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私は物語を食べる生き物

本記事は、米国オレゴン州を中心に毎月発行されている日系紙「夕焼け新聞」に連載中のコラム『第8スタジオ』からの転載(加筆含む)です。
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一時帰国の大変さの第一関門は飛行機が飛ぶかどうか

今年は諦めようかと思っていたが、3度目の正直で日本行きの飛行機を取った。半年前に取った6月の飛行機(ユナイテッド)は欠航となりキャンセル。もう一度とった飛行機は、JALが欠航の判断を下し、再びキャンセル。

今年は行くのは辞めなさい

という神のお達しかとも思ったが、抗ってみて三度目のトライ。そのフライト日が近づいているが、果たして飛行機は飛ぶのだろうかと半信半疑で日々を過ごしている。

ステイホームはマインドリセットをもたらした

コロナ禍は、おおかたの欲を奪い取り、それはいわばマインドリセットになった(私の場合)。

次々とあらわれる欲しいものが、食べたいものが、行きたい場所が、みるみるうちに消失し、ほとんどのものは残っていない(ちなみに欲しいものが次から次にあらわれる場所はダントツで日本)。

そして世の中を見渡すと、私のようにマインドがリセットされた人がけっこういるではないか。

「欲しいものがなくなったんだよね」

こう話す友人は、この州を離れて田舎の方に引っ越してゆく。

「買うことよりも育てることに興味がわく」

こう話す友人は家庭菜園に勤しみ、顔に汗をにじませて、せっせせっと野菜を育てている。

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