サイバーエージェントのデザイナー研修の話
こんばんは、初めまして
2020年4月1日にサイバーエージェントにデザイナーとして入社したひろせあきほです
先日約3週間のデザイナー研修を終えたので、熱冷めやまぬうちに記録を残したいと思います
サイバーエージェントという会社は新卒社員を本当に大切にしてくれる会社なのですが、このご時世でもそれは変わりません
フルリモートの中で同期デザイナー15人が5チームに分かれ、それぞれのチームにメンター社員が2人つき、出される課題の思考・企画の部分からアウトプットの精度まで丁寧に寄り添ってくれます
また、それぞれの課題の評価は星の数で表されます。評価基準は明かされているものもあれば明かされていないものもあるので、これはわたしのなんとなくの予想ですが
星0「なんも伝わってない、筋が通っていない、矛盾してる」
星1★「やりたいことはなんとなくわかったけどアウトプットとして人に見せられない」
星2★★「そこそこ伝わる、75点」
星3★★★「サイバーエージェントクオリティとして人に見せてもいい」
それ以上「期待値超えてきたな」
みたいなところでしょうか
そして研修内容と獲得星数はこんな感じでした
課題1:3日間【インフォグラフィック】
就活生に向けた弊社のアピールポイントを
インフォグラフィックで表現
星0
課題2:5日間【WEB】
サイバーエージェントの全サービスを紹介する
オリジナリティのあるサイトの制作
星2★★→ブラッシュアップ後星4★★★★
課題3:5日間【ゲームUI】
タワーディフェンス型ゲーム+αのUI制作
星2★★
この1ヶ月この3つの課題を経てわたしが学んできたことを作品とともに恥を捨てて紹介します。
この研修で一生分のイラストを描いた気がするのですが、事前情報としてわたしはめちゃめちゃイラストを描くのが苦手です。専門でもデッサンやイラストの授業がありましたが、毎度周りのクオリティに圧倒されイラストに対してのモチベや苦手意識が人一倍ある状態でした。
それを踏まえて優しい目でこいつ苦手なのにこんなに絵も描いたんだな、、、と思っていただけたら嬉しいです笑
課題1:3日間【インフォグラフィック】
就活生に向けた弊社のアピールポイントをインフォグラフィックで表現
インフォグラフィック(infographics)とは、一言で言うとデータや情報などをわかりやすく視覚的に表現することです。インフォグラフィックは情報を簡潔にわかりやすく説明したい時に使われ、標識や地図、電車の路線図などの形で用いられることが多いです。
現在ではデータなどを視覚化し、それを広告などのグラフィックとして扱い見る人により印象を残す表現として使われたりもしています。
つまりは「言葉がなくても割合や数値、フローなどの情報を表現するグラフィック」ということです。しかもイラストがグラフの装飾になっていたり、グラフにした方がわかりやすくね?となってはいけない
突然ですがここでわたしが作ったインフォグラフィックをお見せします
なんのポスターかわかりますか?
……………
……………
……………
わかりませんね。なんだこれ。笑
今となってはなんも伝わらないやんけと笑ってしまえるのですが、当時は本当に必死にグラフィックを作っていました。
ただただインフォ課題の時に一緒に必死に考えて寄り添ってくださった先輩方には本当に本当に感謝しております、、、!
ここでわたしが伝えたかったことは、UIDAの存在はもちろんのこと、
・サイバーエージェントが開催しているUIDAというインターンを卒業した暁には、圧倒的に成長できる(フロー) →UIを学び卒業すると色がつき、卒業を示す帽子をかぶり、スーパーマンを模したマントがつく(強くなった!成長した!を言いたい)
・成長≒インターンへの満足度(数字情報) →赤い人は大変満足と答えた人、黄色は満足と答えた人(UIDAの掲げる目的に賛同して参加してくれた人が満足したというデータは、成長したと言えるのでは?という仮定の元)
でしたが、そもそも選んだ数字が定量化できない「満足」や「成長」というもので、「圧倒的成長」というコピーがなかったら成長すらも伝わらない、と撃沈しました。
この時のわたしの心境は、
(グラフィック得意だし好きだし数字扱うのも好きなのに、筋を通すこともできずグラフィックも納得行ってないし研修のスタートダッシュできなかった!!!!悔しい!!!!!!)
でした。笑
ここでわたしは、「筋を通さずグラフィックだけでどうにかするのやめる」ことを学びました。
グラフィックだけでどうにかなっていたのは専門での課題だけで、仕事となるとまた別の話です。(めちゃめちゃ当たり前ですが)
課題2:5日間【WEB】
サイバーエージェントの全サービスを紹介するオリジナリティのあるサイトの制作
※オリジナリティ:サイバーエージェントを知らないユーザーがついつい興味を持ってしまう、オリジナルな仕掛けがあるインタラクティブ性のあるサイト
インフォ課題で落ち込み土日でマインドセットしてきたわたしは、次の課題ではリベンジする!と心に決めていました。
先にわたしが星2★★を獲得したアウトプットがこちらです。
ここでわたしが伝えたかったことは、
・ビルをモチーフにすることで「同じオフィスでこんなにいろんなものを作ってるのか!」「あれもこれも聞いたことあるけどサイバーエージェントのサービスだったんだ!」と知ってもらう →モチーフへの説得力
・サービスそれぞれに専門の知見を持ったプロたちが働いていることを、飽きない形でワクワクさと共に伝える →インタラクティブ性やオリジナリティのある仕掛けの部分
…うん!まあわかる!言いたいことはなんとなく!星★★!
しかしこの時のわたしはインフォのリベンジがかかっていたこともあり星3★★★をとる気満々でいたので、すぐにブラッシュアップを決意しました。
ここでの星3★★★に到達しなかった問題点は、
・「ビル内にいる人からサービスを知ってもらう」という左側の情報と、常に出しておく右側の詳細情報がグラフィックとして乖離していて矢印アイコンなどの統一感がない(○のところ)
・右だけ、または左だけで完結してしまい情報がかぶっている
・カテゴリーわけのMedia、Start up、Game、Allの表記が矛盾
→Media、Start up、Gameの3つが合わさってAllという表現であるべき
・あとはイラストのクオリティ、、、、
でした笑
そこでわたしが上記2点を社員さんと夜遅くまで考え抜きブラッシュアップした結果、星4★★★★を獲得したアウトプットがこちらです。
・右だけ、または左だけで完結してしまい情報がかぶっている →人物を通してのサービス詳細に振り切り、アイコンをサービス選択から統一して使うこととでイラスト以外の情報をなるべく少なくした
・Media、Start up、Gameの3つが合わさってAllという表現であるべき →箱の上下が合わさってAllになるようなアイコンに(Start upはMediaの中に含めることにしました)
・イラストのクオリティ、、、、 →博士の絵をちょっとマシにした笑
まさか星を4ついただけるとは思っていなくて驚きましたが、詳細の改善に加えてAllのイメージを制作したことや振り切った方向性が伝えたいことに沿っていたことも期待値を超え星を獲得できた理由だとわたしは考えています。
このブラッシュアップは、次に載せるゲーム課題と並行しながら行いました。
わたしは学生時代すごく予定を詰めて周りから忙しそうだね、、、と言われることが多い学生でしたが、今回課題を並行して進めることで「ここまでにこれを終わらせる」「maxここまでできたらいいけど最低限この時間までにはここまで終わらせていたい」というボーダーをこまめに引くことができ、何も考えない時間がなく働き方として向いていることも同時に自覚し、学ぶことができました。
課題3:5日間【ゲームUI】
タワーディフェンス型ゲーム+αのUI制作
今までの課題では、お題に対してターゲットやアウトプットの方向性を0から自分で定め、作り出すものでしたが、
ゲーム課題の場合は仕様書があり、ルールや勝敗の定義、アイテム、登場させるべきプレイヤーや敵の定義などがあらかじめ決まっていました。
わたしは普段ゲームをしないので、タワーディフェンス型ゲームそのもののルールや楽しみ方も、資源やコインや召喚獣などの概念、ゲームUIとはどのようなものなものがよくあるモチーフで配置でグラフィックなのかが全くわからない状態でした。
端的に言えば、
❶タワーディフェンス型のゲームと基本ルールや操作は一緒、相手の城を召喚獣によって倒す
❷新ルールとして召喚獣以外にもプレイヤーが存在し、一定の範囲を自由に動き回れる(+αの部分)
→選んだパネルや床の一定範囲のアイテムをとることで相手の召喚獣の動きを止めるなどの逆転要素が加わる
というゲームのUIを考える課題です。
唯一ゲーム課題のみ星の獲得条件が明示されていました。
星1★「仕様書を満たしている、情報が伝わる、操作できる」
星2★★「ゲームとして世界観が成り立っている、操作やアクションを起こした時に適切なフィードバックがある」
星3★★★「トンマナが優れている、楽しそう、遊び心がある、プレゼンでの評価」
わたしは最低限星1★は絶対にとると決め、星2★★を狙ったアウトプットを目指しました。
結果星2★★を獲得することができたアウトプットがこちらです。
トンマナを不思議の国のアリスの世界観に定め、赤のハートしか知らないハートの女王が青のスペードと陣地を奪い合うパニックが起こるという設定です。
召喚獣:不思議の国のアリスに出てくるキャラクターたち
プレイヤー:ウサギ
→相手の時間を止めることで+α要素を満たす
中間地点:白薔薇
→色を塗り替えることで自分の陣地を広げる
というように、不思議の国のアリスの設定をうまくゲームに盛り込もうと努力しました。
わたしの個人目標は「いかにゲームっぽくするか」というものでしたが、ゲームのグラフィックのディティールや作り込みは本当にすごく細かくてしっかりできている、、、、と実感した1 週間でした。
まとめ
3週間ちょっとの研修は、同じ課題に対して同期のアウトプットや考え方を知ることができるのと同時に、ボードのデザイナーの方に直接フィードバックをいただける貴重な機会でした。
わたしの研修中の目標は
・メンター社員に積極的に過程を見せる→普段できかけのものを他人に見せることに抵抗があったが、いいものを作るためには早い軌道修正やアドバイスが必要
・絶対にオールしない→使える時間は全員同じ、体調管理も社会人の務めなので限られた時間で成果を出す
・3 つの課題どこかで爪痕を残す→1位をとる、伸び代を見せるなど
この3つだったのですが、律儀に全て達成することができました。
メンター社員の方や技術メンターの方、リモートのあらゆるシーンを想定して研修を考え抜いて作ってくださった先輩社員の方々のおかげで無事研修を達成感にみち配属先でスタートダッシュを切れる状態で終わらせることができました。ありがとうございました。
明日からは仮配属先でのジョブローテーションがスタートします。
研修で身を以て体感したことや目標への貪欲さ、日頃の姿勢を忘れずこれからも突っ走ります。
よろしくお願いします。