見出し画像

*寒い冬はこの味噌でほっかほか!豆麹から豆味噌を仕込む

                                                   豆味噌とは、名古屋方面でよく使われる、赤くて辛目のお味噌。八丁味噌とも呼ばれる。
                                      この豆味噌を作るには、米糀ではなく、大豆で麹を作り塩と水で仕込む。
温度管理ができれば、そんなに失敗もなく仕込むことができる。
大豆を発酵させることで、糀菌や酵母菌、乳酸菌が出した酵素によりタンパク質がアミノ酸に分解され消化の良い、旨味たっぷりのお味噌になる。
ただ、大豆のタンパク質には雑菌が好んで繁殖しやすいため、仕込みは3月までの寒仕込みとなる。

仕込んで10か月~食べることができるが、3年味噌といって長期熟成させることもできる。
3年の月日を経たほぼ真っ黒なこの味噌は、チーズのような香ばしい香りを放ち、味はチョコレートのようなコクを含み、旨味の宝庫となる。

これを冬場に米みそと半々で合わせみそにし、みそ汁を作ると
寒さも吹っ飛ぶほど体温が上がり、暑い暑い、と衣服を脱ぎ始める始末。
汗をかかんばかりの火照りようなので、米みそと混ぜて調整するのがいい。

こんなみそ汁を冬場に毎日飲んでいたら、風知らずの病気知らずである。
こんな豆味噌は冬場にしか飲めないから、仕込みは少しでいいし、毎年仕込まなくてもいいかもしれない。

長期熟成味噌 12~3月仕込み  10月以降出来上がり 

材料


作りやすい分量(出来上がり約5kg)                           乾燥大豆2㎏ 大豆用種麹菌4~10g  
塩650g 水1400~1500ml               
麦こうせん用の玄麦一握り程度(あればでよい)

豆麹を仕込む


①仕込みの前日に大豆をよく洗い、15~24時間程たっぷりの水で浸水させる。

②仕込み当日、大豆を浸水した水のまま火にかける。大豆が柔らかくなるまで3~4時間煮る。 後で潰すので、米みそ同様に柔らかく。
                                              ③大豆を炊いている間に、麹菌を増量させるための麦こうせんを作る。
玄麦を一握りほどフライパンで麦が膨らんでくるまで炒る。炒った麦をミルで砕き、種麹菌を混ぜておく。
玄麦がない場合はしなくてもよい。麹菌を少し多めに用意しておく。

麦こうせん
豆味噌用麹菌

④大豆が煮えたら水気を切って飯台に広げ、団扇で扇いで水分と熱を飛ばす。
⑤大豆の荒熱を取ったら、豆粒を荒めに潰す。

FP使用で潰しても◎

⑥潰した大豆に麦こうせんを全体に行き渡るようにまぶす。

⑦つぶした大豆でおにぎりを作る。 

麹菌をまぶされた大豆おにぎり

 
                                      ⑧トレーやザルにおにぎりにしたものを並べ、熱湯消毒してよく絞った布巾を被せ(保湿のため)ビニール袋で包む。30度程度に保温する。    
  

                         

⑨18時間後、品温の温度を確認し、保温の温度を調節する。品温は30℃がベスト。その後も4~5時間ごとに温度を確認する。

白い菌が生えだした

                                 

⑩45~48時間後大豆おにぎりに生えたカビが白→黄色→うぐいす色と変われば完成。
48時間を経過しても、うぐいす色になっていなければ、そのまま保温しうぐいす色になるまで待つ。
納豆になっていなければ大丈夫。

ちなみに豆を潰さず粒のまま糀にすることもできる。
その場合はいつもの米袋で管理する。

色づき始めた豆麹

本仕込み



⑪仕込み容器に豆麹を適当に砕いて塩とよく混ぜ合わせておき、水を加える。

                         

⑫翌日、水分を吸った豆麹をよく混ぜ、空気に触れないようにラップを敷いて中蓋をし、重石を乗せる。日の当たらない、冷暗所に保管する。 

水分を吸うまでは少しドロッとしている

                                                

⑬梅雨時からカビがないかチェックする。
もしカビやすいようなら、古い味噌を表面に1~2cm厚で蓋をする。

豆味噌なんて、辛いんじゃないのー?と思っていたので
興味本位で仕込んだものの、食べずに放置していたら、知らぬ間に3年味噌が出来上がっていた。
せっかく仕込んだんだし、食べなきゃもったいないと思い食べてみたら
なんとも美味しすぎて、しかも冬場に体がホッカホカになるしで、
いいことずくしのお味噌に仕上がっていた。
こんなにいいお味噌なんだったら、無くなる前に次を仕込んでおかなくては!と急いで仕込んだものだ。
米みそと合わせて、うちには欠かせない調味料である。
こんな旨い味噌はスーパーでは買えないよ。
よければ体験してみてね。


かぜひかんようにしーやー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?