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「会社に行きたくない。さて、どうする?」を読んだはなし

こんにちは。梅雨らしい雨が止んだかと思えば、熱い日差しに溶けそうです。と思ったら雷雨… 天気の変化が激しいです。

今回は「会社に行きたくない。さて、どうする? - サラリーマン・引きこもりたくなる深層心理とその対処法 - 」を読んだ話です。著者は精神科医の和田秀樹さん。この方の著書を読むのは2回目です。たまたまなのですが。前回は『「コロナうつ」かな?そのブルーを鬱にしないで』を読みました。下記記事はいまいちですが、本はうつ予防の処方箋としておすすめなのでご興味ある方はぜひ。

1.本の概要

本書はタイトルの通り、「会社に行きたくない」と思った人向けに、その気持ちが消えることを願って書かれた本です。「会社に行きたくない」というのはだれしも一度は思ったことあるのではないでしょうか。特に翌日から仕事の日曜日夜、今から仕事に行かなきゃと思う月曜日朝など。行きたくないと思う原因や程度はひとそれぞれ差があると思いますが、著者はその気持ちを軽視せず、心身からのサイン=SOSと捉え、適切に対応することを勧めています。以下、本書「はじめに」から抜粋します。

「会社に行く=仕事」という面が強く、たとえ心の不調を感じても、会社に行かなければならないという強迫観念が多くの人の心を支配していると思います。
「行きたくないときはムリしないで。会社なんか行かなくたって、たいしたことないんだよ」と私は声を大にしていいたい気持ちです。
 本書は、「会社に行きたくない」あなたの状況を様々な角度から検証し、「さて、どうする?」の答えを導き出していきます。
 ツラさの原因を取り除き、前向きな気持ちを取り戻すための具体的な方法や習慣を提案します。
 本書を読んでいただいた結果、「もう嫌だ! 会社になんか行きたくない!」という気持ちが消えていくことを願います。
 そして、読者の皆さんの心が晴れ晴れとし、気持ちがラクになることを著者として切に願っています。

主な構成は下記の通りです。

第1章 なぜ、会社に行きたくないのか?
第2章 人づき合いがどんどん億劫になるワケ
第3章 ガマンしない生き方──「安楽生」のすすめ
第4章 怒り、不安、焦り…悩みのもとを取り除く一問一答
第5章 100%前向きになれる10の習慣

2.この本を手に取った理由

タイトルに惹きつけられました。多くのサラリーマンの興味を引くタイトルだと思います。きっとこの記事を読んでくださっている方も、「会社に行きたくない」そんな気持ちを抱えているのではないかと思います。
表紙の絵も、なんとも言えない表情の人たちが描かれています。毎朝、こんな顔して出勤している人多いよな、と思います。
「会社に行きたくない」という気持ちを払拭するヒントを探して、本書を手に取りました。

3.読んで印象に残った内容

本書もそうですし、前回読んだ和田さんの著書もそうなのですが、語りかけてくれているような文調でとても読みやすかったです。自分に当てはまる思考もたくさん書いてあり、共感する部分が多くありました。印象の残ったところはたくさんありますが、4つに絞って挙げます。

3−1.会社に行きたくない理由は何か?

「会社に行きたくない理由は何でしょうか?」と文中で著者は問いかけています。10代〜50代の働く男女1000人を対象にアンケートを実施したところ、84%の人が「働きたくないと思ったことがある」と回答したと書かれています。またその理由は、「体がつらい」「やりがいがない」「休みがない」などで、最も多い理由は「人間関係がつらい」だったとのこと。自分の場合は何かなぁと考えます…。

著者はこう言っています。

 会社に行きたくないのに、なぜガマンして行くのでしょうか?たまにはズル休みをしてもいいと思いませんか?
 でも真面目で勤勉な日本人は、それが難しいはずです。休むことを「甘え」ととらえる人が少なくないからです。
 精神科医の立場でいえば、会社に行きたくない気持ちを甘えととらえ、悪いことと考えるのは好ましくありません
 責任感の強い人ほど甘えてはいけないと考え、その感情を封じ込めようとしますが、その行為は自分のクビを絞めることになりかねないのです。

3−2.「自分を守ること」の方が大事

「行きたくない」のは心身の不調のサインで、著者は「会社に行くか、行かないか」よりも「自分を守ること」の方が大事なこと、と言っています。

 まず大切なのは、会社に行きたくないという気持ちが、心身の不調を示すサインであることに気づくことです。
 重要なのは、症状が軽いうちに適切な対策をとることです。そうすれば、病気に発展せずにすみます。
 たとえば、スポーツで汗を流す、温泉旅行に行く、音楽を聴くなど、自分に合ったストレス解消法を講じるのがいいでしょう。要は、自分の好きなことや趣味を楽しんでリフレッシュすればいいのです。

症状が軽いうちに対策できなかった方は、私と同じように今休職されていたりするのではないかと思います。またコロナ禍でリフレッシュもなかなか難しいですね。心身の状態がどんなときでも、「自分を守るのは自分」という考えを持っていたいと思います。

3−3.「自分が行かなければ仕事が回らない」は勝手な思い込み

会社を休みたいと思うのに、なぜ人はムリして会社に行くのでしょうか。著者は「ムリしてでも会社に行かざるを得ない事情があるからだと思う」と言っています。たとえば、会社を休んだら「ダメなヤツ」と見られるので困る、というケース。ほかには、「自分が行かなければ仕事が回らない」と考えて、休むことを拒むケース。この考えを持っている人は多いのではないかと思います。著者はこう言っています。

 ただ、この考えは本人の勝手な思い込みに過ぎません
 誰が休んでも代わりの人間は存在し、仕事は回ります。会社や組織というのはそういうものです。
 でなければ、経営は成り立たないでしょう。
 それなのに、自分が行かなければ仕事が回らないと勝手に考え、休まず働いて心身を壊してしまったら……。
 損するのは自分だけだと思いませんか?

「心と体の健康のためには逃げてもいい」「ひとまず休む、という発想が大切」と書かれています。

3−4.ツラいときはツラいと言う

精神科医のもとを訪れる人は、心の苦しさーー不安や不満、抑圧感などに苛まれており、その原因を探っていくと、周りに合わせることに疲れ果てている人が多い、と書かれていました。またその人たちには共通点があり、自分が周囲に「どう思われるか」「どう見られているか」をとても気にしている、だそうです。

 私の実感ですが、昔よりコニュニケーションに疲弊している人が増えています。
 いいたいことをいわずにガマンし、やりたいことをやらずに抑えている日々に、心身が悲鳴を上げている人が想像以上に多い。
 では、どうすればいいのか……?
 答えは簡単で、嫌われてもいいから、自分の本音を隠さず、ありのままの自分を出すことです。
心が折れそうで折れないのは、ツラいときにツラいといえるからです。
 弱音を吐く自分を、情けないと感じる人は多いと思います。
 その情けない姿を人に見せるのは抵抗があるでしょう。
 (中略)
 日本人は苦手としていますが、「○○の方がマシ」と考えることで心は軽くなります
 (中略)
「ツラい思いを誰かに話して惨めになったとしても、誰にもいわずにイライラするよりマシじゃん」
「みんなに嫌われるわけではない。ひとりやふたりなら嫌われてもいいじゃん」
 というふうに思えるかどうかです。
 もちろん、妥協すればいいという話ではありません。
 ただ、本当にどうにもならないときには、こういう考え方をして自分をラクにしてあげることも大切ではないでしょうか。

・・・以上が私が印象に残った部分の抜粋なのですが、この記事を読んでくださった方の参考になったかなぁ・・・

4.私のアクションプラン

ここからは本書を読んで、個人的にこうしよう、こう考えよう、と行った内容を書きます。5つあります。(多いかな…)上記に書いてなかったこともありますので、ふんふんと読み流していただければと思います。

① 会社は収入を得る場所だと割り切る。働きすぎない。

② 復職時には働きやすい環境になるように上長に働きかける。

③ できないことにこだわらず、できることに目を向ける。
 得意なことに目を向けて自信をつける。

④ かくあるべし思考を捨て、ツラくなったらツラいと言う。
  ありのままの自分を見せる。
  マシ思考を使う。

⑤ 早めにリフレッシュする。休む。

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございます。本書には上記に書いていないところだと、たとえば「否定的な上司が嫌で会社に行くのがつらい」「部下の世話をするのが苦痛」「会社に行くより家でゲームをしていたい」といった悩みに対する回答が書かれていたりもします。本書の「第5章 100%前向きになれる10の習慣」も興味深かったです。最終的には「働く」ということを見直し、もっと自分の欲望に忠実に生きたらどうか、と著者は言っています。

「会社に行きたくない」と思われる方、ぜひ本書を手に取ってみていただければと思います。

できれば「会社に行きたくない」とは思わず、月曜日朝を迎えたいなと思う私でした。

最後までご覧いただきありがとうございました。


いつでもお待ちしています。