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ちょっと大人になった わたしたちの京都旅

「いつぶりだろう?」

そう思うばかりの旅行だった。それでいてやっぱり旅行は旅行でお馴染みの楽しさがありつつ、大人になってからの旅行がなんだか新鮮でもあった。

以前何度も旅行に行っていた友だちと、約3年ぶりに旅行に出た。旅の始まり、新幹線に乗るところから「新幹線なんて久しぶりだよ~」と話しながらふたりで席に着く。

車内ではつい口が寂しくなる。出発時間が早かったため、新幹線でかるく朝食を食べようと思った。友だちとふたり、電車に乗ることだけでなんだか楽しみになって、前日にアップルパイを仕込んでおいたのだ。


ぼろぼろこぼれたが、とってもおいしくできたと自負している

他人に「おいしいね」と言われるのは久しぶりで、それだけでいい旅になる予感がした。

友だちが立ててくれた予定にそって移動する。あらかじめ共有してもらった旅行プランに目を通し、確認しながら進む。

そういえば、彼女との旅行はいつもこうだったなぁ

と思い出にふけりながら、次にどこに行くのか、どのバスに乗るのかを確認し続ける。

今回の旅の目的は「紅葉」。庭園がある神社仏閣などを見て回った。12月あたまで思ったより紅葉は散ってしまっていた。それでも、庭園自体が美しいため、まだまだきれいな紅葉を写真に収められた。


圓光寺の特別拝観
山の上はまだ紅葉がきれいだった
屏風を背景にするととっても合うのね
こちらは、無鄰菴の庭園
苔が美しい

京都には美しいお庭がたくさんあるので、ほんとうに紅葉が映える。「風景の美しさ」なんて、修学旅行のときには気づけなかったよなぁ。

案外自分も大人になったのかも?なんて思える。きっとあの頃よりも視点が変わって、視界が広がったんだろう。

今回の旅で得たものがもう一つ。

かねてより「旅先で器を買う」ことを夢にしていた。雑誌でモデルさんが、「これは○○で買ったお皿で、気に入ってるんです」なんて言うのをよく見かけた。

旅行に行きづらくなったからこそ、こういう行為がとても憧れになった。旅の思い出を、毎日使う器から感じ取れたらどんなにいいだろう。

モノに愛着を持つことも好きだ。適当に100均やホームセンターで買ったものには、間に合わせで買ったモノ、というレッテルを貼りがちだ。そうすると自分の中で大切に使うことができなくなる。

そんなモノの持ち方が嫌で、思い出あるモノを普段から使いたいとずっと思い描いていた。

行きたいところリストに入れたアンティークショップや骨董屋、そこで一目ぼれしたものを、今回購入してきた。


店内の雰囲気がとってもいいのでまた伺いたい
さっそくうちに馴染んてくれているかな?

北欧のものにはほんとうに目がない。店内に入るや否や、心が躍った気がした。店内を何周もして、欲しいものへの決心を付ける。
北欧アンティークはおおよそいい値がするので、一目ぼれしたからってすぐ買えるわけではない。

しかし、わたしの夢となった「旅先で器を買う」という目標が何度も頭をよぎり、ほんとうに一目ぼれだったのもあり、購入に至った。


今朝使ってみたけど、ほんとうにすてき!!
うちに来てくれてありがとう!

骨董屋さんでは、深皿を2枚入手。なんと、江戸時代のものだそうで、「200年前のものを?いまから使っていいの??」とびっくりしてしまった。店主は気さくな方で、「何に使ってもええんですからね」と言ってくれた。

絵柄がとにかくかわいい
お餅焼いたのをのせたらとてもよかった

どちらのお店でも無意識に「大切に使います」と宣言して店を出てきた。

もう、これって愛着そのものだ

一目見た時から、愛着が湧いていた。この器たちを大切に家で使いたい、そう思って商品を眺めていたんだと思う。

京都に来たなら食も外せない。お食事も甘いものも、たくさん食べる予定を立ててもらった。運よくほとんどの飲食店で並ばずに席につけて、それはほんとうにラッキーな出来事だった。


(見た目と裏腹に)丁寧に説明してくれるお兄さんでありがたかった
京都ではじめて料亭というような雰囲気のお店で食事
「おいしっ!」というより、食事中「ずーっとおいしいなぁ」という感じ
黒糖味の琥珀流し、名前がいいよねぇ
アイスクリームだって上等なものに感じるのが祇園

美しいものを見ておいしいものを食べ、お気に入りのモノを厳選して持ち帰ってくる…
あぁ、これが大人の京都旅ってやつか…

そんなことを想って京都を後にすると、

大人になっていくのも悪くないのでは?
これから歳を重ねて、もっと楽しくなるんじゃないだろうか?

なんて、ずいぶん明るい心持になってくるのだった。

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