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トロントのいま② : With you

こんにちは。
5月も中旬となり、すでに桜も葉桜となってしまいましたが、トロントは今週より正式に公園の閉鎖が緩和されたこともあり、ますます芝生でピクニックを楽しんでいる人たちが溢れています。

”It’s a beautiful day.”

よく晴れた気持ちがいい日には、みんな口々にそう言います。
日本語でどう表現したら良いかわかりませんが、「気分がいい」といった感じでしょうか。

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こんな日に散歩をしていると、ベースメントの暗い部屋と同じ世界とは思えないほど、本当にいい気分になります。ついでに、植物でも買って帰ろうかな、と。

”It’s a beautiful day!”

うん、やっぱりしっくりきますね。


さて、前回に引き続きトロントの現状についてお伝え出来れば、と思います。

私生活の変化

現在、私は語学学校のオンライン授業とUberEatsのアルバイトのみで毎日過ごしています。
ロックダウン以前は、平日の午前中に語学学校、午後は友人と図書館で宿題と世間話、夜はUberEatでアルバイト。
そして週末は2日とも、ランゲージエクスチェンジ(ネイティブスピーカーと母国語を教え合う会)に参加する、といった生活を送っていました。

ああ、いま言葉にしてみると懐かしく感じます。。

しかし今は、図書館及び語学学校は閉鎖し、STAY HOMEが原則です。その為、私の友人の中には、「外出の際は、シェアハウス・ホームステイのホストに事前・事後報告をしなくてはならない」といった所もあります。

この生活での一番の変化は、アウトプットする機会が格段に減ってることです。これにより、英語を使う機会も激減し、語学力も低下してきている気がしています。幸い私の場合、アルバイトとはいえ外に出かける理由があることや、ルームメイトがカナディアンということもあり、少しは英語を使い続けられる環境にいます。

語学学校は7月中旬までオンラインのみの授業と決定している為、残念ながらあと2ヶ月はこの生活が大きく変わることはなさそうです。

語学学校の友人もほとんどは、それぞれの国に帰ってしまいました。先週、特に仲が良かったコリアンの友人も帰国しました。彼が言うには「まだ学校はあるけど今の状態ではトロントにいる意味がない。あと2ヶ月も耐えられないよ。」とのことでした。

実際、ロックダウン開始後の4月時点で生徒が50%以下になったという話も聞きます。その後も徐々に減っていってるので、最近ではクラスの数も限定されています。オンラインのみのクラスなので、帰国後も継続して授業を受けてる人もいますが、やはり時差の問題もあるので厳しいのが現実です。


仕事 ーUber eatsでみる街の現状ー

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各国そうだと思いますが、ロックダウンの影響で仕事がなくなる人が増えています。ワーホリで来ていた日本人もパートタイムの仕事、つまりは収入がなくなり、帰らざるを得ない人も多くいたと聞きます。

日本人のみならず、ルームメイトのカナディアンも仕事がなくなったと言っています。幸い、カナダは早期に給付金を配布しており、それのおかげで生活は平気だと彼は言っておりますが、収束後の雇用も含め、まだまだ不透明で先行きが不安なところがあります。

そんな中でも、Deliveryの仕事は元々需要が高かったこともありますが、飲食店の営業がDelivery&Take outのみになったので、依然として多くあります。(Uber Eatsの仕事内容や基本事項はまとめて別の記事にします。)

しかし、Uberの配達方法には変化がありました。Uberによる感染を避ける為、マスクの着用が義務化とされたり、玄関前への置き配を推奨したりしています。また、これに伴いUberより配達員へマスクを無料配布するといったサポートも実施されています。

“Busy?”

Uberのリュックを背負って配達してると、ほぼ毎日聞かれます。

配達員それぞれ感想は違うかもしれませんが、正直そんなに忙しくないです。ランチや晩の時間帯の仕事は絶えずありますが、特別忙しくなった訳ではないです。その理由としては、営業している店自体が少なくなったことと、新規配達員が増えたことにあると思います。

1つ目の営業している店自体が少なくなったことに関しては、ロックダウン初期であった3月に多くみられました。長期化が予想できてなかったのと、準備に時間がかかったこともあるのかもしれませんが、ロックダウンから1ヶ月程経ってから、ようやくDelivery&Take outを始める店も多かったです。特にStarbucksなどアメリカ系のお店は、トロントでのロックダウンよりも一足早く、本国アメリカの閉鎖に合わせて急遽営業を停止した為、より再開までの準備時間がかかったように思われます。

2つ目の新規配達員が増えたことについては、最近より一層増えたと感じます。フルタイムの仕事をしていた人がリモートワークや自宅待機の合間の時間を使って、お小遣い稼ぎをやるケースです。人によってはスーツ姿で仕事の合間に配達をしています。


配達中には些細ながら、人とのつながりを感じられます。街中でも声をかけてくれる人も増えた気がしますし、皆さん人との繋がりを求めているのだと思います。

私の部屋はベースメント(半地下)で、日中も陽の光が入りにくく暗いからかもしれませんが、インターネットから入ってくる情報も暗いニュースばかりに感じます。そんな中、毎日夜7時〜8時に医療従事者へ感謝を示す拍手が街中で行われています。私が最初に遭遇した時は、理由もわからず不思議に思っていました。しかし今では、1日の中でも大好きな瞬間になりました。こうやって人の輪は広がるんだな、と。

確かに世界中大きく変わってしまい、一人の時間が多くなってしまいましたが、少し外に目を向けると、意外と身近なところで人との繋がりを感じられたりするのだな、と実感しております。

最後にトロントの公園から、皆さんへ。少しでも早く世界中でコロナウイルスが収束し、”日常”が戻ることを願って。

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次回は「トロントのいま」最終回として、写真をお届けする予定です。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。


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