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母の黄色いランドセル、それは私

母のランドセルは黄色でした。今でこそ色とりどりのランドセルがありますが、母の時代ではものすごく珍しい色でした。
なぜ黄色かというと目立つから車にも自転車にも轢かれない、が理由と聞いています。母は6年間学校でただ1人の黄色いランドセルを背負っていました。

それから何十年も経ち再度母は黄色いランドセルを背負いました。

その黄色いランドセルとは不登校、引きこもりになった娘の私のことなんです。私は母に手紙を書いて枕もとに置いていました。『ごめんなさい、また腕切りました』『ちゃんと良い子にするから』『もう少し時間をください』
母からもお返しに手紙をもらいました。とても大切で、愛情いっぱいの手紙。今回は少し内容をご紹介します。不登校などで悩んでいる方、家族が不登校でどうすればいいのか分からない方に小さな光になれば私も母も嬉しく思います。

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この半年以上今までの14年間では考えられないことがありました。でもね、母は愛ちゃんをみっともないとか、恥ずかしいと思ったことはありません。なぜかうまく説明はできないけれど、いつか愛ちゃんが母親になった時分かるでしょう。愛ちゃんは母の大切な黄色いランドセルですよ。いつまででも背負っていますよ。

愛ちゃんは母が二人目の赤ちゃんとしてどうしても欲しかった女の子。母に望まれて生まれてきた女の子なんですよ。『こんな娘』でも『じゃまな娘』でもないんですよ。

やりたいことをやりなさい。探したいことがあったら探しに行きなさい。『みんなが』ではなく愛音が望むようでいいんですよ。愛ちゃんは望まれて今ここにいるんだからね。

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今読み返しても手紙に母の気持が溢れるほど入っていて、心が温かくもなり泣きたくもなります。
私の家族は強いのかもしれないです。父も母も兄も祖父も祖母も。心が強いもあるけれど、愛情がとても強いです。この家族として生まれてきてよかったです。

私も誰かの黄色いランドセルとして今度活動をしていきたいです。
恥ずかしくなんてない、大切な大切なランドセルを優しく愛情をもって背負いたい。

*愛音*

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