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短歌

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【午前0時】いちごつみ短歌 2月号(vol.3)

【午前0時】いちごつみ短歌 2月号(vol.3)

※文芸ユニット【午前0時】のいちごつみ短歌です。昼行灯(♣︎)→紅井りんご(♧)の順で詠みました。

一面の綿毛を飛ばしそれだけを自分の意味とした通学路 ♣︎

パン狩りのパンが一面になっていてトングカチカチ鳴らしたら朝 ♧

この夜のこの部屋のこの灰皿に紙屑焼けば朝のよに燃ゆ ♣︎

待つという感覚だけが隙間なく部屋を満たしてわたしをつつむ ♧

脱衣籠ていねいに折り畳まれた青の浴衣がつつむ薄皮

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