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すべてを「子どもに任せる」ことで、自然とより良い方へと展開していく


前回の記事の中から。
『舞いあがれ!』5話の中で、祖母が母に言う場面。

祖母「あんがしばらく舞から離れた方がよか。」

ここでは、祖母が母の舞への影響を考え、先に大阪に帰ることを提案する。
自分の娘だから言えるのかもしれない。

母親が子どもと距離を置くことで、子どものより良い成長・発達が促される。

ドラマの場合、そして、こうして一時的に物理的に離れることができればいい。こうしたことがちゃんとできる祖母がいるということが前提である。ふつうは難しい。


このドラマにように、ここまでいかなくても、母親が子どもと距離を置いた方がいいということはある。

感情的に子どもを怒ってしまう。


保育所の懇談会。内容は日々の子どもたちの成長を共有しあうことが多い。子育ての悩みもあがる。


こうして「感情的に子どもを怒ってしまう」とふりかえり、そうしないようにしようと思うのだが、なかなかできないと母親たちは言う。


私が答えていたのは。

ふりかえることができるのはとてもすばらしいこと。
感情的になってしまうのは誰にでもあること。


まず、これを伝え、そのうえでどうするか。

その場から離れること


私たち人間は物理的に一緒にいることで、その感情が抑えられなくなることが多い。

そうなりそうだったら、その場から離れればいい。

そうすれば、子どもを感情的に怒るという状況を回避することできる。



親と子どもが感情的にケンカするのは少しもプラスにならない。
親子関係がわるくなるだけ。ケンカしていいことはない。



親はどうしても子どもを従わせようとしてしまう。
子どもをコントロールしようとしてしまう。


これが子どもにとって一番良くない。
というより、人間という生物にとって良くない。


そこに「子どもの意思」はない。
そこに「人間の意思」がないからだ。




これは親だけでなく、大人と言われる人間全員に言える。
常に、大人は「子どもの意思」をできるかぎり尊重する姿勢が必要なのだ。


まずは、その場から離れ、親と子どものケンカの状況を回避する。
そうならないように、別の部屋に行く、トイレに行く、などの方法を提案した。

大人は、子どものありのままを認めることが大事だ。
これも簡単にはできない。
自分がそうされてこなかったからだ。

これをまず自覚すること。

だから、子どもを怒ってしまう、と。


「子どもは自然」

これは養老孟司氏の言葉だ。

次のように書いている。

親という立場からすれば、子どもに何かの力をつけさせたいと思うかもしれないが、子どもは自然であって、自然はひとりでに展開していくものであろう。
現代人はそこを自分の考えでなんとかしたがるわけだが、その傾向が少子化を生み、いわば、若い世代を不幸にしていっている元凶でないかとすら思う。

『子どもが心配』PHP新書養孟司著まえがき


そうだ。

「子どもは自然」なのだから、「ありのままが正しい」。

すべてを「子どもに任せる」ことで、自然とより良い方へと展開していく。












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