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「調子いいなーと思ったら、すぐに動きすぎないで、それを2週間続けるんだ」


美術予備校の先生が高校生の時にかけてくださった言葉。
いつもそれに失敗してから、思い出す。

コンビニでイワシの缶詰を買おうと思って外に出た。
静かだと思ったら、雨が上がっていた。
コンビニまでは徒歩100歩くらいだから、辛い時の散歩にもハードルが低い。
家を駅前にしてよかった。

イワシの缶詰は、確かにあったのだけど、陳列されてなくて、補充のためのカゴにバラバラと入れてあったのを、そこから手に取ってもいいのか迷って、いや値段わからないし。とか大して買わない理由にもならない言い訳を心の中でして、見なかったことにした。

目的のものを買わない選択をしたので、さてどうしたものかなと、そうだ、コーヒーが飲みたいと思ったのだったと、やけに充実したストローで飲むカップドリンクのコーナーと、缶と、次いでペットボトルと探したけれど、無糖、ブラック、ノンカフェインの注文に応える商品はさすがになかった。水出しのノンカフェインコーヒーのパックはあったけれど、水につけて3〜4時間かからないと飲めないらしいので今日のところはコーヒーは諦めた。

雑誌コーナーがやたら人口密度が高い、それも右側の男性向け雑誌の方ばかり。と思いつつ、ぽっかり空いている女性向けのファッション誌やカルチャー誌のコーナーを独り占め。男子高校生たち、どうやらジャンプを読んでいるみたいだった。

「クロワッサン」で気になっていた、たらればさんのページを繰る。立ち読みの習慣がないので、いや、新しい土地での立ち読みの度胸がないので、誌面をさらっとだけ目で撫でて、他のページと、「Oz」の恒例の一人旅特集もパラパラ眺めていたら、よく目にする文筆家さんやタレントさんや編集者さんの名前に思いがけず、心底ほっとした。

実家にいる時、父が職場から持ち帰るから、毎月一月遅れてではあるけど、雑誌が何冊も読めた。
ファッション誌はたまに自分で買ったけど、それよりは「アンドプレミアム」「Oz」「暮しの手帖」「オレンジページ」「天然生活」「ブルータス」「FRAU」「ROLA」「マッシュ」「PAPER SKY」「MOE」といった読み物の多めなものが好きで楽しみにしていた。

他にも色々なジャンルの雑誌に触れてきた。それは私の一部を、確かに作っていると思う。
今はその喪失感が少しあるかもしれない。
雑誌そのものが欲しいというより、たぶん書いている人たちに、会いたいのだと思う。

素敵だなと思う人たちの考えに触れて、素敵だなと思いたい。
さっき気がついた。
寂しかったんだな、直接あったことはない人たちが心の一部を埋めてくれることってあるんだな。

最近は将来就きたい職業もなりたい人物像もはっきりしないけれど、この人たちと価値観が合うから一緒にいたい。一緒に働きたい。と感じる人は少なくない。
雑誌で出会う人たちは、特にそう感じる。
どうしたら叶うかな。

関係ないけどnoteは♡=スキって呼びかたとか、連日投稿すると褒めてくれるのが、とてもいいですね。

お読みいただきありがとうございます。今日も生きます。