【山羊日記#32】歌謡曲の虜
たまになぜソレを歌ったのか、歌った後に考えることがある。
ソレとは例えばシャワーを浴びながら口ずさむ歌だったり、トイレで座っている時に口ずさむ歌のことである。
今はマスク社会になってるので小声でなら外でも歌っている(とはいえ細心の注意が必要)
ひたすら好きな懐メロ(自分が生まれる前の時代の歌)は、生粋の歌謡曲好きだから歌ってるんだと半ば開き直った理由で納得してる。
「白い蝶のサンバ」「真夏の出来事」「愛の水中花」「かもめはかもめ」……
気分がノッてる時や考え事を自己完結するために言い聞かせるように歌うこともある。
高度経済成長、オイルショック、東洋の魔女の時代から飛び立って平成へ。何かを追いかけるように自分史に沿って地に足のついた思い出の中で流行っていた歌を歌っている時がある。
中学の時に流行っていたKinKi Kidsさんの「硝子の少年」
そんな時、前後の行動に何か中学を懐かしむことがあったかをさかのぼる。
特に心当たりはない。
今日なんか山下智久さんの「抱いてセニョリータ」をシャワーを浴びながら歌ってた。
これは実に珍しい。
この歌が流行っていたころはもう自分は社会に出ていたが、この昭和歌謡のムード漂う山Pの歌はレンタルビデオ屋のいつもの色褪せた懐メロのアルバムのコーナーではなく「NEW」の立て札のマキシシングルのコーナーでこのCDを探した記憶がある。
歌詞に「じれったいのよ〜」とある。
これは山口百恵さんでいうところのプレイバックPART2の「馬鹿にしないでよ」にあたる。
中森明菜さんでいう少女Aの「じれったいじれったい」だ。
十戒(1984)の「イライラするわ〜」を彷彿とさせる。
なるほど。
どうしても過去へ過去へ持っていこうとしている。思い出のヒット曲さえ昭和色に塗り直したがっている。
やっぱり歌謡曲が…好きなんです…。
KinKi Kidsさんの「硝子の少年」も当時の中年世代から懐かしいと受け入れられていた。
どこまでいっても自分は昭和の歌から離れられないのだ…
などとなぜあの歌を口ずさんだのかを分析してはちょっとおセンチになりドライヤーで髪を乾かしているのである。
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