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#130 「パリパリ,カリカリ、サクサク、シャキシャキ」みな同じ イタリア語 事始め(15)

È croccante.

前回の頭痛に関する表現に続き,今回もイタリア語での擬音語・擬声語・擬態語(オノマトペ)表現についてです.NHKラジオのイタリア語講座で,「言えそうで言えない」表現について取り上げていて,おもしろい話題が取り上げられています.

 料理の”食感”に関しては,日本語表現はオノマトペが豊富なようです.(番組で取り上げられていたイタリア語以外の言語にも当てはまるのかは知りませんが,,,,)

料理を作ってくれた人を褒める

 しかし,その代わりに”大切にしているもの”に関する表現が多いようです.イタリアの方は,ピザの”パリパリ”や”サクサク”を事細かに表現しない代わりに,料理を提供してくれる方をほめる表現が豊富なんだそうです.これって,エライことですよね.個人が楽しんで,それを相手に伝えて喜んでもらう日本式に比べて,直接相手を褒めるイタリア式,どちらが良いかではなくて,その発想がエライなと思います.(食感を楽しみ,相手もほめることを両方すればよいだけではありますが...)

ワインの”コク”

 番組では,ワインの「コクがある」を取り上げていました.「パリパリ」とは逆に,ワインの時にはイタリア語の方が表現が多いようです.(ソムリエの方であれば,日本語でもたくさん表現があるのかもしれませんが,,,)

È un vino corposo.「ぼってりした・濃い・コクがあるワイン」
È un vino strutturato.「骨組みがしっかりた」
È un vino robusto.「丈夫な・がっしりした・度数の高い強い酒・風味が強い」

 そういえば,英語で”Full Body”と言えば,赤ワインの熟成が進んだ”渋い”もののことを言うようです.(ワインに詳しい方からすると,説明が不足していると言われそうなのを覚悟して,ざっくり書かせてもらいます.)ワインと料理の相性が良いと「マリアージュ」(mariage)とフランス語(?)で言うようですが,ウイスキーと同様,肉食文化の国では度数の高いアルコールや酸味や香りが,口の中のサッパリ感やスッキリ感を整わせるために”良い出会い・結婚”に気を配っているように思います.

配分

 前回の病気のとき,今回の食事の時,どちらもその国の言葉の”特徴”が大いに読み取れると思います.何に気を配っているのか,何に気を配らないのか.たぶん人間の観察力・表現力の全体の合計は,それほど国によって違わないのではないかなと思います.(個人的”仮説”です.)トータル量が一定で,どこにどれほど”配分”するかの違いな気がします.(おぉー,ここで”分配”は使わない.),,,お後がよろしいようで.