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今より良い日常の存在

「今より良い現状が存在するはずだ。」
そんな思いが心のどこかにずっとある。
どれだけ不自由ない生活を送っていても、どれだけ素晴らしい人間関係の中にいても、この思いが時々顔を出す。

たぶんこれは一生治らないだろう。
この寂しさが無くなる日は来ないのだと思う。
そう、無限に広がる四畳半を想像してしまうのだ。『可能性という言葉を無限定に使ってはいけない』のは分かっているが、なかなか難しい。

自分磨きを終えた後に、「あー、なんでこんなことしてんだろ。」とふと思う夜ほど悲しいものはない。そっとシークレットモードを解除して布団に入る。
“今”をどれだけ着飾って満足させても、残るのは寂しさだけで毛布を頭まで覆う。
目を開けても真っ暗で、目を閉じても真っ暗だ。まるで今の世界のように。

満足のいく人生を送るためには、あまりにも考えないといけないことが多すぎる。なので、それについて考えることはとっくの昔にやめた。
いつからか、“今”の満足度を大切にするようになったが、別の選択肢の先には何があったのか気になることがある。
無数に広がる選択肢の先で死んでいる僕もいれば、驚くほどに元気な僕もいるのだろう。海外で暮らす僕もいれば、すげえ金持ちの僕もいるのかな。
まあ、そんなことを言っていても猫型ロボットが“もしもボックス”を出してくれるわけではないので、虚構を楽しむだけだ。

こんなことを考えているとやっぱり思うのは、「変えることができるのは未来だけ」という事実だ。そんな普遍的な考えに落ち着くのだ。
だから、別の道を見てみるのは生まれ変わった時にすることにして、僕は今という楽しい日々をゆっくり過ごすことにしよう。
ちゃんと感謝をして、ちゃんと謝って、ちゃんと遊ぼうと思う。
『意味なんかないさ 暮らしがあるだけ』
死ぬまで続く暇つぶしを全力で堪能する。

「楽しいな。」そう言えるだけで幸せだ。
「シンドイな。」そう言う声が聞こえたのなら、心を軽くしてあげたい。

「今より面白い未来が存在するはずだ。」
そんな思いが心のどこかにずっとある。
どれだけ不自由ない生活を送っていても、どれだけ素晴らしい人間関係の中にいても、この思いが時々顔を出す。
その希望が今日を動かす。




『参考』
四畳半の話:『四畳半神話大系』
自分磨きの意味:『オードリーのオールナイトニッポン』
『意味なんかないさ 暮らしがあるだけ』: 星野源さん『恋』の歌詞

いつも読んでいただきありがとうございます!☺️