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自己紹介

はじめまして。Vanderbilt大学の疫学博士課程に在籍しているAkiと申します。神戸大学医学部を卒業後、8年間にわたり市中病院で呼吸器内科医として勤務し、趣味である疫学・生物統計学をさらに学ぶために渡米しました。

私自身は、何か特別な成果を上げたわけではありませんが、米国の理系博士課程に関する情報が非常に少ないため、情報発信することにしました。特に社会人で留学を考えている方々の中には、お子さんをお持ちの方も多いと思います。少しでも記事が役に立ち、有意義な留学生活を送れることを願っています。なお、私が提供する情報は、個人の経験と情報収集に基づくものであり、米国の博士課程は個別性が非常に高いことにはご注意ください。

少し私の経歴についてお話します。大学4年生まで外国人とろくに話したことがなく、勉強に対して不真面目で授業はほとんど出席しませんでした。海外ドラマなど一回も見たことがなく、米国の生活に対するあこがれは全くありませんでした。偶然友人がUSMLE(米国医師国家試験)のために勉強しているところを目にし、そろそろ真面目に勉強しないと人生マズいなと思い、英語と医学の勉強のためにUSMLEを勉強教材にし始めました。勉強してみると本当に素晴らしい試験だったのです。研修医になってから必要な知識はUSMLEの勉強から充分に得ることができるため、医学生には最適の教材だと思います。米国の教育制度の素晴らしさを実感し、漠然と臨床医として渡米したいなと考えるようになりました。臨床医としての仕事は非常にやりがいもあり、楽しかったです。一方で、初期研修医のときに米国の病院見学に行ったときに、特に目新しさもなく、感動もしなかったのです。もともと米国の生活に対してあこがれはなかったので、留学に対する熱は冷めていきました。

臨床医としての仕事は最新の治療を行うことではなく、患者さんに寄り添いながら、積み上げられた科学的な知見をもとに一緒に意思決定をしていくことなのだなと改めて考えさせられ、臨床医としての渡米に疑問を抱くようになりました。私が一番気持ちがわかって寄り添ってあげられるのは日本人だと思いますし、今はインターネットも普及し、日本でも充分に臨床医としての知識・技術は磨くことができます。そして、同時期に、素晴らしい研究仲間に巡り合い、臨床研究にも興味をもち始めました。後期研修医のときに、臨床をしながらオンラインでJohns Hopkins大学のMaster of Public Healthを取得し、臨床研究の方法論につながる疫学・生物統計学を勉強し始めました。多施設共同研究を複数主導するうちに徐々に研究のほうに興味が向いてきて、米国の様々な書籍やオンラインセミナーに触れてきました。疫学・生物統計学に関しては、日本と米国で大きな差がありことを感じ、数学的なバックグランドのない自分が今後能力を高めていくためには、米国博士課程に行って素晴らしい指導者と一緒に学んでいくしかないと考え、その翌年に渡米しました。

以上が私の留学の簡単な経緯です。細かいところや、米国の疫学博士課程での学びや研究について、情報を発信していきたいと思います。また、留学生活や米国での生活についてもお伝えしていきます。よろしくお願いします。



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