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今改めて、スポーツ観戦の魅力を言語化してみる。

こんにちは。3人制プロバスケチームTOKYO DIME広報山本と申します。

このnoteでは、新型コロナウィルスの影響によりスポーツの試合が開催できない今だからこそ、改めてスポーツ観戦の魅力とは何なのかということを考えていきます。

スポーツ観戦における一番の魅力

まず僕が思うスポーツの一番の魅力は「不確実性」です。

要は試合終了まで勝つか負けるか結果がわからないこと。これこそがスポーツの最大にして不変の魅力だと思っています。

スポーツ観戦するうえでは、最後まで結果がわからないからこそ、試合中は「勝ってほしい」「打って欲しい」「ゴールを決めて欲しい」と願って贔屓チームを応援をします。とってもハラハラドキドキしますよね。最後まで結果がわからないからこそ、勝った瞬間は最高に嬉しいし、負けた瞬間は本当に悔しい。それこそ思わず涙が出るくらいの時もあるかと思います。

この、日々の生活では味わえない「不確実性が生み出す感情の爆発」がスポーツ観戦の一番の魅力だと思っています。

魅力を増幅させる4要素

そしてこの「不確実性が生み出す感情の爆発」は下記4要素により最大化されると僕は思っています。

①応援対象への愛着→チームへの好意や関係性の近さ
②密な状況→満員のスタジアム
③過酷さ→過酷な応援と勝利が難しい状況
④勝敗の価値の大きさ→絶対に負けられない戦い

イメージとしては、不確実性は「風船」で、上記4要素は「空気」。この4要素が吹き込まれることにより「風船」はどんどん膨れ上がっていき、ゴールや勝利などの刺激により爆発する。これが感情が爆発する瞬間です。

そして風船が大きければ大きいほど、爆発の威力が大きくなる=感情の振れ幅が大きくなります。

このイメージが個人的に分かりやすく再現されているなと思ったのが下記動画です。

■B.LEAGUE2016-17 B1残留プレーオフGAME.3 秋田 vs 横浜戦■

〇試合時の状況
・この試合負けた方がB2降格(敗北のダメージが大きい)
・秋田ホームで行われ会場は超満員(密な状況)
・ホーム秋田ブースターだけでなく、アウェー会場まで横浜ファンも多く押し寄せている(チームへの愛着が高い人が集結)
・直前に1試合を闘いぬいた後開催の勝者決定戦 (過酷な試合状況)

そんな状況を頭に入れたうえでこちらをご覧ください!

残りわずか数秒で2点ビハインド、まさに絶体絶命の横浜が、エース川村選手のブザービーターで大逆転勝利!!

これにより横浜は残留に一歩前進、一方秋田は勝利をあとわずかというところで逃し、B2降格が決定。

劇的すぎる結末に、選手もブースターも関係なく会場中で歓喜・悲鳴・落胆等色んなものが入り混じって、まさにカオスな雰囲気になっています。

この状態こそスポーツ観戦の最大の魅力だと僕は思っています。日々の生活でこれほどまでに感情が揺れ動くことは絶対ありません。不確実性を持つスポーツだからこそ、これだけ感情が爆発する状況を生み出すことができます。両チームのファンは一生この試合のことを忘れることはないでしょう。

ではここからは、「不確実性が生み出す感情の激しい揺れ」を最大化させる4要素の説明に移ります

魅力の増幅要素①:応援対象への愛着

例えば、どんなにレベルの高い試合を見ていても、応援していないチームや知らない選手しか出ていない試合は、見ていても「凄いなー」くらいにしか思わないのではないのでしょうか?

勝った時には嬉しいし、負けたときには悔しいと思うのは、応援する対象への「愛着」があるからこそだと思っています。

この愛着は2つの要素で構成されます。1つ目は「好意」。そして2つ目は「自分との関係性の近さ」です。

「好意」は、単純にそのチームや選手が好きということ。好意を寄せる理由は顔がカッコいいから、強いから、プレーが凄いからなど人によって様々です。

もう一つは「関係性の近さ」。これは、甲子園やオリンピックをイメージするとわかりやすいかと思います。甲子園であれば自然と自分の出身地の高校を応援したくなりますし、オリンピックであれば自然と日本人選手を応援しますよね?

これは自分との関係性が近いからです。この近さが「愛着」を生みます。そして関係性が近いほど「愛着」が増します。

息子が所属するチームを親は全力で応援しますよね?これはプレーが上手いから、カッコいいからなどの「好意」からではなく、息子と自分の「関係性が近いから」でしょう。

以上のような、応援対象への愛着は「不確実性が生み出す感情の爆発」を増幅させる大きな要素の一つだと考えています。

魅力の増幅要素②:密な状況=満員

スポーツ観戦の魅力を最大限に増幅させる観戦環境、それは「密集」「密接」な状態。つまり満員のスタジアムだと僕は思っています。

下記「密な状況=満員こそスポーツ観戦の魅力を増幅させる」ということがよくわかる、僕がとても好きな動画をご覧ください。

■動画の状況説明
横浜ベイスターズ守護神 山崎康晃選手の登場シーン。山崎選手が登板する際には彼の入場曲に合わせ、球場全体で全力で歌いジャンプします。 通称「ヤスアキジャンプ」

この雰囲気最高じゃないですか?隣の人とぶつかってしまうくらい最大に「密集」「密接」な状況で、スタンドの全員が思いっきりジャンプし、「ヤ!ス!ア!キ!」と思いっきり叫び、その声が屋外にもかかわらず球場中に響き渡っている状態。球場中の期待と興奮が画面越しにもビリビリと伝わってきますよね。

この雰囲気はお家での観戦は絶対味わえません!「満員のスタジアム」だからこそ、最大に「密集」「密接」している状態こそ、圧倒的非日常感溢れるこの雰囲気が作り出せるのです。

そしてこの「密」な状態こそ「不確実性が生み出す感情の爆発」を最大化させる一番の要素だと思っています。

もちろん密な状況を生み出すのは球場だけではありません。(良いとは言えませんが)W杯時に渋谷に多くの人が集結するのも、この「密」こそがスポーツの魅力を増幅する装置だからと言えます。

魅力の増幅要素③:過酷さ

勝利やゴールの歓びを増幅させる要素の一つに過酷さがあると思っています。(これは否定的なご意見もあると思いますが、あくまで個人の一意見です)

過酷さには2種類あります。1つは「応援の過酷さ」。そして2つ目は「試合の過酷さ」です。

「応援の過酷さ」は、真夏/真冬/雨などの「天候的過酷さ」。そして「応援行為の過酷さ」の掛け算により増幅します。

これは真夏の甲子園のアルプス席で、声を張り上げ、楽器を吹き続け、太鼓をたたき応援し続ける姿がイメージ付きやすいと思います

サッカーのゴール裏や野球の外野席も同じイメージです。

「試合の過酷さ」とは、要は勝つ確実性が低い状態であること。例えば、強敵との対戦や、序盤から負けている劣勢な状況、大型連敗しているチームの悪い状態などが当たります。

この「応援の過酷さ」と「試合の過酷さ」が合わさった状態で味わう勝利の歓びこそ、どの勝利よりも嬉しいのではないかと思いませんか?

例えば、

自分は甲子園初出場の地方公立校の吹奏楽部。真夏の甲子園のアルプス席で約2時間楽器を吹き続けていてもうヘロヘロ。それでも頑張って応援し続け。そして9回裏、圧倒的王者を相手に、3-4と負けている状況から逆転サヨナラ2ランを放ち勝利!!!

このように、「マイナス」要素である「過酷さ」は勝利の歓びを増幅させる装置になると個人的には思っています。

(但し、「観戦の価値が最大化するからスポーツは毎試合炎天下で開催しろ!」と言っているわけではありません。選手や応援側にも熱中症等の危険性があるのはわかっております。)

魅力の増幅要素④:勝敗の価値の大きさ

4要素の最後。それは「勝敗の価値の大きさ」です。

例えば、練習試合より公式戦、リーグ戦よりトーナメント戦、1回戦より決勝戦。1年生の時の大会より最後の大会のように

「絶対に負けられない」試合ほど、応援する際の感情移入が大きくなります

だからこそ、甲子園やインカレなど学生のトーナメントはとても感動的で感情を揺さぶられる。これは勝っても負けてもそうですよね

感情を揺さぶられるイメージとしては、高校3年生の最後の大会である甲子園の総集編「熱闘甲子園」のEDは定番ですが、僕は下記のインカレのハイライト動画が本当に好きです。

「絶対に負けられない」勝敗の価値が大きい試合になればなるほど、「勝って欲しい」「打って欲しい」「ゴールを決めて欲しい」と応援に力が入ります。良い結果を強く強く願うようになります。

これが風船を拡大させ、結果が分かった瞬間爆発し、歓声や悲鳴、涙に繋がっていきます。

これが「不確実性が生み出す感情の爆発」を最大化させる最後の要素である「勝敗の価値の大きさ」です。

最後に

今までの要素をまとめると、

スポーツ観戦の最大の魅力は日々のの生活では味わえない「不確実性が生み出す感情の爆発」であり、この爆発は下記4要素によって最大化します。

①応援対象への愛着→チームへの好意や関係性の近さ
②密な状況→満員のスタジアム
③過酷さ→過酷な応援と勝利が難しい状況
④勝敗の価値の大きさ→絶対に負けられない戦い

これを踏まえると、スポーツ観戦の体験価値が最高になる瞬間はこんな感じでしょうか?

30℃の雲一つない快晴。屋外のスタジアムで開催されるトーナメント決勝戦は超満員。相手は3連覇中の絶対王者。子供のころから応援するチームに所属する生え抜きのスター選手はこの試合を持って引退。試合は、最終盤までビハインド。しかし最後の最後で同選手がホームランを打って大逆転勝利!その瞬間周囲のサポーターともみくちゃになって喜ぶ!

いかがでしょうか?こんな場面にぜひ現地で遭遇してみたい(笑)

今後、テクノロジーが発達により「快適に」スポーツ観戦を楽しめる日が来るかもしれません。新型コロナの影響に大幅に観戦スタイルは変化していくかもしれません。それでも僕は「満員のスタジアム」以上にスポーツ観戦の価値を最大化するものは無いと思っています。

何が言いたいかというと、

真夏の神宮球場の満員の外野席で、思いっきり山田哲人の応援歌叫んで、哲人がホームラン打って、周囲の人とハイタッチして、傘思いっきり振って東京音頭踊ってビール飲む

この体験にはどんなテクノロジーも勝てないよねって話です。(共感してくださった方いればぜひ神宮球場に観戦に行きましょう笑)

ここまで、約4,000文字を超える長文をお読みいただきありがとうござました。最後は、最近改めて見て泣きそうになった、ロッテ井口選手(現監督)の引退試合の動画でお別れです。

〇試合の状況
2点ビハインドの9回裏。誰もが井口選手の現役最終打席になると思った場面で、日ハムストッパー増井選手から同点2ランを放った瞬間。球場全体の雰囲気が最高すぎます。本当に泣けます。(動画1:43あたりから)

早くスポーツが、満員のスタジアムの中で開催できるスポーツが戻ってきてほしいと心から願っています。

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