シェア
塩澤亮
2024年3月11日 13:00
秋は意外と寒かった。 日曜日の朝、世間の人々が活動し始めるのを少し遅らせる日に、三上優子は自分に覆い被さる布団を剥がし、ベッドから出ようとしたがすぐさま寒さに負けた。 ベッドから出たくない理由は他にもあった。 突然、ピンポーンと大音量が鳴り響いた。 スマホのアラームだ。優子はスマホの画面を確認し、アラームを消した。時刻は9時47分。 なぜ中途半端な時刻にアラームをセッ