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#68 私にとっての”曜変天目”

茶碗?

毎日の食事で使う食器、茶碗(ちゃわん)と呼ぶの不思議ですね。日本語を生まれた時から使い続けると、「なぜ?」と思うキッカケがないと見過ごしそうです。

抹茶 

抹茶を飲むときに使うお椀が茶碗の始まりだと思いますが、抹茶を飲む機会は、年に何回あるかという感じですね。いわゆるハレの日でないと、なかなか飲まないのでは?

私は数年前までは、茶筅(ちゃせん)で”自分流”で適当(?)に点(た)てて飲んでいましたが、最近は余裕がなくなったのか(?)抹茶を買って自分で飲むこともなくなりました。(久しぶりに再開しようかな?)

至福のひと時 

私がコーヒを飲むときに一番楽しいのは、コーヒー豆を挽いて、お湯をかけて蒸らしている、あの一連の作業とかぐわしい香りを嗅ぐ(かぐ)のが至福のひと時です。(おおげさな、)

抹茶を飲むのも、粉を茶碗に入れて、自分流に茶筅で点てるときのあの作業と、飲む直前に空気を含んだ”泡”が、みるみる間につぶれていきながら、茶碗の中で鮮やかな黄緑色の”宇宙”が変化しているのを眺めるのが、もう一つの至福のひと時です。

曜変天目茶碗

抹茶を飲むのに使っている茶碗は、近くのホームセンターで買った、”ありきたり”の茶碗です。昔、織田信長が愛用したという”曜変天目(ようへんてんもく)茶碗”とは、似ても似つかないでしょう。本能寺の変で一緒に焼失したという逸話があるので、さすが信長さん、”国宝級の茶碗”をいつも持って歩いて、お茶を飲むのに使っていたんですね。(接待用であるにしても、持ち歩いていたというのがすごい。)

できたらすぐに壊された”国宝”

現存する曜変天目茶碗は、4つだそうで、そのうち3つが国宝です。まだ、肉眼で見る機会がありませんが、いつか見てみたいものです。この天目茶碗は、中国の南宋で作られた茶碗で、茶碗の内側に”虹色”に意図しない模様が出た時に、当時虹は不吉の象徴とされていたので陶工が次々に割ってしまい、それを見ていた日本からの禅宗の留学僧が”もったいない”と思い持ち帰ったとかという逸話があります。当の中国には現存していなくて、日本でしかないとのことです。

小宇宙? 

黒い茶碗の内側に、小宇宙のような虹のような模様があるそうです。昆虫の羽が七色に光る構造色の様に、光の干渉によって不思議な色合いが出ている様です。肉眼では、自分の見る位置によって干渉具合が変化して、テレビや雑誌とはおそらく違って見えると期待しています。(機会がないと、一生見れないかもしれませんが。)

Tea Ceremony?

器(うつわ)を見て、時間や空間の広がり ”SPACE” ”宇宙” を感じれるかが、”お茶の愉しみ”かなと勝手に思っています。「茶道」を英語では”Tea Ceremony”と言いますが、海外のお客さんが来た時に茶道はどうもうまく説明できません。単なる儀礼をしているのではない気がするので、”道”をドウ伝えればよいかいつも迷うところです。

京都で見た小宇宙

写真:京都の丸山公園内のお店で頂いた抹茶の中に見た”小宇宙”。)

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遠隔授業で学生さんに配信するときのiPadのデスクトップ写真は、これの拡大写真です。(当然、曜変天目ではありません。)気泡が細かく、おまんじゅうを食べた後に飲んだら、口の中においしさの”別次元”が広がりました。注文すると、茶器を見せてもらいどれで飲みたいかを選ばせていただけました。またいつか、訪れたいお店です。

久しぶりに抹茶が飲みたくなりました。茶筅と茶碗で、一服するとしましょう。 、、、お後がよろしいようで。