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やまと絵展覧会にみる漫画の原点

先日、上野の国立博物館でやまと絵の企画展に行っていきた。
中国から伝わったという唐絵と日本の大和絵の平安時代から江戸時代までの作品が展示されていた。
その中には、漫画のキャラクターの素材になっているような怪物の絵も描かれたり、
内容的にも、面白さを絵で表していた作品があった。
マンガと結びついたそれらの作品をここで見ていきたいと思う。

鬼滅の刃に出て来そうな漫画のキャラクター百鬼夜行

16世紀、室町時代に描かれた百鬼夜行絵巻には、妖怪たちが行列を成している様子が描かれているが、
それらのキャラクターをよくみると、鬼滅の刃やゲゲゲの鬼太郎などの妖怪漫画に出て来そうなキャラクターとよく似ている。
絵巻の中でたくさんの怪物が、描かれていて面白い!

現代の漫画の作者が、百鬼夜行を参考に妖怪を書いているのかもしれない。

内容的に漫画的な病草子

平安から鎌倉時代にかけて描かれた病草紙(やまいのそうし)には、当時の奇病や治療法、風俗が、絵と簡単な言葉で描かれている。
内容的には、経典や学術書に準じているとのことなので、真面目なものらしいが、下のようなちょっと笑えるものもあった。

肥満の女
太りすぎて、自分一人では歩けず、女たちに両脇を抱えられてようやく歩いている裕福な家の女性。

肥満の女

不眠の女
他の女性たちが眠っている中で一人上半身を起こして眠れない女性。ちょっと顔が引きつっている…

不眠の女

この2つの絵には、簡単な説明文がそれぞれ加えられていて、それもまた漫画っぽい。

まとめ

この百鬼夜行や病草子は、みていると「クスッ」と笑いを誘うような面白さがあった。
そんな面白さが、今の漫画と繋がっていると思わせたのだろう。




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