見出し画像

考え方のクセを変える認知行動療法

そもそも、認知行動療法ってなんぞや??って話をしてなかったなーと思い立ちて、書くなり。

認知行動療法(Cognitive behavioral therapy:CBT)とは、簡単に言うとその人の持つ"物事の受け取り方・考え方=認知"にアプローチしていくことで、その結果としての"行動"を変えて行こう!という方法論です。

たとえば、恋人に振られてしまった男性がいるとします。

"恋人に振られた"という事象に対して、この男性は深い悲しみに襲われ、涙を流し「もう僕のことを好きになってくれる人なんてこの世に存在しないんだ!」「僕は誰からも愛されないに違いない!」と考えて、女性どころか、人と関わるのを避けてしまいます

ここで注目してほしいのは、「」の中に書かれた、この男性の考えです。

1人の女性に振られる=世界中の全ての人間に嫌われている

↑の論理って、破綻していると思いませんか?
こうしてシンプルな文章に書き起こしてみると、この男性の考えが論理的なものでないことに、すぐに気がつきますよね。
しかし、この考えが彼のクセになってしまっている場合、その間違った論理を信じ込んだまま、人と関わるのを避ける、という、本人にとって好ましくない行動を取り続けるわけです。

この、論理的である・ないに関わらず、人生の似たような場面で自動的に浮かんでくるお決まりの考えを、自動思考と言います。

苦しい自動思考のよくある例としては、
「自分はダメな人間だ」
「何もかもうまくいかない」
「自分は愛されない」
「消えてしまいたい」

などなど。ちなみに私はフルコンボで持ってたこともあります(笑)もう一回遊べるドン!

で、こうした考え方のクセをまずは訂正していくために、大体はクライエントさんにカウンセラーがいろんな質問をしてアプローチをかけていきます。

たとえば、
「どうしてそう考えるのか」
「そう考えるメリットは何か」
「そう考えるデメリットは何か」
「その考えが自分にどう影響しているのか」

などなどなど。こうして考え方のクセを多角的に見ることで、自分が不条理な考え方に囚われていることに気づいていきます。

そして、考え方のクセに気づくことで、クライエントさんは新たな考え方を獲得していきます。

先程の男性の例でいえば、
「1人の女性に振られたからって、全ての女性に嫌われたわけではない」
「女性は彼女1人だけではない」
「今回はたまたま相性が合わなかっただけだ」

とか。

上記のように考えることができるようになれば、自然と人間と関わるのを避けるという行動も改められていきますよね。

以上が、かなりざっくりとですがCBTのメカニズムです。
このプロセスで最も重要なのは、クライエントさんが考え方のクセに気付くために、カウンセラー側が比較的積極的にアプローチをかける、という点です。

「カウンセリングって、話は確かによく聴いてくれるけど、それだけで終わっちゃうなあ…」っていう経験をした方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください、CBTでは、カウンセラーもわりと喋ります(笑)

CBTを行う上では、クライエントとカウンセラーは協同的に問題解決にあたるということが重要視されます。

もちろん、クライエントさんの話を遮るようなことはしませんが、カウンセラーもまた、クライエントさんの見ている世界と同じ目線で物事を見る必要があります。
質問を繰り返して互いの持つビジョンのすり合わせを行い、一緒に問題に立ち向かっていく。言わば、クライエントさんとカウンセラーはチームメイトなのです。

「話を聴いてもらうだけでは、何も解決しなかった」
「もっと効果を実感できるカウンセリングを受けたい」
「本気で治したいクセがある」

こうした思いをお持ちの方は、是非、信頼できるカウンセラーとCBTチームを組んでみてはいかがでしょうか?

堂々巡りだったその悩みの突破口が見つかるかもしれませんよ!

この記事が参考になった・役に立ったという方は、是非サポートをお願いいたします! いただいたサポートは、心に傷を負った人へのカウンセリングを無料・または格安で行っていくための資金になります!