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コロナとアトピー再燃【4】塗布のしんどさ・後半の治療・更年期と痒み

1-5.薬の塗り方

前回、治療開始から8日目までを記録していました。
その後の治療のお話の前に、今回初めて知った薬の塗り方について少しご紹介したいと思います。「塗る」と一口に言っても、実は奥が深かったです。

<薬の塗り方にはツボがいろいろある>

●患部の場所ごとに細かく塗り分ける

これが思いのほか大事な理由は、
肌は部位ごとに薬の吸収率が異なる からだそうです。
(著作権等の問題があるため申し訳ありませんが、詳細なご紹介は控えております。ぜひ大塚医師の著書「アトピーの治し方」をご参照ください。念のためですが、大塚医師のことはこの本で初めて知り、名もなき一読者でしかありません。)

私の場合は、顔用、体用と、ステロイドの濃度の異なる2種類が出ていました。顔用は、耳と髪の生え際、デリケートゾーンにも使いました。髪の生え際は、効かなければ体用を使うよう医師から聞いていて、実際、痒みがなかなか引かなかったので体用に変えると痒みが概ね治まりました。(ちょうど涼しくなって汗を拭うことが減ったからという可能性もあります。)
顔と頭皮の吸収率が違ったり、保湿剤も、顔の中ではTゾーンとUゾーンで必要な量が変わるということで、30年前のように同じ薬をどこにでもベタベタ塗るという雑な塗り方では副作用が出やすくなるということのようです。

また、すり込んではいけない、というのが意外に盲点でした。
いえ、聞いたことはあったのですが、無意識に刺激を求めて、また薬の成分が良く浸み込むようにと、つい、すり込みたくなってしまうので、私はこんなイメージをして塗るようにしました。

保湿クリームは、小麦粉を練った生地の表面に乾燥防止のオイルを薄く塗りのばすように手のひらで大きくスルスルっと。ガサガサの酷い所は厚めに伸ばします。

ステロイド軟膏は、常温の食パンの表面(患部)にマーガリンを薄く均一に塗り伸ばすように。こちらもガサガサの所はやや厚めに重ねます。

ちなみに、軟膏の伸びの良し悪しで塗りやすさ、塗っている量が変わってきます。保湿剤は必要のないところまで多少余計に塗っても影響はないように感じますが、ステロイド軟膏は必要ない所に必要以上に塗りたくはありません。(ステロイドは濃度によって1日に塗ってもよい最大量も決まっているそうです。)
※ 同じ処方薬の軟膏の伸びの違いについて、前回の【3】の記事に書きましたが、3回目にもらったものがまた前回までと異なるテクスチャーでしたので前回の記事に追記しました。

●塗るのは大事。だけど正直大変。
 だから、心のかけ方をちょっと変えてみる

症状が重い時は、あちこちに痒みがあるだけでも辛いのに、
、そして汗をかくたびシャワーして、薬を塗って
その度に着替えて…という作業は、手間も時間もかかってしんどいです。
その上、このように丁寧に塗るためには、もうひと頑張り必要になります。

手湿疹だけでも手袋をするように医師からもアドバイスされますしそうした方が早く治るのは分かっていますが、
綿手袋や炊事用のゴム手袋では作業しづらいことがあったり夏は暑かったりするので、着けたり外したりするわけですが、これが結構煩わしい。
できるだけチャチャっと済ませたい慌ただしい家事をしている時は、
そんなことしていられない方が多いと思います。

でも、早く治るための「急がば回れ」です。
両手で同時に塗り、その後着用するものを全部出しておいてから塗り始めるなど頭も使って要領よく塗れるようになったり、治っていくにつれて塗布する場所も量も減っていったりすると、次第に「楽」になっていきます

そして、お肌に「かわいそうだね、キレイになるからね」と想いを向けながら塗ってあげると、「大変!めんどくさい!」という自分の氣持ちも変わって「楽」になります。この作業をあまり負担感なく続けられたのは、
そんな最初の意識が意外に大事だったんだなと思いました。

ちなみに私は綿手袋の上にニトリルの使い捨て手袋という組み合わせだと、細かい作業もできて一番皮膚に近い感覚で使えて便利でした。
触りたくないものに抵抗なく触れたり熱いものも持てたりもしますし、手荒れもなくなるので、慣れれば案外楽です。特にこのコロナ禍では、塩素系漂白剤を薄めた消毒剤を直接手(手袋)にかけて消毒できてしまうのもメリットでした。

●そして、人に伝える

私自身は「しんどい」と思うと本当にしんどくなってしまうので思わないようにしていましたが、こうした煩わしさ、大変さ、しんどさは、家族や医師にもなかなか分かってもらえないので、ここは敢えて書いておきました
(次回、患者でない方にも想像しやすいよう、具体的にどんな大変さがあるのかもう少し書いてみたいと思います。)

他者のしんどさは同じことを体験してみない限りなかなか理解できないものなので、分かってほしいとは言えないと思うと、「辛い」って、言いづらくなりますよね。
でも、
「共感できなくて当たり前だけど、いま私はこんなことがすごく大変なの」と、身近な人に伝えておけたら少し楽になれるかもしれないです。

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1-6. 治療のその後、寛解に向けて

●9~13日目:小さく弱いけど新たな痒みはまだ出る

服薬、保湿剤とステロイド剤の塗布は指示通りにしていました。
古い患部は大方痒みはなく、ザラザラしていたところは薄く皮膚がはがれてきて、その下の皮膚は赤みが落ち着いて褐色になり、もうザラザラではありません。ステロイドはまだガサガサしているところだけに塗布しました。
ガサガサのなくなった褐色の部位は薬で戻るものではなく、自然な代謝でなくなっていくそうで、痒み、赤み、ザラザラがなければ保湿剤だけで大丈夫でした。

ただ相変わらず、小さな範囲ですが、「今度はそこ?」という新たな場所に弱い痒みが出ます。痒みが場所を変えてあちらこちらと出てくる状態は、A医院での治療の後半と同じ感じですが、今回の方が軽いです。服薬が効いているのかもしれません。
この感じ、推測ですが、まるで脳が
「頼むからどこか掻かせてくれ~!」と言っているように感じます。痒みの信号を出す細胞が薬を塗ってない場所を探して、腕(神経)を伸ばしたり、何かの刺激をきっかけにしたりして、出口を探して出てくる感じです。

新たな痒みは保湿剤の後、手当てムヒS保冷剤で治まればそれだけ、それでも痒みが出てくるようなら、ステロイド軟膏を薄めに塗りました。
痒みが出るのはたいてい、患部の周辺か、赤い点があるか、見た目には何もなくても保湿剤を塗っていないカサカサした場所です。

●14日目:3回目の受診。コレクチムは必要なし

Bクリニックの診察室に入ると、看護師さんとドクターは、”今日は薬がなくなったから来られたんですか?”という対応。”あれ?1週間後に来てと言われたから来たんですが?”と思いつつ、「はい。」と返事。もちろん薬もなくなったのでもらいに行ったのですが、ちょっとだけモヤっとしますね。指示通りに薬を使ってどうなったかも診てもらった方がいいだろうと思って行きましたが、来なければ来ないで大体分かる、ということなのでしょうね。

患部がかなり軽快していること、痒みの出方を伝えると
同じ薬をもう2週間出しておいた方が良さそうな感じですかね?」と、
こちらの判断に任されたので、急にパタリと全部やめることでまたぶり返すのが一番イヤなので、保湿剤以外を出していただくことにしました。

保湿剤のヒルドイドは追加はもらわず、なくなったら市販の保湿クリームを購入することにしました。大塚医師の著書に保湿剤を選ぶ時の参考情報がありましたので自分に合うものを探してみようと思います。
もともと乾燥肌ですがあまりお肌の手入れを一所懸命するタイプではないのですが、年も年なので、再燃予防のためにも、手作りの美肌水」(*)のあと、全身に塗れる自分に合う保湿クリームを探して、入浴後の習慣として付けるようにしようと思います。
* 尿素とグリセリンと水を混ぜたもの。かれこれ25年は使っています。

なお、初回にドクターから説明書を渡されて次回までに検討してみてと言われていた「コレクチム」ですが、もちろんもう新薬が必要な状態ではなかったので何も言われませんでした。試してみたい気持ちもありましたが、また機会があれば。(ない方がいいですが。)

今後は、保湿を丁寧にやるほかは、タリオンも1日1回にして様子を見て、強めの痒みが出たら飲むなどして徐々に減らし、痒みが出たらすぐに痒み止めやステロイド軟膏を少なめに使用してケアしていく予定です。
この調子で肌が順調に回復していけば寛解までもっていけるかな、という見込みです。

1-7. 更年期と痒み

多分さらっと聞いたことはあったのですが、これを書くために調べて改めて認識しました。
私はすでにホットフラッシュなどの更年期症状が出始めていますが、
女性ホルモンの減少で肌のトラブルも出やすくなるのですね。
痒みもその一つだそうです。
これについては、ちょこっと検索しただけですが、専門機関のサイトより
肌ケア商品メーカーさんのサイトの方が分かりやすくまとめてありました。
いずれの商品も試したことはありませんが、更年期と痒みについての参考情報として下に4つご紹介して、今回は終わりたいと思います。

読んでいただきありがとうございます。何かお役に立つ情報があれば幸いです。



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