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衣替えと季節感の変化と制服自由化。

今年の9月は夏のような陽気が続きましたが、ようやく秋めいてきました。
涼しくなるのは嬉しいけど、このまま秋どころか冬に向かうのでは?という声も聞かれて、最近の季節感はなかなか予測するのが難しいですね。

とはいえ、10月上旬までは日中はそれなりに暑い日が続くようです。朝夕は秋らしく冷えてくるでしょうから、一日の間の寒暖差が激しく体調管理が大変になりますね。



そして、多くの学校などでは10月から衣替えの時期を迎えます。今は温暖化や異常気象の影響で10月でも日中は夏のような暑さの日もあることから、まだ冬服だと暑い!という声もあるようですね。

地域や制服の種類や体質などにもよるでしょうが、たしかに日によっては昔の10月とはまったく異なり、熱中症を発症するような温度に達することもあることから、一律に衣替えというのはナンセンスなのかもしれません。



そんな時代の流れを受けて、昨今では衣替えの時期を自由化したり、さらにはそもそも制服の着用自体を自由化する学校も出てきています。暑さ寒さは個人によって感じ方が違うから、衣替えを一律には強制しないという発想は、柔軟で素晴らしいですね。

そして、その発想の延長戦上で、そもそも制服を強制するからこのようなことがテーマになるのだという視点が生まれ、制服を撤廃するという議論にまでは踏み込まなくても、着用を生徒の意思に委ねるという施策もあります。



さらには、男女別に設定された制服によって、良くも悪くも男子と女子の服装やしきたりに壁があるのだとしたら、そうした適用自体を少し弾力化することで、自主性や自由度の幅が増してという方向性もあります。

この点、LGBTQの生徒は性自認の点から制服で悩みを抱えがちだという視点とは、少し立脚点が異なることにも注目したいものです。必ずしも違和感を感じていなくても、自由や裁量が欲しいという声も少なくないのが現実なのです。



今年話題になった高校球児の髪型もそうですが、何か大きなトピックがあって社会的なテーマにならないと世の中は前身しないという点は、残念ながら否めない現実だと思います。それで、時流を見て人々が徐々にスタンスを変えていく。

だとするなら、衣替えの議論とそもそもの自由化、そしてマイノリティをとりまくテーマは必ずしもバラバラに存在するわけではなく、むしろその根っこはつながっているのだといえるのかもしれません。



ただひたすらマイノリティの議論をしていても、そのテーマに興味がなかったり、異なる認識を持つ人からすれば、それはいつまでも自分にはほとんど関係のない話題だとみなされるのが悲しい現実です。

でも、それが衣替えや季節感の話題となれば、より身近なテーマとして、あまり違和感なく認識を共有できる部分があるように思います。いずれにしても、自由化の潮流という点では同じなわけですから、一歩前進には違いがないはずです。



考え方や発想が同じか違うかというスタンスではなく、人はそれぞれ異なるのが当たり前だからこそ、ありのままの個性を少しでも発揮できる社会を目指そうというスタンスで、それぞれの違いを乗り越えて支え合っていきたいものです。

学生時代に初めて時事についてコラムを書き、現在のジェンダー、男らしさ・女らしさ、ファッションなどのテーマについて、キャリア、法律、社会、文化、歴史などの視点から、週一ペースで気軽に執筆しています。キャリコンやライターとしても活動中。よろしければサポートをお願いします。