書評にもためにもならないゆるめ感想文【元彼の遺言状/新川帆立】

こんな人におすすめしたい

・頭を使わないミステリーが読みたい人
・強気な主人公が好きな人
・メディアミックスしている小説が好きな傾向にある人

この本を手にしたきっかけ

文庫本発売当初、Twitterの読書垢で目にしたのがきっかけである。ポップな目立つ赤い表紙に目を奪われ、本屋さんでも3位のランク付けがされており、しかも第19回『このミステリーがすごい！』大賞との事で小難しいミステリーが苦手な私でも読めそうな予感…、とお迎えした。

キャラクターの強さ

あらすじとしては、弁護士の剣持麗子が死んだ元彼の遺言状の真相を探るべく奮闘すると言った感じなのだが、この弁護士さんのお金への執着と天下天上唯我独尊のキャラがこの物語の色である。
遺言状の真相を探るのもお金目当てだし、物語の冒頭では婚約指輪の値段について彼氏と喧嘩。お金大好き弁護士なのだ。
かと言って、悪徳弁護士な訳ではなく彼女は彼女なりの信念に基づいて依頼をこなしている。しかも勝ち気で無敵に見える彼女だが、ボス弁護士に一本取られるシーンがあるなど、人間的にも弁護士的にも未熟な部分もある。
ヒロイン、剣持麗子のキャラクターがあってこそのストーリーになっている。
他のキャラクターも色々なキャラ付けがされており、これはメディアミックス化しやすいだろうなと思った。
(2022年4月からフジテレビ系列でドラマ化だそうです。主演は綾瀬はるかさん。おめでとうございます)

トリックが簡潔でわかりやすい

ミステリーであるが、アホな私でもわかりやすい、誰でも受け入れてくれるようなストーリーだった。
続編もあるので、剣持麗子さんの様子を見るためにもそちらも見てみたい。