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#204 ”なないろ”

NHKの朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」の主題歌,BUMP OF CHIKEN(バンプ)の最新曲。こちらの歌詞も,私のハートに,グッと刺さってきます.

 自分にとって、バンプの歌詞がいいなと思える理由を自分なりに考察してみると、1)宇宙に関する言葉が時々歌詞にあること、2)100%の幸せでもなく不幸せでもない、混ざり合った普通の心の中を詩に載せて紡いでいること、3)最後が前向きな気持ちを感じる表現で終わっていること。少しだけ、希望を感じます。

 胸に刺さったフレーズ

 気になったフレーズとそれを聞いた時の自分の心の中の呟きを並べてみると、

”思い出すと寂しいけど 思い出せないと寂しいこと”

 このフレーズも,さすが藤原さんという言葉選び.思いでには、嬉しい面と悲しい面の両方を含むことを、間接的に説明している気がします。簡単にどちらかを決め切れるわけではなく、二面性を含んだ物事が、寂しくもあり寂しくもない心模様に影響しています。

”涙の砂 散らばる銀河の中 疲れた靴でどこまでだっていける. 躓いて転んだ時は教えるよ 起き方を知っていること”

 涙と砂。普段は使わない言葉の組み合わせ。銀河の中を、疲れた靴でどこまでもいく。果てなき空間を、自分の足で一歩一歩。つまづいたときに、起き方を知っていることを教えるのは、誰か?自分の中にいる、自分を眺めて指示を出す客観的に判断できる自分の中の自分?

”いつか また会うよ 戻れないあの日の七色”

 思いでには、辛いものも嬉しいものもあり、全部合わせて思い出。それぞれの色は色々で、戻りたいけれど戻れない七色の日々。

近くなる、耳が遠くなる日?

 今月で誕生日を迎えると56歳。最近、老化をしみじみと感じます。老眼や物忘れがあることは以前からですが、どうも聴覚の情報処理速度が遅くなっていると実感します。聴覚検査では、高音域の周波数帯が数年前から年々低下していて、人並みに耳の性能劣化(老化)を感じているのですが、聞こえていると思っている文の意味がすぐには理解できない気がします。簡単に言えば、聴覚の認知能力が低下しているのです。(決して音が聞こえていないわけではありません。聞こえても意味がすぐには取れていない気がする時があります。)

 具体的には、バンプの”なないろ”も曲をTVのスピーカーで聴いた時、歌詞が頭にすぐに浮かばないのです。一つ一つの音は聞こえていますが、単語の意味が、老眼鏡をかけていない時の近くの印字文字のように、ぼやけて聞こえます。小さなウーハーを内蔵した、外付けスピーカを通して藤原さんの声を聞くと、かなり聞き取りやすくなります。ほぼ意味は聞き取れます。(でもまだ、少し、くっきりとしていません。ちょうど、度の合っていない老眼鏡のような感じです。)

 驚いたことに、AppleMusiceで歌詞を表示しながら曲を聴いてみたら、意味がはっきりと聴き取れました。目で文字を読み予測しながら、言葉を聞き取っていくので当たり前ですが。耳でハッキリと聞こえてくると感じるのが不思議です。そう言えば、予習してから授業に臨んだ時って、スラスラ頭に勉強内容が入ってきて「天才か」と自分で思った昔を思い出します。予測しながら、予備知識を持ちながら、外からの情報がよりハッキリと認知できるのは経験済みです。

自分の ”なないろ”

 老化のためか最近、耳だけでは情報がハッキリと把握できないということに、ショックを感じました。”なないろ” の歌詞を聞き取ると、”躓いて転んだ時は教えるよ 起き方を知っている” ので、めげずに ”戻れないあの日の七色” にいつか戻れると思いながら、遠くになりつつある我が耳、で明日からも元気に!!

(写真は熊野市の花火 引用元:https://photo.mie-eetoko.com/photo/1114)