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理想から逆算して挑戦してみる。取材ライター歴10年・渡辺まりこさんにインタビュー

オリジナル企画「取材ライターになりたいので、取材させてください!」
第一弾のインタビューを快諾してくださったのは、取材ライター歴10年、通算500以上のインタビュー実績を積んできた渡辺まりこさん。

未経験から始めた取材ライター業を皮切りに、発酵料理教室やブログ、講座作りなど、さまざまな行動や挑戦を続けています。
「まずやってみないとわからない」そう語るまりこさんが、寄り道したからこそ得られたことや、行動するために大切にしていることは?ライター2年生が深掘りしました。

【プロフィール】取材ライター 渡辺まりこさん

新潟在住の取材ライター。フリーペーパー制作をきっかけにライターを始める。2013年より独立し、10年間で通算500件以上の取材や記事執筆を行ってきた。企業や個人へのインタビューや撮影、執筆のほか、ブログ運営や発酵料理教室主催など、ジャンルや業界を問わず幅広く活動。
note:https://note.com/watamari/

ライター、発酵料理教室、ブログ。いろいろな仕事を経験した10年間

ーー現在は、新潟を拠点として、取材記事をメインに執筆されているんですか?

はい。最近ではオンライン取材も増えているので、地域関係なく取材の仕事をしています。でも実は、この夏ごろまではライターの仕事を少しセーブしていたんですよ。

ーーえっ、それはなぜですか?

ブログ運営に力を入れていたんです。コロナの影響で対面取材が減ったのと、収益の柱を増やすために2020年からブログを始めました。それで、収益が伸びてきた頃から、ブログ記事執筆に注力するようになったんです。仕事好きでとことん取り組んじゃう性格なので、土日も子どもに動画を見せて一日中パソコンに向かっていた時期がありました。

けれど、どこか虚しさがあって。ブログやSEO記事は、いわば"Googleを喜ばせること"が大切な部分があって、アップデートでの一喜一憂もしばしば。取材記事とは性質が違うことに疑問を感じて、面白くないと思っちゃったんです。子どもに寂しい思いをさせてしまった自覚もあり、幸せじゃないなと思って。
これを一生続けていくのは難しいと感じて、再びライターの方に力を入れ始めました。

ーーそんな経緯が…!

ほかにも、発酵料理教室を主催したり。ライター歴10年とは言っているけれど、本当にいろいろ挑戦しました。
ライター1本というよりは、その時に自分が面白いと思ったことをやってきた感じですね。自分や家族の幸せの形を思い浮かべて、いい方向にむかえるように探り探りやっています。

発酵研究家として雑誌掲載も!(画像提供:渡辺まりこさんHP

ーーそして現在は取材ライターの仕事をメインに戻したと。それはなぜですか?

原点である「一次情報を伝える喜びややりがい」に立ち戻るためです。先述のとおり、テクニックを駆使したり、記事量産が重要なブログやSEOライティングは、虚しいと感じてしまいました。

一方で、取材では、普通に生きていたら出会えなかった人や物ごとに出会って、素晴らしさや熱を広められる。純粋に面白いと感じています。

私自身、新しい世界を見たり、知ることが好きですし、Eスポーツやキャンプ、昆虫など、ライターじゃなければ出会えなかったことがたくさん。取材では、その道の専門家が魅力を熱く語ってくれます。その熱が私にも伝わってきて、面白く感じる。それが取材ライターの醍醐味ですね。

経営者の方のマインドに触れられるのも魅力ではないでしょうか。
そして自分が翻訳者となって、その熱やキラッと光る部分を読者に伝える義務があると思って執筆しています。

「ありたい姿」から逆算して行動する

ーーライターの難しさはありますか?

文章はいつも迷います。完璧や正解はないので、難しいですね。スキルアップのために、たくさんのいい文章を読んで、自分が使わなかった表現をメモしています。次回使うためのストックです。私の場合、よいディレクターさんとの出会いもあり、レベルアップできました。

ーーいい出会いのためには、運もありますが、動き続けることも大切そうですね。

どういう自分でいたいのか、どんな未来をつかみたいのかを描いて、そこから逆算して動くことが大切です。不安や壁って、いま壊しておかないと、どこかのタイミングでまた同じ形で出てくるんですよね。だから時間を作って行動する。

ある程度仕事を抱えてがむしゃらに仕事する時期も必要だけど、どこかのタイミングで一旦手放さないと、新しいものを入れられないと思います。

ーー刺さります…。一旦止まったり、手放すのは勇気がいりませんか?

自分は何を恐れているのか、その不安に対して深掘りしてみたらいいと思います。収入減や仕事減が怖いのか、失敗が怖いのか。不安には正体があるので、具体化・言語化してみてはいかがでしょうか。
私は一時的な収入や仕事減よりも、時間の方が惜しいので、まず挑戦してみています。

やってみたら、ライターとしての色が持てた

発酵料理教室を主催したことで、発酵関連の執筆依頼も。(画像提供:渡辺まりこさん)

ーーまりこさん、行動力がすごいです!

やらない理由ばかり探して、結局やりたいことをやらないのが苦手なんです。時間がもったいないから、何でもすぐやってみる。逆にいうと飽きっぽいです(笑)。

でも10年間、回り道をしてきたからこそ、”色”が出ますよね。
例えば、発酵料理教室をやったことで、「発酵といえば渡辺さん」と認識してくれて、執筆の仕事をいただいたり。書けるだけの人はたくさんいるけれど、自分が選ばれる理由=色をたくさん持っていることはライターにとって追い風です。

「書きたい人」へのきっかけづくりをしたい

ーーこれから、取材ライター講座を開く予定だとか。

現在は、本講座に先立ち「モニター講座」を開催しています。完全マンツーマン形式の講座で、月20万円達成するまでのロードマップ、未経験から取材ライターになる方法、案件を獲得する方法など、かなり詰め込みまくった内容です。

受講者さんが抱えているお悩みを解消するため、じっくりとお話する時間も設けています。取材ライターに興味がある方、駆け出しで悩んでいる方にぜひ参加していただきたいですね。

出版・広告業界の経験がなくても、取材ライターになれます!私自身が、未経験から取材ライター業に飛び込んだからこそ、再現性のある情報をお伝えできるのではないかと!

ーー講座を開催しようと思ったのはなぜですか?

「書きたい、伝えたい」と思っている人に、「こんな道があるんだ」というきっかけ作りをしたいと思ったんです。

書くことが好きでWebライターを始めたものの「つまらない」「思っていたのと違う」と感じている人をよく見かけます。けれど「書く仕事」ってSEO記事だけじゃないんです。インタビュー記事、LP、電子書籍、メルマガなど、自分に合う形を模索してみるのも良いのではないでしょうか。

例えば私は、インタビュイーのよさを引き出しつつ、自分のエッセンスを少しだけ入れた文章が書ける”塩梅”がちょうどいい。また、なんでも面白いと思えるから、取材ライターが合っていると思っています。

得意不得意や性質は人それぞれだけど、「書きたい、けれど、どうすればいい?」という人の気づきや道標になればと思います。

フリーランスに大切なのは、横のつながりと信頼関係

ーー最後に、これからやりたいことは?

広報とブックライティングの仕事です。今まで経験したことがないので、幅を広げたいですね。でもご縁があって、来年挑戦できそうです。

ーー楽しみです!自ら道を切り拓いているんですね。

活躍してる人って、行動量とスピードがすごい。トライアンドエラーというか、私もそうありたいですね。自分の行動量とスピードの基準値をあげるためには、うまくいってる人の話を聞くことが大切だと思います。横のつながりもできますし。そういう目的もあって、Twitterスペースを毎週金曜に開催しています。

紹介で仕事をいただくこともあるし、種まきという意味でも、横のつながりは大切です。
つながっている相手とは、信頼関係があるんですよね。私自身が楽しく仕事できているのは、相手との信頼関係があるから。ぜひフリーランスの方には、横のつながりを持ってほしいです。

最後に

やわらかい雰囲気で丁寧にインタビューに答えて下さったまりこさん。その優しい表情の奥には、現状を冷静に分析し、理想に向かって思考と行動を続けるバイタリティがあふれていました。

渡辺まりこさん主催のTwitterスペースは、毎週金曜お昼12時に開催!
詳細は、渡辺まりこさんのアカウント(@watamari66)で発信しているので、ぜひチェックしてください!

取材ライター・渡辺まりこさんの連絡先
・ホームページ:【新潟フリーライター】渡辺まりこ
・Twitter:@watamari66
・note:https://note.com/watamari

取材・執筆:おかだあきほ
・Twitter:@akino_yu_919
・ポートフォリオ:https://www.foriio.com/akiho-okada

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