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【WEB美術展案内】大倉山秋の芸術祭「美術展」の魅力をお届け🍁

こんにちは!大倉山秋の芸術祭WEB美術展案内役の居椿尚です。
普段は美術好きな大学院生です。

さて、11月1日(水)から5日(日)まで大倉山記念館で開催される秋の芸術祭
第39回目の開催となる今年は「故郷のレガシーを繋いで」というテーマで様々なイベントが企画されています。
その中のひとつが「美術展」
私は初めて訪れたのですが、たくさんのワクワクする作品に出会いました…その魅力をゆったりとお伝えします!

大倉山秋の芸術祭ホームページ
11月1日(水)~5日(日)美術展 10:00~17:00
11月2日(木)~5日(日)イベント 9:30~21:00

*今回、秋の芸術祭の運営の方に特別に許可を得て、撮影・取材を行いました*

大倉山記念館「ギャラリー」へGO!

大倉山記念館

ここからは実際に現地をガイドしているような気持ちで「美術展」を案内していこうと思います!

東横線「大倉山」駅より徒歩7分、坂を上った先にそびえたつギリシャ神殿のような建物が…!これが大倉山記念館です。
1932年に実業家大倉邦彦氏(1882-1971)が建てた歴史ある建造物とのことですが、思っていた以上に大きく、圧倒されます。

大倉山記念館ホームページ
(開館時間 9:00~22:00)〒222-0037横浜市港北区大倉山2-10-1
アクセス方法はこちら
☎︎ 045-544-1881 / ✉︎ info@o-kurayama.com

入り口前の階段を上り、中にはいると中央に立派な階段がありますが、ここを横切り、奥の方へと進んでいきます。すると、「美術展」が開催される「ギャラリー」に到着です~!

「ギャラリー」の入り口

いざ!「美術展」鑑賞

ギャラリーに入ると、なんともかわいらしいFlower circle Natureさんの手掛けたオーナメントが出迎えてくれます。
秋にピッタリな紅葉した木の葉や木の実、果物などが豪華に飾られ、その間から顔をのぞかせるノームのお人形は私のお気に入りです。

Flower circle Natureさんのオーナメント

入り口で癒されたところで、早速鑑賞に入りましょう~!

もともと禅の空間だったというこの「ギャラリー」では、中央の中庭を取り囲む回廊に作品が展示されています。どんな作品に出会えるでしょうか…?

楽器

天野治夫さん「バロック・テナー・オーボエ」Robert Wijne 18c オランダ

最初に目に入るのがこの楽器。
実は、バロック木管図書館 woodwind 天野さんが復元した世界の博物館にある18世紀の木管楽器のひとつなのだそうです…!
大きくて、とても精巧です。
どうやって作ったり演奏したりするんだろう?どんな音を出すのかな?など色々な疑問が湧いてきます。

昨年はもっとたくさんの楽器を並べていたそうですが、今回「美術展」では1点のみの展示となっています。

しかし!11月3日から5日にかけて、記念館の第1集会室では、バロック木管図書館さんによる展示/ワークショップが行われます。復元楽器の数々が展示される他、なんと触ったり音出しもできるそうです!先ほどのような疑問も直接伺うことのできるチャンスです。
興味のある方はぜひ参加してみてください。

展示/ワークショップ「18世紀バロック時代の木管楽器と触れ合う」
11月3日(金)~5日(日) 10:00-18:00(最終日-16:00)
大倉山記念館第1集会室(無料:同時入室20人まで)

バロック木管図書館さんの活動が気になる方はコチラ


写真

続いて、大倉山エルムフォトクラブの方々による写真の展示へ。

写真展示風景

その中でも私が印象に残ったのはこの写真。

三谷亭さん《明かりのシャワー》 撮影地:横浜市中山

夏祭りでよく見るポキッと折ったら光る棒(サイリウムライトというらしい)を折り曲げて作ったお花?のモチーフが花火のようにぶら下がっていてとても幻想的です。

上からは誰かがカラフルに光る棒を先端に刺したじょうろを差し出し、女の子が嬉しそうに光る棒を受け取っています。
この顔の見えない誰かと女の子のやり取りほほえましくライトの暖かな色合いと相まって、心が温まります

高橋勲夫さん《紅の鏡》(撮影地:群馬県法徳寺)

他の写真作品は、トップ画像でも使用させてもらったこちらの高橋勲夫さんの《紅の鏡》など秋の紅葉や自然風景を写したものが多かったです。
写真の中の自然であってもエネルギッシュで開放的な気分にしてくれます。

心が疲れた時や嫌なことがあった時にこうした癒されるアートに触れるのは本当におすすめです!


絵画

絵画作品のエリアへやって来ました。こんなにたくさんの作品が…!

絵画展示風景

その中でご紹介したいのがこちら。

吉田恵さん《川は流れる》

これはヴェネツィアの風景?と思ってしまうほど、きれいな水やお家のステンドガラスのような屋根の透明感が際立っています。

吉田恵さんのコメントを見てみると…

「〈行く川の流れは、絶えずしてしかも、もとの水にあらず。〉今も窓を明けると鶴見川、水の流れがあります。それを見ると、安心します。」

驚くことに、ヴェネツィアの風景ではなく、鶴見川の風景でした!これは吉田さんがいつも窓から見ている光景なのでしょうか?見惚れてしまいます…ぜひ実際の風景と見比べてみたいです。

品川太成さん《でんしゃ・くるま・ふじさわ・さんぽ》

続いて紹介するのが、こちらの作品。
実は、終盤で展示されているアート・メープルかれん品川太成さんの出品作ですが、絵画部門ということでここで扱いたいと思います。

それにしても、ものすごく刺激的な色彩絵具の物質感もすごいですね。
見た目のインパクトにやられてしまいそうですが、タイトルを見ると《でんしゃ・くるま・ふじさわ・さんぽ》!?
正直それらがどこにも描かれているようには見えません…

それとも筆づかいや色の使い方によって、でんしゃ、くるま、ふじさわ、さんぽのイメージを造り出しているのでしょうか?

逆にわからないからこそ色々な考察のできそうな作品です。

機織り機

実は、アート・メープルかれんでは機織り実演のイベントがあります。

イベント開始までかなり時間が迫ってますが、11月2日(木)の13:30~14:30にアート・メープルかれんの展示スペース横で行われます。

機織り機を普段目にすることもないと思うので、とても貴重な機会です。
ぜひお立ち寄りください!

アート・メープルかれん 機織り実演
11月2日(木)13:30~14:30
展示スペース横

書道

「美術展」案内もそろそろ終わりに近づいてきました。もう少しお付き合いください。

さて、お習字教室「浜子屋」の生徒さんたちの書道作品を見ていきます。

ここでは、各々が好きな言葉を選んで独創的な発想で書いた作品が印象的でした。
なぜこの言葉を選んだの?と思ってしまう面白いチョイスの単語があったりして、想像を巡らしながら見ていくと楽しいです。

ここでは、2つの作品「道」「日ったくり」をご紹介。

「てん、てん、てん、道は続くよど~こまでも。」
「ウルトラマンつもりが…あれ(・・? ひったくり!えーーーなんで?」

この2つの作品は同じ人が書いたわけではないですが、ユーモアの感覚が似ているなと個人的に感じました(笑)

「道」はしんにょうの部分があしあとになっていて、「日ったくり」は小さくひったくりが描かれていて、イラストやデザインとしても楽しめます。

私も見習ってユーモア感覚を大切にしたいと思います。

絵手紙

こちらは「文の友」の方々による絵手紙です。
「文の友」は、毎月一回、特別養護老人ホーム入所者の方に”お誕生日祝い”の絵手紙を描くボランティアグループ。

クローズアップして描かれた食べ物や果物はとてもおいしそうです。

言葉が短くても絵からすごく伝わるものがあって、私も元気をもらいました。

「文の会」絵手紙展示風景

最後の鑑賞

これまでWEB美術展案内はいかがだったでしょうか。
時間の都合上、一部の展示作品しか扱えず残念です。

最後の最後に、紹介したい作品があります。こちらのスペイン皿です。

薄井よしこさん《大倉山記念館 薔薇うさぎ》


ん?見たことあるな、と思った方。

そうです、こちらは今年の大倉山秋の芸術祭のチラシの表紙にもなっている薄井よしこさんの作品。

中央に大倉山記念館が描かれた古風なお皿にも見えますが、下の方には薔薇と一緒にかわいいうさぎが…!さらにお皿の縁の上下にも、りすとふくろうらしき動物がいます。
気づきましたか…?

チラシで何となく見ていただけではわからないことが、実物を見ることで新たな発見ができました

もし、今回大倉山秋の芸術祭「美術展」を訪れたいと思ってくれた人がいれば、ぜひ実物を近くで見て、新たな発見をしてもらえたらうれしいです。

それでは、今回の芸術祭のシンボルとも言えるこの作品を最後に美術展案内を終わりにします。

長い間、最後まで読んでいただきありがとうございました。




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