)

Apple Musicのサブスクリプションに来ていない楽曲は視聴出来ないので注意

ジャケットはAIにギターを弾いている女の子を描かせてそれを加工しています。著作権関係は未確認の為、注意。
裏ジャケ

60年代のANIROCK

まだまだアニソンは子供向けの印象が強かった60年代。エレキ歌謡やGSガレージサウンドを取り入れたアニソンが登場しました。1965年のジャングル大帝で弘田三枝子を起用した「レオのうた」がANIROCKの第1号という見方もありますが、収録時間(一般的なCDの80分以内)の関係でトニーズの「がんばれ! マリンキッド」からのスタートです。

トニーズは吉永小百合のバックバンドとして「勇気あるもの」をヒットさせたバンドです。時期的にはGS第一世代がヒットを出し始めた時期で、まだ青春歌謡の匂いが残るエレキ歌謡です。

次年には初期のGSバンドに見られるベンチャーズの影響下でテケテケサウンドを取り入れた「スカイヤーズ5」が登場。ハニー・ナイツはコーラス・グループですが一部のEPレコードに楽器を持ったバンドスタイルのハニー・ナイツの写真が存在しており、演奏が彼らの物なのかは不明です。

そして68年にはカルト的な人気を誇るGS中期ガレージサウンドの「ファイトだ‼︎ぴゅー太」が登場。フォア・ジェッツは所謂覆面GSに分類されるグループで、幾つかのアーティストで名義を使い回されていたようで、明らかにシャープ・ホークスが歌っているレコードも存在するようです。

足枷となっていた"番組に合わせた歌詞"を取り去ったサイケインストが主題歌に起用されます。
アルディンのテーマ」はアラビアンサイケという独自の色を纏ったロック史に残る秀作の一つです。ザ・ヘルプフル・ソウルは後のToo MuchのJUNIとルパン三世のOPで有名なチャーリー・コーセイを擁するニューロックのバンドでした。

70年代のANIROCK

70年代に入ると所謂"昭和アニソン"が確立し始めます。60年代に見られる童謡的な物は少なくなり、OPは必殺技を叫んだり番組名を連呼する物が主流に。EDはバラードや静かな曲調のものという流れが生まれます。アニソン専門のシンガーも固定化され、堀江美都子、水木一郎、ささきいさお、前川陽子などが花を添えました。

70年代中盤の歌謡界に目を向けると後年の評価でグラム歌謡と呼ばれるようになる音が人気を博します。フィンガー5、郷ひろみ、安西マリアなどがグラムサウンドで歌謡を歌います。「はじめ人間ギャートルズ」は当時ウォッカ・コリンズというグラムロックバンドでギターを担当していた、かまやつひろしが手掛けたグラムアニソンでした。

宇宙戦艦ヤマトが大人にも受けた事でアニメ界でもそういった作品にもスポンサーが興味を示す事になります。ルパン三世の再アニメ化はそういった空気から誕生したのではと考えています。テーマ曲の「ルパン三世のテーマ」はそれまでのアニソンとは一線を画したフュージョン或いはジャズ・ロックテイストの画期的なアニソンでした。

1979年にはドラマ版 西遊記のテーマ曲でヒットを飛ばしていたゴダイゴが「銀河鉄道999」を手掛けてヒットします。この曲は従来のアニソン同様に歌詞に作品の色を残しつつも、一般的なポピュラー音楽が持つポップさも兼ね備えた曲です。

それ以降、一般アーティストや売れないバンドがアニソンを歌う事が珍しく無くなっていきます。

ちなみにアニソン×J-ROCKの括りなので除外していますが、定番アニソンの「マジンガーZ」などの渡辺宙明作品はブラス・ロック、「マシンハヤブサ」などのスーパーカーブーム時の作品はハード・ロック、「オバケのQ太郎」などのファミリー向けの作品でもファンク・ロック、フォーク・ロックなどを取り入れたアニソンが存在します。

80年代前半のANIROCK

80年代に入るとアニソンのJ-POP/ROCK化が加速します。うる星やつらはその筆頭であり最初のOP「ラムのラブソング」はアニソン初の公称50万枚の売上を記録。(ただしキャンディ・キャンディ、マジンガーZのレコードがミリオン達成している資料あり。)

うる星やつらは現代で言うところのシティポップ系の楽曲を多く採用しており、数ヶ月から数年で主題歌を変更するという当時としては斬新な試みでヒット曲を量産しました。めぞん一刻や犬夜叉でも同様の試みを継続し、現代では珍しい事では無くなっています。

1983年には杏里、H2O、沖田浩之などがアニソンを歌いそれぞれヒット。1983年を境にしてアニソンとJ-POP/ROCKの壁が崩壊します。

1984年にはそれまで童謡扱いであったアニソンのレコードは非課税であったのですが「GALACTIC PATROL レンズマン」のレコードについて若者向けの一般的なポップスと判断され、通常の物品税がアニソンのレコードに掛けられる事になります。

アニソン×J-ROCKの話に戻すと、傾向として当時のロボットアニメ系の作品に採用される事が多いようで、J9シリーズはイントロのギターリフと間奏のギターソロが当時のアニソンとしては規格外の出来(歌詞を変えたら邦ロックレベル)でした。

また劇場版 機動戦士ガンダムの「哀・戦士」を手掛けた井上大輔(元ブルーコメッツ 81年再結成)「ニルスの不思議な旅」の加橋かつみ(元ザ・タイガース 81年再結成)前述のJ9シリーズ「銀河疾風サスライガー」アイ高野(元ザ・カーナビーツ、クリエーション)と何故かGS残党が目立つのも80年代前半のANIROCKの特徴でしょう。背景にはウエスタンカーニバルを開催していた日劇が閉鎖する事で注目されたGSの再評価ブームがあった事も関係していました。

同時期に勢力を伸ばしていたジャンプ系のアニメでは「ストップ ひばりくん」の曲にはデビュー直後の布袋寅泰がギターで参加。クリスタルキングが「愛をとりもどせ」で、プチ再ブレイクしていたりするのでチェックすると面白い発見があると思います。

収録曲

以下収録曲です。基本はOP中心の選曲ですが、出来る限り幅広いロックの形を見せたかったのでOP、ED、挿入歌などなど採用してます。ギャートルズ以外はアニソン畑以外のアーティストを選曲しています。(その曲だけがヒットして結果的にアニソン歌手と見られるアーティストもあり)

<1966>
「海底少年マリン」より
 1 がんばれ! マリンキッド★トニーズ

<1967>
「スカイヤーズ5」より
 2 スカイヤーズ5★ハニー・ナイツ

<1968>
「ファイトだ‼︎ ピュー太」より
 3 ファイトだ‼︎ ピュー太★フォア・ジェッツ

<1969>
「千夜一夜物語」より
 4 アルディンのテーマ★ザ・ヘルプフル・ソウル

<1974>
「はじめ人間ギャートルズ」より
 5 はじめ人間ギャートルズ★ザ・ギャートルズ

<1977>
「ルパン三世」より
 6 ルパン三世のテーマ★ユー&ザ・エクスプロージョン・バンド

<1979>
「劇場版 銀河鉄道999」より
 7 銀河鉄道999★ゴダイゴ
「海底超特急マリン・エクスプレス」より
 8 ザ・マリン・エクスプレス★トミー・スナイダー

<1981>
「あしたのジョー」より
 9 MIDNIGHT BLUES★荒木一郎

<1982>
「太陽の子エステバン」より
10 冒険者たち★パル
「うる星やつら」より
11 星空サイクリング★ヴァージンVS

<1983>
「クラッシャージョウ」より
12 飛翔〈NEVER END〉★西松一博 by ARAGON
「超時空世紀オーガス」より
13 漂流〜スカイハリケーン〜★ケーシー・ランキン
「サイコアーマー ゴーバリアン」より
14 ララバイ★NEVERLAND
「特装機兵ドルバック」より
15 君に贈るララバイ★WELCOME
「銀河漂流バイファム」より
16 HELLO, VIFAM★TAO

<1984>
「SF新世紀レンズマン」より
17 STARSHIP -光をもとめて-★THE ALFEE
「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」より
18 天使の絵の具★飯島真理
「よろしくメカドック」より
19 君にWoo...!★STR!X

<1985>
「うる星やつら3 リメンバー・マイ・ラブ」より
20 Born to be Free★ステファニー
「蒼き流星SPTレイズナー」より
21 メロスのように-LONELY WAY-★AIR MAIL from NAGASAKI

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