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一日一句【菜根譚】#28『良薬苦口、忠言逆耳』天敵がいないと、強くならない。つらいことがあるから、たのしいことがある。

「良薬苦口、忠言逆耳」は、中国の古典に由来する四字熟語です。その意味は、良い薬は苦くて口に残り、忠言は耳に痛くて受け入れにくいが、どちらも自分のためになるという意味です。

「逆耳之言」(ぎゃくじのげん)は、「耳に逆らうような言」という意味で、一般的には、自分の耳に痛い、受け入れにくいような言を指します。例えば、上司や先輩からの厳しい批判、友人や家族からの率直な意見、あるいは、自分自身が気づいていなかった自分の欠点や弱点を指摘するような言などが、これに当てはまります。

これに似た言葉で「拂心之事」(ぶっしんのじ)があります。「心を乱すような事」という意味で、一般的には、自分の思い通りにならないような事、あるいは、自分に不利益となるような事を指します。例えば、失敗や挫折、あるいは、自分の思うように物事が進まない状況などが、これに当てはまります。

これらの言葉は、どちらも、人生においては、必ずしも耳に心地よくない、あるいは、自分の思い通りにならないような事態に直面することもあることを示唆しています。しかし、そのような経験は、自分の成長や成熟に不可欠なものであるとも言えるのです。

以下に、逆耳之言や拂心之事を受け入れる際のポイントをいくつか挙げます。

  • **まずは、相手の立場に立って考えてみましょう。**相手の言っている意味を理解し、自分の行動や言動を振り返りましょう。

  • **自分の欠点や弱点を認めましょう。**完璧な人間はいないので、自分の欠点や弱点を認めることは、成長への第一歩です。

  • **すぐに反発せず、冷静に受け止めましょう。**感情的になって反発してしまうと、相手の意見を正しく理解できなくなる可能性があります。

つらいことがあるからこそ、楽しいことがある


天敵がいない動物は、弱体化し、淘汰されていく傾向にあります。天敵がいることで、動物は常に危険にさらされ、常に警戒を怠らず、強くなる必要に迫られます。

また、つらいことがあるからこそ、楽しいことがあるとも言えます。つらい経験をすることで、人は自分の弱点や限界を知ることができ、それを克服するために努力し、成長することができます。

例えば、スポーツ選手は、試合で負けた経験や、怪我をした経験から、自分の弱点や限界を知ることができ、それを克服するために努力し、より強くなります。

また、恋愛においても、失恋や、大切な人との別れの経験から、人は愛の大切さを知り、より深い人間へと成長することができます。

このように、天敵やつらい経験は、決して悪いものではありません。むしろ、それらを乗り越えることで、人はより強く、より深い人間へと成長することができるのです。

一日一句【菜根譚】#29『張弛有度、文武之道』張りつめすぎないように


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