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「リズムですか?詩ですか?」【エッセイ】

 先日読んだ雑誌に、あるクリエイターのインタービューが載っていた。「大橋トリオが好きだ」と答えるクリエイターに対して、すかさずインタビュアーは聞く。

「リズムですか? 詩ですか?」

 そこで私は驚く。……え? それってそんな感じで聞く質問なの? 

 音楽の話になった時に、「リズムが好き」とか「詩が好き」というのはよく聞く話で、それを質問すること自体は別に珍しいことではないと思う。でもこのインタビュアーの人は音楽を聴くとき、そもそも人は「リズム派」か「詩派」で分かれていると考えているのだ。そこに私は驚いた。

 そこにはそんなに明確に線を引けるものなのだろうか。

 でも我が身をかえりみると、私はこれまでずっと「リズム派」で生きてきている。どんなアーティストに対してもだ。詩は正直なくてもいい。「詩がいい」、という思いを抱いたこともあまりない。メロディがあってリズムがあって、そこにキレイにのっていることが詩としての最上級で、内容に価値はない。暴力的で究極的に言ってしまえばそんな感じで『詩』というものをとらえていたりする。(もちろん例外はあるけれど)
 半面、あのアーティストのこの詩が最高! なんてセリフを聞くたびに、うらやましさを感じることはある。もっと詩の良さを堪能したい。そんな思いも抱いているわがままなリズム派だ。

 これは私自身の特質なのだと思っていたけれど、一派としてそういう「リズム」で音楽を聴く一派というのが世の中には存在するのかもしれない。インタビューを読んでいて、そんな発見をした。

 もし『音楽を聴く人はすべからく「リズム派」か「詩派」に別れる』という考えに共感できる人は、その辺のくだりを教えてほしい。というよりも、うっすら私自身感じていたけれど、その理論って世の中に通じるほど強固なものなのだろうか? という部分に一番興味がある。

 あなたは「リズム派」ですか? 「詩派」ですか?



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「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)