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障がいのある私にとっての「私らしい文章」

この間、占いに行った。

近所のショッピングモールで、2000円で鑑定をやっていたのだ。

その時、ちょうど、給料が入ったばかりで余裕があったから、奮発して占ってもらうことにした。

すっごく緊張して、「将来のことについて占って欲しいです」と言った。

占い師の60代くらいの女性は、開口一番、私にこう言った。

「あなた暗い!!」

少し傷ついてしまった。

でも、どうやら、明るくする為に「前髪をあげること」が運気をあげる秘訣らしくて、それでその日から素直にピンで前髪をあげている。


その日、占い師のおばちゃんは、私がライターをしていることを伝えると、少し驚いていた。
珍しいからかな、と思った。

私は、ライターをしている。
でも、それは、就労継続支援A型事業所という福祉施設でだ。

一度だけ、就労時間中に、クラウドソーシングで、一般のライターのお仕事をしたことはあるけれども、大体は温かい空間でものを書いている。

私が通っている就労継続支援A型事業所では、メディアを運営していて、それでそこで記事を100記事以上書いてきた。
温かいコメントを頂いたり、メンバーとかに「よかったよー」って言ってもらえてとても嬉しい日々を過ごしていた。

幸せだった。

でも、どこかで、これは「温かい世界」だからなあ、と思ってしまっていた。

ここでは通用するけれども、一般の世界で、自分の文章が通用するのかな、とか色々考えていた。

私は、小さい頃から書くことが大好きだったから、本気でライターになりたい。

一般の社会でも通用するライターになりたかった。
でも、このままじゃ、ダメなんじゃないか。

自社メディアにいる中で、そんな葛藤が、本音を言うとあった。

だから、占い師のおばちゃんに、聞いてみたのだ。
「私、本当にライターになれますかね?」


占い師のおばちゃんは、私の顔をじっと見た。

すっごくドキドキした。

おばちゃんは、嬉しい言葉を言ってくれた。

「これからも、書くことを続けなさい。あなたは、人の心を育てる文章を書ける。成功するよ。」

嬉しくて、嬉しくて仕方なかった。

本当かどうかは知らないけれど、すごく嬉しかった。

でも、おばちゃんは、もうひとつ、こんなことを付け加えて言った。

「あなたらしい文章を書きなさい。あなたは、自分に自信がなくてあなたらしい文章を書いていない。あなたらしい文章を書いたらもっと素晴らしいものが書ける。」

喜んでいたのもつかの間、ちょっとその言葉で、帰り道考え込んでしまった。


私は、自社メディアの記事で、人を喜ばせるための記事ばかり書いてきた。

それは、みんなに喜ばれたいからだし、実際それで喜んでくれる人もいたような気もする。

でも、私は、本当の本当の心の奥底から自分の書きたいものを書いていたか、と言われたら「そうだ」とは言えないのだ。

私は、いつも人の顔色を伺う文章ばかり書いてしまっていて、自分が嫌になる時もあった。

自信がなさすぎて、「自分らしい文章」というのもよく分からず、「自分」を出すことも怖くて、人に媚びを売るような文章ばかり書いてしまっていて、ちょっとだけそんな自分が嫌いだった。

精神障がいが色々があって、自分は辛い人生を送ってきた。
個性を出したら、馬鹿にされたり、色々嫌なことを言われたりした人生だった。

劣等感でいっぱいの人生だった。

だからか、私は、自信がなくて、いつも人に媚びを売ってしまう。
自分を押し殺して、いつもヘラヘラ媚びを売っている。

そんなのが自社メディアで書いてきた文章にも現れている気がして、自分に嫌気がさしていた。

占い師のおばちゃんに「あなたらしい文章を書いていない」と言われて、私は、そんなことを色々いつまでも振り返っていた。


そんな最中、支援員さんに勧められて、通っている施設の自社メディアから、noteを始めることになった。

noteをやることは、正直葛藤があった。

すごく嬉しかったけれども、noteは一般の人ばかりだし、本物のライターさんもいるし。
そんな中で、自分の今の文章では戦えないよなあ、と薄々気づいていた。

案の定、あんまり媚びを売った感じの今までのスタンスの文章が、受けなかった。
ちょっと落ち込んでしまった。

やっぱりnoteなんか挑戦しなきゃよかったなあ。
私には才能ないんだ。
ライター無理かも。

そんなことをずっとずっと考えていたら、ふと占い師のあの言葉が蘇った。

「あなたらしい文章を書きなさい」

ああ、そうか、と思った。

noteに挑戦することになったのは、神様が、私に「私らしい文章を書く」ためのチャンスを与えてくれたのかもしれない。

自社メディアでは、あんまり、思いっきりには自分の書きたいようには、書けないけれども。
自分1人でやっている、ここでは、ある程度、自分らしい文章が書けるのではないか。
自分の個性を出しやすいのではないか。
そう思った。

「よーし!これは自信のない自分を変えるチャンスだ。noteでは私らしい文章書くぞ。自信を持った、誰にも媚びを売らない文章を。」

そう決心した。


自分らしい文章を書くこと。
それは、とても難しいことだと思う。
本当に自信を持たなければ、書けないと思う。

大体、ここのnoteは、自分で1から頑張っていかなきゃならない。
もちろん、支援員さんの宣伝や、サポートはあるけれども、みんなが作り上げてきた積み重ねてきた、歴史のある自社メディアとは訳が違う。
だから、少しやりにくい感じも、正直している。

ただ、その分、自分の実力だけで頑張れると思う。

noteに挑戦することは、きっととても辛いことも多いと思う。
自社メディアのように温かいところではないかもしれない。

でも、頑張りたい。

ここでは、はじめて、本当に、私の「私らしい文章」を書いていきたい。



次回は、「自分らしい文章」「自分にしか書けない文章」で、今度開催される、通っている就労継続支援A型事業所のメディア、AKARIのオンラインイベントについての宣伝の記事を書きたいと思います。
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