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2022年3月に読んで面白かったマンガ!

さて今月の感想もいきましょう。
わりと冊数が出てしまったので、失礼ながら簡単にいきたいと思います。

皆様になにか引っかかるものがあれば幸いです!


『鬼嫁恋愛禁止令(完全版)』

『自転車屋さんの高橋くん』がマンガ大賞2022にノミネートされるなど各所で見つかってきている松虫あられ先生の過去作。紙で買うとデカイ!

時代はちょっと昔の日本。鬼が出るというまことしやかな噂が流れるなか、居候の鹿恋(カレン)とその家の子供の八郎は、昔は仲が良かったのに最近はいがみ合ってばかり。はたしてその理由は……

『自転車屋~』を読んでから読むと、アクションにあふれていることに驚きます。しかし松虫先生のもつちょっとレトロな雰囲気、それに繊細な心理描写はさすがのもの。
最後はぶつ切りのような形で終わっているのですが、ぜひともまた連載をしてほしいという先行投資の気持ちで買ってもなんの損のない作品です!


『多聞くん今どっち!?』

『高嶺と花』などですでに人気を獲得している師走ゆき先生の最新作。

ハウスキーパーとして向かったさきは、自分の最推しである男性アイドルの部屋。しかしアイドルは表向きは野獣のようなポジティブワイルドキャラなのに、プライベートは超内向的で悲観的。
そんな悲観的な推し本人に、自分の信じる推し(本人)のすばらしさを布教するというタマゴかニワトリかわからなくなるラブコメディー。

推しごととラブを、ここまでうまくミックスさせたマンガには出会ったことがありません。恋愛ものとしても推しごとものとしてもコメディとしても面白い作品です。


『超絶片思いハイスペック吉田』第2巻

1巻も面白かったですが2巻も面白かったです。

超絶ハイスペックな吉田は、仕事をやらせてもアシスタントとしても有能。そんな吉田がひそかに思いをよせているのが、人気漫画家のヒロイン。
毎回修羅場を手伝ったり、かいがいしく世話をするけれど、ちっともその思いには気づいてくれない。そんな悲しい宿命を背負った男、吉田をめぐるラブコメディー。

いい意味でとってもカラッとしていて読みやすいんです。絵はもちろんかわいらしいのですが、あまり内面を語らない男性が主人公であることもあって少年漫画のようです。相手も超売れっ子漫画家で得体がしれない部分が多く、いい意味で心理描写の少なさが少年漫画っぽさにつながっているのではないでしょうか。男性が読んでも読みやすいと思います!

比較的知名度少なさそうなのでみんな読んで!まだ既刊2巻です!


『ガクサン』

3月のわたしの期待株で、実際面白かったです。

わたしはとにかく新規性のあるものが好き。見たことないものが好き。だから学習参考書を主題にすえたマンガという稀有なものは評価せざるえません。

もちろん中身が面白くなければ意味がありませんが、参考書オタクで不愛想な男性と、意気込みで動いてしまう女性という組み合わせは鉄壁の布陣。固くなりそうな参考書というジャンルにうまく切りこんでいると思いました。実際の参考書のタイトルが多数出てきており、自分が過去に使っていた参考書に出会える楽しみもあるのではないでしょうか。

男のほうはパワハラ野郎だ!なんて意見もありまして、そこらあたりはまあ否定できない部分もあります(笑 ただまあ個人的にはそこまで気になりませんでした(笑


『服福人々』完結第4巻

最終の4巻は電子のみだったんですよ。わたしにとっては不便はありませんが、多くの人はまだまだ紙ですからね。そういう方々にとって目に触れる機会がなくなってしまうのは悲しい限りです。

男性ファッションをあつかったマンガで、『服を着るならこんなふうに』とは違って、中級から上級向けという感じでしょうか。
単純に出てくる服やキャラクターがかわいいなって思っていました。それに服をとおしての自己表現というか、自分に素直になる、それこそがファッションだ、という精神性の丁寧に描かれていました。

わかりやすくスパーンと答えを提示しない、じんわりとしみいるような読後感のあるマンガだったので、そのあたりの柔らかさみたいな部分が伝わりきらなかったのでしょうか。悔しいなぁ。もっと早くこの作品に出会って、もっとたくさん推したかったです。

次回作も期待しています。


『BADDUCKS』第2巻

武田登竜門先生の長編第2巻。もう終わりが決まっているんですよね。今月も出ますし、4巻くらいで終わりでしたっけ。

最近こういう短編じゃないけれど、終わりが決まっているものって増えてきた気がしますね。雑誌に載せる、その媒体の売り上げを作る、ということに固執しなくてもよくなったせいでしょうか。
とにかく終わりが見えているということは、最初から起承転結のきちんと作られた物語が読めるということで、なんだかよくわからないけど引き延ばされている気がするという、アニメの『ドラ〇ンボールZ』みたいなことにならずにすむわけです。

アクション描写はもう一声と思うところもありますが、キャラクターの強さとその心情でしょうか。強い芯とその言葉が読み手の心をくすぐります。最後までおつきあいしたいと思います。


『転がる姉弟』第3巻

『転がる姉弟』最初ノーチェックだったんですけど、読んでみたら家族の物語だし、子供たちの物語だし、すごくいい雰囲気の作品です。

最初はおたがい連れ子としてやってきて、家族になる物語でしたけど、最近はそういう山をひとつ超えた感じがあって、単純にやりとりを楽しむことができます。
この読んだ後の幸福感というか満足感みたいなものは、わたしは『よつばと』に匹敵すると勝手に思っていますが、ここからの進みかたによって、見えかたは変わってくる可能性はあります。好きです。


『一級建築士矩子の設計思考』

単に全年齢なだけでなく、自身も1級建築士であり、その知識と経験を生かしたマンガを鬼ノ仁先生が描かれているなんて、人生は長く生きているといろいろあるものですね。

1級建築士としてのお仕事に関するもの、そしてその日常に関するものなどバランスよく配置されており、固くなりすぎない絶妙なバランスはさすがのベテランの妙です。
堅苦しい話もかなり踏みこんだところまで描いていると思うんですけど、それを物語にする力。すばらしいです。


『ババンババンバンバンパイア』

風呂場にバンパイアが生息するのが流行っているようで。

バンパイアという概念はもう普遍的なものかと思いますが、銭湯に関しては前時代の遺物というあつかいになってきている⇒その分、創作がはかどる、状態になっているのではないかと推察しています。

今作では、銭湯に住みついて普通にお仕事とかを手伝っているバンパイア。その目的は銭湯の息子が18歳になったら、その純血をいただくこと。そして彼の純血をまもるためには童貞でいてもらわなければ困るという、そっち⁉と思ってしまう方向から話ははじまります。

絵もきれいですし、読みやすい。若干BL風?でも全然BLじゃないし。次巻も期待しています。


その他

『こっち向いてよ向井くん』(3)『タコピーの原罪』(上)『ぼくらのよあけ』(1)(2)がその他ということで。

ここにきて本領を発揮してきた『こっち向いてよ向井くん』に、いわずもがなの『タコピーの原罪』。そして映画公開きっかけでコミックDAYSでも無料公開していた『ぼくらのよあけ』です。

今井先生の前の作品の『ハックス』や読み切りもコミックDAYSで読めるんですよね。『ハックス』もわたし好きなんですよね。こんど読みましょう。

そしてもう明後日くらいには『タコピーの原罪』の下巻もでますね。
単行本派のかたがたの反応も気になるところです。わたしはジャンプ+では最後まで読みました。上巻を電子書籍で買い、くわえて紙でも買ったにもかかわらず、現在のところ読み直してはおりません(笑 いや上巻だけで読み直す勇気なくってですね。下巻と一緒に読もうと思います。


そんな感じの3月でした~。
さてもう4月もはじまっておりますし、これまた期待株が多いので楽しみです!


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「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)