【羽根堕ち】第13話 心配
念のため周囲を警戒しながらミョーを出る。人々は思い思いの仕事に勤しんでおり、アイラたちを気に留める様子はまったくない。どうやらサロニカは約束を守ってくれたようだ。
『良かった……。これでしばらく心配いらないね!』
ふるりと尻尾を振って、ザイロが嬉しそうに言う。それに頷いて答えながらも、アイラはちらりと後ろを窺った。いつも手の届きそうな距離にいたジェナが、今は一歩後ろを歩いている。唇が動いているところを見ると、シャンと話しているのだろうか。
(やっぱりショックだったかな……