おまかせランチ
こんばんは。
読むこと、書くこと、食べることが大好きな
ひらさわあけみです。
先週、所用があり都内へお出かけしました。
通い慣れたアーケードの中を歩いていると、手描きの看板が目に入ったのです。
あちこち庵Cafeという名前がいい。
文字の雰囲気が優しくて、気持ちが和みました。
メニューも張り出してあったのでそれもチェック。
♢気まぐれランチ(日替わり)ドリンク付き
牛すき焼き風煮 箸休め ごはん みそ汁 800円
なんて魅力的。
用事が済んだら、ここでランチを食べようと決めました。楽しみです。
思ったよりも用事が長引いたので、急いでお店に向かいました。お腹がペコペコです。倒れてしまう前にどうにかしないといけません。
階段を上がって2階に行きました。
もう、フラフラです。
「すいません、今日のランチが終わってしまったんですよ」
スキンヘッドの店員さんにそう言われてしまい、ショックを隠しきれない私。
カレーとかステーキのメニューもありましたが、ピンと来ない。
うーん、と唸っている私を見て、店員さんは気の毒に思ったのでしょう。
「あの、おまかせランチならありますよ」と声をかけてくれました。
「え?ランチは終わったんですよね?」
「気まぐれランチは終了したんですけど、おまかせランチは14時からなのでそちらがご用意できます」
「じゃあ、それでお願いします」
気まぐれランチは、料理内容が決まっているけれど、おまかせランチは、あるもので作るらしく、その日によってメニューが違うとのこと。
そっちの方が面白そう。
どんなものが出てくるのかなあ。
和食のお店だからご飯とおみそ汁は確実だとして、おかずは何かしら。玉子焼きとか煮物という路線が一番しっくりきます。
騒ぐ胃袋をなだめながら、じっと待つこと18分。限界かも……。
「お待たせしました」
運ばれてきたのは、パスタ。
意表を突かれました。
「シーフードパスタとマカロニサラダです」
全ての予想は外れましたが、これはこれでおいしそう。
イカやエビの他に、炒めた玉ねぎ、しめじ、スナップエンドウがどっさり入っています。トッピングは刻み海苔。
完璧な和風スパゲティでした。
フォークですくい、口の中に入れると、おしょうゆの味が広がります。
自己主張をしていない、優しい食感。
まるで、友達のお母さんが作ってくれたような感じでした。
久しぶりに食べるマカロニサラダも、郷愁を誘います。
お店なのに、家で食べているような錯覚をおこしそうになりました。
奇をてらっていない、ごく普通においしいランチ。
のんびりと楽しめました。
今度は、気まぐれランチを頼むつもりです。
と思っていたら、
「実は今月いっぱいで閉店するんですよ」とのこと。
お腹が一杯で幸せな気分だったのに、いきなり殴られたような感じです。
落胆、失望、意気消沈。
頭の中が漢字だらけになりました。
これを解消するには、おやつを食べるしか方法がありません。
実行したら少し落ち着きました。
お店の再開を祈願しに行くつもりです。
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