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小説投稿サイト『monogatary.com』を約1カ月使ってみた感想。

正確には「小説投稿サイト」というのは語弊があるようですね。

『monogatary.com』とは、「お題」に沿って投稿された物語を軸に、その物語に合うイラストをつけたり、投稿された作品にコメントやポイントをつけて楽しむなど、様々な方法で遊ぶことができる”ストーリーエンタテインメントプラットフォーム”です。

というのが公式見解のようです。

『エンターテイメントプラットフォーム』名乗っているだけあって、実際、小説だけにこだわってはおらず、エッセイやイラスト・写真なども投稿することができる模様。実情はともかく、理念としては比較的雑多なサイトと言っていいでしょう。

今のところの私の使用感はこんな感じです。

短いものがもてはやされる風潮がかなり強いものの、人は結構いて反応は沢山もらえる。アーティストコラボのコンテストは立派だし、色々不便はあるものの、「短い小説」を書く人は『monogatary.com』を検討する価値がある。

といったところでしょうか。
もちろんこれは「今のところ」の感想に過ぎません。


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私は現在このnoteを主戦場にしています。
しかし最近は「長いものを書きたい、置いておきたい」という思いから、他のサイトを少しづつ見て回っています。その中にあったのが、この『monogatary.com』というサイトです。

最初に私の目を引いたのは、今をときめくアーティスト、YOASOBIとのコラボでした。

YOASOBIというユニットは、小説を原作として曲を書く、というコンセプトで楽曲を作っています。1曲書くためには、もとの小説がひとつ必要になってくるというわけです。コンテストとして作品を募集していたところ、それが私の目に入ったわけですね。

運営媒体がソニー・ミュージックエンタテインメントなので、YOASOBIの他にも羊文学などのアーティストとのコラボもやっていました。自分の書いたものがひとつの楽曲になるなど、おおよそ体験できることではありません。音楽が好きな人にとっては目が離せない、稀有なコンテストといっていいでしょう。

今後もそういうアーティストとのコラボの可能性は高く、『monogatary.com』を使っていく大きな動機になることは間違いないでしょう。


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しかしこの『monogatary.com』というサイト。現状でいうと「短い小説」が強く、そういうものが強くなってしまう構造になっているように感じます。

そもそもこのサイトでは「お題」にあったものしか投稿できないという縛りがあります(お題を選ばない、という選択肢がない)。そしてやっかいなのは、「直近のお題で人気のものはトップ画面で取りあげられる」という作り。これだけであれば特に問題はなさそうだけれど、ここに大きな問題がひとつあるのです。

お題は「毎日」「お昼に発表される」ということなんですよね。

――つまり意識的にトップにのろうとおもったら、その日の昼に出たお題に対しいち早く記事をあげ、人気を勝ちとることが大事。しかしそれも次の日の昼にはまた新たな「お題」が出てしまうため、すべてリセットされてしまうという。
つまり、なるべく長い間トップに居るためには、なるべく早くに記事をだし、多くの反応をもらわなければならないというわけです

――となれば、ひとつひとつの長さは短くなるに決まっています。

そもそも私であれば、昼にもらったお題で、その日や次の日までにネタができること自体がまれな話。長くてしっかりしたものを上げるなんて夢のまた夢となってしまうわけです。
書きためたものがたまたまお題に合致していたときに、すぐにあげることはできるけれど、結局みんな短いものに慣れており、長いものは読まれづらくなってしまっているのです。

結局、現状で言えば、短いものが偏重される構造になっていると言ってしまってもいいんじゃないでしょうか。


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他にもいくつか不便な面はあります。

通知が「すべてアリ」と「すべてナシ」しか選べないとか。フォローした人の反応(誰に拍手をしたとか、コメントしたとか)は一覧で見れるのに、フォローした人が投稿したものは一覧で見れる画面がないとか。先述の「お題しか書けない」というのも正直どうなのかと思います。

とはいえ、人がたくさん居て、活気があることは確かでしょう。
今後もコンテストに期待できるのも確かです。

それに、そういったコンテストで選ばれたものに関しては、比較的長いものが多く、運営としては短いものばかりになることをイヤがっているような空気はあります。それほど長くないものの、連作の小説を上げている人も結構います。サービスに関しては、今後の向上もあるでしょう。

長いものを上げる場所を探す、という私の当初の目的とは外れてしまっている気はしますが、小説を書く場所として魅力を備えていることは確かでしょう。


……あ、でも「書く」ということに関しては、やっぱりnoteの方が圧倒的に書きやすいと感じています。これればっかりは理由はよくわかりません。やはりデザインの強さなのか……、それとも単に慣れや愛着なのかもしれません。



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「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)