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『家族っていいね。』は、本当なのか?

今日の朝日新聞『声』欄の
ある読者投稿を読んで思うこと。

内閣府が定めた「家族の日・家族の週間」
の標語、「やっぱり、家族っていいね。」を見て
この投稿者は、疑問を投げかけている。

本当に家族っていいものなのか?

と。

子どもの頃に父親から日常的に
暴力を振るわれていて、母親も父親に
暴力を振るわれていたようだが
この投稿者を助けてはくれなかったようだ。

同居の祖父母は父親の味方で
母親の悪口を投稿者に吹き込んでいたらしい。

その後母親は、子どもたちを連れ
父親とは離婚し暴力からは解放された。
だが、生活は苦しくてそのストレスからか
母親は、投稿者の為に離婚した
と責めたそうだ。

一人暮らしをして家族と離れて
ようやく自分の人生を歩めるようになったと
思ったと言っている。

親からの暴力、虐待などで
苦しんでいる子どもってのは
たくさんいるんだと思う。

オレは、実の父親がどうしようもない人で
殆ど家にいなかったような人だった。
たまに帰ってくれば、暴力を振るわれたりした。

暴力って言っても、この投稿者のように
酷いものではなかったけれど
両親はしょっちゅう喧嘩をしていたような
記憶がある。

小学校低学年の時に両親は離婚。
その一年後に母は再婚したんだけど
この養父が本当にいい人で
後に産まれてくる妹とも
別け隔てなく育ててくれた。

オレは本当に恵まれていたと思う。

でも、暴力や虐待からやっと解放された
って思う人にとって、家族ってどんな感じかね?

「家族っていいね。」
とはならないだろう。

この投稿者は、子どもにとって
家族と暮らすことが最善とは限らない
と言っている。

幸せな家庭にいる子どもだけでなく
厳しい環境に置かれている子どもたちにこそ
支援していくべきであると訴えている。

そう、家庭が円満で幸せなのが普通じゃない。
暴力、虐待、貧困、様々な厳しい環境に
苦しんでいる子どもはいっぱいいて
決して少数派ではない、とオレは考える。

冒頭の標語だと、厳しい環境下に置かれた
子どもたち、家庭ってものが
置き去りにされている印象を受ける。

家族がいいかどうかは言い切れるものじゃない。

子どもたちが、幸せを感じられる環境
未来に希望を持てる環境ってのを
作る支援をもっとしていくべきだ。

家族っていい、と決めつけるのは
ちょっと傲慢なのかもしれない
そう思った。


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