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LA LA LAND

1.導入・結論

出会いと別れの素晴らしさと儚さを感じた、2度目の観賞だった。結婚し、2日目の子供も生まれ、幸せを感じている今だからこそ、過去の全ての感謝しなければならないなと、素直に思わせてくれる作品だった。息子たちにもそれぞれに夢を持ってもらって、素敵な恋愛をたくさんして欲しいなあと思わされた。大きくなった息子たちと一緒に観たい映画リストに加えておこう。


2.概要(ネタバレ)

ロサンゼルスを舞台に、女優を目指す女と、ジャズピアニストを目指す男のお話。

オーディションに落ち続ける彼女は、彼に励まされ、1人舞台を企画する。彼は彼女との生活のため、ジャズへのこだわりを捨て、ミュージシャンとして成功する。しかし忙しくなり、2人の時間は少なくなって、1人舞台の応援もできず、本番にも立ち会えない。何より、彼の夢を応援してきた彼女にとって、彼がジャズへのこだわりを捨ててしまうことが悲しく、2人は衝突してしまう。

1人舞台をきっかけに彼女は成功の糸口を掴むが、撮影はパリ。彼はツアーで全米を飛び回る。「ずっと愛している」が、2人は「様子を見よう」と別々の道を生きることになる。

3.面白みを感じたポイント

ラストは別れから5年後、彼女は女優として成功し、結婚して幼いこどももいる。旦那とのディナーの後、偶然立ち寄った人気ジャズバーは、彼が夢を実現させたお店だった。その看板は彼女がデザインし、その店名は彼女が名付けた店名。彼がこだわっていたチキンではなく、彼女が提案した、ジャズとお酒を楽しめるお店。

たくさんの観客の中で、彼は彼女に気付き、演奏したのは思い出の曲。彼女はもしかしたらあったかもしれない、男と過ごした場合の5年を思い浮かべる。

もし彼があの仕事の誘いを断っていれば。あの1人舞台に男は間に合い、1人舞台も成功し、一緒にパリへ行き、夢が叶い、結婚し、彼とのこどもも生まれていたかもしれない。それはすごく、彼女にとって、幸せな5年だったのではないかと思う。

だけど、それでは彼が今叶えている彼の夢は叶っていなかった。そうすると、やっぱりこれで良かったと、回想シーンは終わる。

4.まとめ

記録を見返すと、前回は2018年2月に観ていた。結婚して1年がたち、長男がお腹の中にいたタイミング。その頃は、ヒロインに嫁を重ね、もしうまくいっていなかったらと考えたような気がする。

今改めて観ると、5年後の主人公により共感する。今は結婚から約4年がたち、長男が生まれ、家を建て、次男も生まれている。結婚前の数年はいろいろな方とお付き合いさせてもらっていたけれど、そのどの道を選んでいても、今の幸せはなかった。仕事も今6社目だけど、1つ1つの経験の積み重ねが、今の仕事につながっている。

そう考えていると、これまでお付き合いをさせてもらった人達や、関わった会社に感謝の気持ちが心から湧いてくる。それぞれ何かしらの理由があって別れたり転職したりはしているのだけれど、思い出は切り捨てなければならないものではなく、たまに思い出して、感謝すべきものなのかもしれない。

エンドロールでは、ヒロインが思い出の曲を口ずさんでいるような曲が流れてくる。彼女も時には彼を思い出し、感謝しているのかもしれない。たとえ結ばれなかったとしても、夢を諦めかけていた彼女を励まし、成功させてくれた恩人であることに変わりはないのだから。

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