カツオノエボシに刺された後の応急処理

前回、カツオノエボシに刺されないようにするための予防法について書いたけど、今度は刺された後に関して、調べたことをまとめる。

カツオノエボシに刺された後に、患部をこすらないように、「海水」で洗い出す。なお、真水では「絶対に洗い流してはならない」。

皮膚に接触している触手を手袋やピンセット、ハンカチなどで剥がし、氷や冷水で冷やす。この時、当然ながら、素手に触手を剥がしてはいけない。剥がした人も毒の被害に遭うから。

痛みや痒みが治まらない場合やショック症状が出た場合は、特に大至急、病院で医者の診察を受ける。

この工程が、非常に重要になる。

ところで、なぜ、「真水」じゃなくて、「海水」で患部を洗い流す必要があるのだろうか?

体内と海水には塩化ナトリウム等が含まれており、特に、血液などの体液は成分が酷似しているといわれている。

ところが、真水の場合、塩化ナトリウム等が海水や体液よりも少ない量でしか含まれていない。

そのため、浸透圧差によって、真水が体内に入り込みやすくなる。そして、洗い出した時の毒が真水と一緒に体内に入り込むことになる。

このような理由から、毒を洗い流すどころか、体内に入り込ませてしまう危険性があるため、洗い流す時は、「真水」は「使ってはいけない」。

そして、「海水」を使って洗い流す。

これが人命救助の際に大切になる。

そして、これも有名な話だけど、海水の代わりに、患部を「酢」で洗い出しては「いけない」。

まず、なぜ、ここでいきなり「酢」が出てきたかというと、別のクラゲ、具体的には、ハブクラゲやアンドンクラゲの毒の場合は、「酢」で洗い出すことが有効だとされる。

しかし、今回は、「カツオノエボシ」という、これらとは違うクラゲで、違う成分の毒なので、そもそも、この方法は使えないし。

なによりも・・・酢の刺激で毒が回りやすくなるといわれている。

そのため、「海水」でキチンと患部を洗う必要がある。

ちなみに、参考にしたのは、これらのサイト。

それにしても、こういったことを知らなければ、人命が失われうるのかもしれない・・・。

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