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2024年7月の記事一覧
【詩小説】七日の耳鳴り
日本酒の一升瓶を咥え
頬が膨らむまで含み
長い列に並んだ人たちの掌に
勢いよく噴射する男
赤い顔
眉間に尖ったいぼ
受付と書かれた名札を
首からぶらさげている
やっと私の順番だ
全身傷だらけで沁みはしないかと
恐る恐る掌を差し出した
他人事みたいに痛みもない
血や土で汚れていた腕も
洗い流されていた
青白い背中は
もう見当たらない
果てしない荒野が広がる
空を見上げた
御影石を
綿菓子にする
日本酒の一升瓶を咥え
頬が膨らむまで含み
長い列に並んだ人たちの掌に
勢いよく噴射する男
赤い顔
眉間に尖ったいぼ
受付と書かれた名札を
首からぶらさげている
やっと私の順番だ
全身傷だらけで沁みはしないかと
恐る恐る掌を差し出した
他人事みたいに痛みもない
血や土で汚れていた腕も
洗い流されていた
青白い背中は
もう見当たらない
果てしない荒野が広がる
空を見上げた
御影石を
綿菓子にする